恋愛ブログ

 哀しい事があっても辛い事があってもそれでも人は出会っていく。
 出会いの数だけドラマがある。
 一日一話愛の物語。

11.ガールフレンド

2012年03月25日 | 春の恋
 車の窓を開けると、暖かい風が横を通り過ぎていく。君に会うのは今日で3回目。待ち合わせはいつも彼女の家の前だ。私が車で迎えに行くのが日課になっていた。  私が、車の中から手を振ると彼女も手を振っている。今日は、チェックの丸い帽子を被り、白の長袖のシャツに紺色の長めのスカートを履いている。肩からショルダーバッグをかけていた。  「待った?」  「そんなに待ってないよ。」  「車に乗りなよ。」  「は . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

10.サンタクローズ

2011年12月15日 | 冬の恋
 北の方にある小さな町にサンタクロースが働いている所がありました。もうすぐクリスマスとあって、忙しそうです。  「これで、全部か。プレゼントたりるのか。」メガネをかけた細身のサンタAが言いました。三人グループのリーダー的存在です。  「たりると思うわ。」トナカイのソリに荷物をひもでまとめているのが、女性のサンタBです。穏やかな口調で話します。  「ウホッーホッーホッ。」大きな体で、おっちょこちょい . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

9.X’mas

2011年12月13日 | 冬の恋
   12月になり、慌ただしく車も通り過ぎ、人々が忙しそうに歩いている。一年を振り返り、何かを忘れてるかのような気持ちになり、夜になると街のイルミネーションが煌びやかに点灯しはじめる頃、二人は寄り添うようにティファニーの店内を見ていた。  「わーこのネックレスかわいい。」彼女が様々な品物から一つを指差して、子供の様に嬉しそうにはしゃいだ。  その声を聞いた女の店員が、待ってましたとばかりに駆け寄 . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

8.playboy〜女子高生編〜

2011年11月26日 | playboy
 学校をさぼるなんて私らしくない。通学途中で、足が止まった。父親の期待を背負って、近所で有名な進学高校に入ったのはいいが、私より頭が良い友達と話が合わなくなり、うまくいかなくなった。そして、今日は期末テストで、高校2年生では大事なテストだった。昨日は徹夜で、勉強をした。クラスで中間くらいの成績では、いい大学に入れない。がんばって勉強してるが、無理がある。  学校に向かう途中、他の生徒の団体が、教科 . . . 本文を読む
コメント (2) |  トラックバック (0) | 

7.月夜

2011年09月11日 | 秋の恋
夜の8時に奴がやってくる。たかしは、アパートの2階へと上がる階段の横で座っていた。 父ちゃんが死んでから2年くらいで、母ちゃんが男の人を家に連れてくるようになった。土木の下請け会社の事務員として働いている母ちゃんが連れて来たのは、そこで働いている40歳位のおじさんだ。 作業着を着てやってくるから一目で分かる。母ちゃんが38歳だから同じくらいだとは思うけど、死んだ父ちゃんの事を考えると嫌になってしま . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

6.チャット

2011年08月28日 | 身近な恋
 出会い系サイトが嫌だとは言わないが、30歳過ぎたら出会いがないので、登録をしてみた。  登録フォームに趣味とか、あだ名とか、好きなタイプを入力していく。  2日もしたら、メールボックスにたくさんメールが入ってきた。  自分のプロフィールが気に入った人がたくさんいた。  普段もてないのに、メールボックスがいっぱいになると、俺もまだまだだなと思う。  「すぐに会いましょう。」とかのメールが多かったが . . . 本文を読む
コメント (4) |  トラックバック (0) | 

5.熱帯夜

2011年08月21日 | 夏の恋
べったりとした汗がシーツの上に落ちた。時計を見ると午前2時、扇風機の風が止まっていた。 レイコは、もう一度扇風機を回し、中の強さに変更した。 着ていた下着も汗でグショリだった。 下着をかえる為にシャワーを浴びることにした。寝ている間にかなりの汗をかいたようだ。 寝汗は、体に悪いとテレビで聞いたことがあるが、どうって事はないだろう。 シャワーで汗を流し、綺麗な下着に変えた。今日は何気なくピンク色の下 . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

4.夏の海

2011年08月19日 | 夏の恋
お盆が終わり、海にクラゲが出る頃、さゆりは彼氏と別れた。 毎年この季節が来ると必ず別れ話が出てくる。 きっと夏の終わりは、恋も終わっていくのだろう。 友達のエリと気晴らしに海にやってきた。 澄んだ空、これでもかと照らす太陽、遠くではヨットが浮かんでいる。 「あんな茶髪の彼氏と別れて正解だよ。」エリが海の中から出てきて、砂浜へと歩いて思い出すように言った。エリの白色のビキニが憎いくらいに似合っている . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

