ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

味噌汁

2011-11-11 | 食生活
秋月医師は言う。

「食養生、食物の研究を巡りめぐって、味噌にたどりついた。

 味噌は、日本人の食物のかなめであると知った。

 これは、日本の国土、日本人の体質によって受け継がれた伝承のものである。」



なんか、言ってることが、師匠と似てる気がする。

日本人には 日本人古来の食が 最も体質的に合っていて、
それによって 「健康で長寿」を実現できる、って。

日本人の血も ミックスが進んでいるんだけどもね。





 我が家の酔芙蓉は、咲いてもクチャクチャ。






健康維持、病気療養のためには 滋養が不可欠である。

これは、栄養失調が慢性化していた時代の常識だと思う。



今や 飽食時代に突入し(今後の事はいざ知らず)、
カロリーの摂取過剰が
肥満や高脂血症を招き、不健康や短命をもたらす最大の要因かと思う。

(でも お肉もスイーツも止めらんないし~。)



子供の頃を思い返せば、
「食と健康」については、当時から色々と言われていた。

生玉子。山芋。すっぽん。ヘビ(特に、マムシ)。ポパイのほうれん草。

搾りたての牛乳を近所から鍋にもらって来て、
そのままストーブに載せて沸かして、
なかなか治らない風邪引きの私に 
母が飲ませてくれたのは
牛乳がいい、という話だったからだ。

母は 自分が乳糖不耐性で
牛乳を飲むとすぐにお腹がゴロゴロするから、
そのうち山羊の乳をもらえる家を見つけてきて
これも沸かして 飲ませてくれた。

私が牛乳を平気で飲むので、
そのうち宅配の牛乳とか ヤクルトとか エルビーとかを
購入してくれるようになった。

まだまだ貧しい頃だったので
コンスタントな出費は大変だったろうと思うが、
そういった毎朝の宅配が 田舎にも出現してくる時代でもあった。






                  






秋月医師も 虚弱多病だったことから、
いろいろな物を飲食して(させられて?)育ったらしい。

鶏卵、バター、牛乳、肉類、トマト、ほうれん草、
といったものが 著書『体質と食物』には並んでいる。

それらを ありがたがって偏食し続けて、
その結果が 虚弱さと 結核の発病であった、と。



我が家は貧しくて 滅多に肉はお目にかかれなかったが、
そういえば、バターを炊きたてのご飯に入れて混ぜて
醤油で味付けしたものは 度々口にした思い出がある。

あれは、熱々のご飯でなければ、バターが融けないのだ。

食の細い私が お茶碗一杯のご飯を食べるには
有効な方法だったのだろう。

今でも郷愁を感じる食べ物だ。













秋月医師は 姉と妹とを 結核で失っていた。

更に虚弱な自分がまた結核に冒されて、極度に悲観した。

そうして、悲観のどん底から、
全生命を投げ出して「食物による体質の改善」を目指したのだという。(p12)



結果、味噌にたどり着いた。

秋月医師は、日本人の身体は「米・麦・大豆」で成り立っている、という。

「米・麦・大豆」こそが、日本人を支える、3本の柱なのだそうだ。



なかでも 大豆は そのままでは消化が悪い。

それを味噌や醤油にまで進めて 消化しやすいものとしたのは、
日本の風土であり、日本人の知恵だと言う。






美しく酔った酔芙蓉。今は既に花はない。






もう少し、続きそう。 私好みの題材なので(笑)。