「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

司法試験に合格していない最高裁判所裁判官??

2010年01月11日 | 雑感
 唐突なお話で恐縮ですが、裁判官(裁判員制度の裁判員ではありません)になるのにどんな資格が必要かは、どなたもご存知だと思います。弁護士、検察官と同じく、まず司法試験に合格しなければなりません。そのあと1年間の司法修習を経て、修了試験に合格すると法曹資格を得ることができます。その後、まず判事補として職務に就き、およそ10年後に、単独で判決を下すことができる判事(裁判官)に任命されるのです。  

 裁判所には、最高裁判所とそれ以外の裁判所(下級裁判所)があります。下級裁判所は高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所などがあります。最高裁判所は、日本国の司法府を統括する最上位の裁判所であり、最高裁判所の判断が最終的な決定になることから、「憲法の番人」と言われているのです。  

 その最高裁判所の裁判官に、「司法試験に合格していない裁判官がいる」と言ったら驚きませんか。実はいるのです。1例を挙げてみます、竹内行夫という裁判官がそうです。他にもいるのではないでしょうか。 
 彼は京都大学を卒業して公務員上級試験に合格、外務省に入省しました。外務事務次官まで務めましたから、外務省ではエリート中のエリートです。平成19年、外務省顧問のまま政策研究大学院連携教授に就任、20年に最高裁判事に任命されています。  

 裁判所法第41条には、最高裁判所裁判官は、下級裁判所の判事を務めた裁判官だけでなく、検察官、弁護士、行政官、外交官、学識経験者(法学の教授等)からも任命できると定めてあります。これは最高裁判所が法律の運用や解釈に最終判断を下すために、多様な立場の法律専門家の見解を反映するためとしています。裁判官14名のうち10名を法曹資格を持つ検察官、弁護士から登用すれば、そのほかは行政官、外交官、学識経験者から任命してもよいというのです。 
 先ほどの竹内氏は「行政官」「外交官」に該当しますから、法律に違反しているわけではありません。しかし最終の法の番人が司法試験に合格していなくて、果たして大丈夫なのでしょうか。  

 元外交官、文筆家の佐藤優氏は「猫はなんでも知っている」(月刊誌WiLL所載)と題したエッセイの中で、猫の言葉を借りて次のように語っています。

「(前略)飼い主は電話口でこんなことを言っていた。『竹内行夫さんは、司法試験に合格していません。法曹資格を持っていないんです。自動車教習所の教官が運転免許証を持っていないということはありません。医者で、免許なしに手術をするのは手塚治虫の漫画にでてくるブラックジャックくらいです。最高裁では、死刑に関する判断をします。人間の命を扱うわけですから、裁判官が司法試験に合格していないのはおかしい。竹内さんは、まず司法試験に合格して、法律専門家としての最低限の能力があることを世間に対して客観的に示し、それから裁判官になるべきでしょう』 この話を聞いて、僕も驚いてしまった。司法試験に合格しなくても、最高裁判事になれるのである。(後略)」  

 先に述べたように決して法律違反ではありませんが、司法試験に合格していない人が、それも最高裁判所裁判官になる。なんとも納得がいかない思いに駆られるのは、果たして私だけでしょうか。 しかも竹内氏は元高級官僚です。官僚の天下り先として、最高裁を選んだと言われたらどう言い訳するつもりでしょう。  

 日本には「最高裁判所裁判官国民審査」制度があります。最高裁の裁判官は、任命後初の衆議院議員総選挙の投票日に国民審査を受け、その後は審査から10年を経過した後に行われる総選挙時に、再審査を受けるのです。 
 憲法の番人の可否を決する大事な国民投票にもかかわらず、衆議院議員総選挙の陰に隠れて、制度自体があまり浸透しているとはいえません。白紙で投票すると信任とみなされ、名前の上に×印がついた人が投票者の過半数に達したとき、その裁判官は罷免されるのです。これを機会に最高裁判所裁判官国民審査制度にも、もっと目を向けてみてはいかがでしょう? 最終的には、私たち自身を守ることに繋がると確信しています。(写真はウィキぺディアから)

 

 

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