3.紅白歌合戦

2010年12月31日 | 冬の恋
 賑やかな町並みを抜けると、細い路地裏にはひっそりと屋台が立っている。  「おじさん。熱燗ちょうだい。」ドレスの様な服を着た女性は、酒焼けた声で頼んだ。  「今日は冷えるね。はいよ。」ネジリはちまきの店主は慣れた手つきで焼き鳥をクルクルと回し、熱燗をカウンターに差し出した。  古びたラジオからは、紅白歌合戦の生中継が流れている。それを聞いた女性が呟いた。  「そういえば、今日は大晦日だね。」大きな . . . 本文を読む
コメント (2) |  トラックバック (0) | 

2.通り雨

2010年07月17日 | 雨の恋
 久しぶりに車で遠出をした。山奥にあるレストランで食事をして、家に帰っている所だ。助手席の彼女も機嫌が良いみたいだ。  「美味しかったね。今日は最高のデートだった。ありがとう。」  「気に入ってくれたならよかった。」そんな会話をしてクネクネとした山道を進んでいると、ザァザッーと強い雨が降って来た。通り雨のようで遠くでゴロゴロと雷もなっている。  「急に降るなんて、ついてないね。」彼女がボソッと呟い . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (1) | 

1.雨のラプソディ

2010年06月26日 | 雨の恋
 黒い暗雲が立ち上がり、光が失われ、ゴォゴォという音と共に雨が降り出す。  病院の一室で寝ている老人。ベッドの周りを囲む家族。  孫であるナオトが祖父の所へ近寄り、手を握っている。  「じぃじぃ目を覚まして。」隣で、泣いている母親がナオトの頭を撫でながら言った。  「お父さん。返事をして。」その声が病室に響くと、答えたかの様に心電図の音が一本、左から右へと流れていった。  号泣する家族。まだ温もり . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

20.微熱

2010年05月03日 | 幻の恋
 ゴールデンウィークという事もあり、久しぶりのデートで、カオリと一緒に遊園地に来ていた。  観覧車に乗るまでは良かったが、どうやら風邪をひいたみたいだ。  季節の移り変わりで熱も少しあるのだろう。  カオリの顔が薄っすらと歪んで見える。  カオリが遊園地の中にある鏡の世界という建物に入りたいと言った。  私は、あまり気が乗らなかったが、店の従業員にチケットを見せ、手を引かれる様に入りこんだ。  全 . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

19.ある晴れた日

2010年03月22日 | せつない恋
 晴れわたる青い空。パレットで描いたような白い雲。家のベランダには洗濯物がたくさん干されてある。  「あなた行ってらっしゃい。」エプロン姿の小夜子が夫を玄関まで見送っている。  「行ってくるよ。」今年40歳になる夫、近くの会社で働いている営業部長。  その間をくぐる様に走って出て行く小学生の息子。  「おい。危ないから気をつけろよ。」夫が叫ぶと、息子は、シューズ袋を高く上げて合図をした。その姿を一 . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

18.初日の出

2010年01月01日 | 冬の恋
 ピィーと北風が吹きぬけた。  初日の出を見に行く為に、車に乗り込み近くの山を目指す。  息子が目をこすりながら、欠伸をしていた。今日は彼女と行くはずだった初詣がキャンセルになり、仕方なく私に付き合わされたということのようだ。  私はと言うと、今年は会社がつぶれて職業訓練校に行く事になった。妻は愛想つかして、家を出て行った。  40年家のローンの事や息子の大学費用などの事を考えると納得が行く。私に . . . 本文を読む
コメント (0) |  トラックバック (1) | 

17.男のロマンス

2009年09月20日 | 秋の恋
 車の助手席に座っている君が窓を開け、外の景色を見ながら呟くように言った。  「私たち今日で別れましょう。」ハンドルを握っている手に力が入る。こんな日が来る事は、分かっていた。  「それで君は、満足なのか。」何か言いたい事が沢山あったが、言葉が出てこなかった。  「私は満足だよ。今、好きな人がいるの。」君は、俺の方を見ないように言った。見たら気分が変わるとでも言うのか。せめて、少しだけでも俺の方を . . . 本文を読む
コメント (2) |  トラックバック (0) |