ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

森友学園問題~何が本当に問題なのか1

2017-03-21 06:49:45 | 時事
はじめに

 森友学園の問題は、教育関係では近年最大の社会問題になっている。国会は約1ヶ月、森友学園問題で空転している。籠池泰典理事長の国会証人喚問にまで発展した。
 私は、ブログとMIXIには3月17日と19日に本件について書いたのみだが、他のSNSにはここ1か月ほどの間に、いろいろ書いてきた。ここで一旦全体を整理しておきたい。

1.何が問題か

 学校法人森友学園は、大阪市淀川区に本部を置く。経営する塚本幼稚園で教育勅語を教えたり、愛国的な教育をしていることで、全国に知られていた。大阪府豊中市で「瑞穂の国 記念小学校」と称する小学校の開設を目指し、国有地の払い下げを受け、大阪府の認可を得たが、この過程で、安倍首相の名前で寄付金を募ったり、首相夫人の昭恵氏が名誉校長(のちに辞任)になったりしたことで注目を浴び、疑惑が起って国会で大問題になった。
 森友学園問題の重要点は、次の3点である。

(1)国有地売買の価格は適正だったのか
 ・9億5千万円が1億3千万円に
 ・ごみ処理代の見積もりの仕方と金額の妥当性
(2)政治家の口利きはあったのか
 ・財務省に土地価格を下げさせたか
 ・大阪府に認可を働きかけたか
(3)3通の契約書があるのはなぜか
 ・同一の日付で金額が違う
 ・国と大阪府に違う金額の書類を提出

 最初は(1)と(2)だったが、そこに(3)が浮上した。これに、より小さな問題として、次の2点が加わった。

(4)安倍首相側から100万円の寄付はあったのか
 ・首相本人または夫人、事務所から
(5)首相夫人と籠池夫人のメールは適当か
 ・疑惑が浮上し国会で問題になっている中で何をやり取りしているのか

 こうした森本学園問題には、学園そのものの問題の他に、それ以上に大きな問題がある。それは、民進・共産・自由・社民の野党4党の姿勢と、その背後にあるわが国の置かれた東アジアの危機的状況である。
 まず学園の問題そのものについて書き、その後、さらに大きな国内外の問題について書く。

2.国有地売買の価格は適正だったのか

 2月中旬朝日新聞は、国が森友学園に非常に安い価格で売却したと問題視したが、実際の売却価格は逆に近隣地より6.3倍の高値だったことが分かっている。
 豊中市への隣接国有地の売却価格は、14億2300万円と報じられた。しかし、2月23日に国会で維新の木下智彦議員(豊中市選出)は、国から豊中市に14億円の補助金・交付金が出ていることを指摘した。14億円の内訳は、国庫補助金7億1千万円、臨時交付金6億9千万円。これを引くと、豊中市の実質の購入価格は 2124万3000円だったことになる。
 森友学園は、豊中市が買った土地より小さい土地を1億3400万円で買っている。この金額を2124万3000円で割ると、6.3倍。森友学園は豊中市の購入価格の6.3倍の高値で、当該地を買ったことになるのである。
 国有地の売買の価格の問題については、3月6日参院予算委員会で西田昌司議員が最も重要な事実を質疑を通じて明らかにした。

・国側のゴミ埋蔵物撤去処理の積算方法は一般的で合理的なものだった。
・国は予め割引したことで、売買契約に将来にわたる一切の瑕疵担保責任の免責特約をつけている。
・学園側が1.3億円で買った土地はゴミ処理をしなければその価値のままゆえ、8.2億円の割引による利益は出ない。
・学園側は10年間の用途指定により土地の転売で利益を上げることはできない。
・学校を開設出来なくなった場合には、契約上更地で戻すことになっている。

 マスメディアの多くがこうした事実を報じていない。そのことも、今回の問題における大きな偏向報道である。大阪府が「瑞穂の国 記念小学校」につき不認可の方針を固めたのに対し、3月10日籠池理事長は大阪府に対して小学校の認可申請を取り下げたと述べた。学園側は更地にして国が買い戻すことになりそうである。

3.政治家の口利きはあったのか

 政治家に助力を求めて陳情することも、それを受けて政治家が動くことも、ごく普通に行われていること。政治家が働きかければ、官僚が動くことは、良きにつけ悪しきにつけ、顕著な傾向としてある。問題があるとすれば、法に触れるような行為があったかどうかだろう。疑惑を追及する側は、それを挙証しなければならない。確かな調査もなく、勢いだけで進むのでは駄目である。
 口利きの疑惑は、安倍晋三首相から昭恵夫人へ、さらに鴻池祥肇元防災相に向けられた。自民党の政治家に留まらず、民進党・松原仁元国家公安委員長、平野博文元文科省等へと疑惑の対象が広がった。
 民進党側は、自分の党の政治家も関わっていたことが明らかになると、追及の手が弱まった。いつの間にか、自民党の政治家への追及が鎮まっているように見える。

4.3通の契約書があるのはなぜか

 学園が府や国に提出した契約書が三通ある。日付や業者名などは同一で、請負代金の欄には「約15億5千万円」の金額を記載しているが、国には補助金を申請する際に「23億8400万円」、府には「7億5600万円」と異なる金額を記載してある。国からは多くの補助金を得るため、府には財務状況が悪くないと思わせるための虚偽報告と見られる。これはひどい。私立小学校の認可者は大阪府である。松井一郎府知事は「不認可」とするとの認識を示した。当然の判断である。
 こういう不届き者によって、教育勅語や愛国教育について負のイメージが社会に広がっていることは、誠に残念である。

 次回に続く。

■追記
 本稿を含む拙稿「森友学園問題~何が本当に問題なのか」は、下記に掲載しています。
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion13z.htm
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