ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

3月7日 1万人大会の報告3

2006-03-10 10:25:12 | 皇室
 前回の続きを書く。今回で完結する。

五、各界からの意見表明の続き

●ベン・アミ・シロニー(イスラエル、ヘブライ大学教授)
 司会の村松英子氏より、シロニー教授はいまロンドンで会議に出ている、メッセージを送ってくださった、友人である自分に代読するようにと言われた、と紹介があった。
 以下は、原文通り。

 「皇室の伝統を守る一万人大会にお招きいただいたことを、光栄に存じます。本日、この大会にご参集の皆様方が、皇室のご繁栄と存続について、深い思いと熱意を傾けておられますことに、心より敬意を表します。
 日本国のみならず、世界全体にとりまして、類まれなる大切な皇室がいっそう繁栄し、皇位継承の適切な解決策が見出されますことを、心よりお祈り申し上げ、ここに私の考えの一端をご披露させていただきます。
 『現在、日本の皇室は、二千年以上続いた世界で唯一の存在である。これは世界の宝である。しかし、この地位は今、廃絶の危機にさらされている。廃絶されれば、それは日本だけでなく世界の大きな損失になるだろう。
 女系の皇統は、日本に存在したことがなく、これは天皇制の根本原理に矛盾する。皇位を男性が独占する制度は、男女平等の原則に反するが、伝統的で神聖な制度の場合には、これが広く受け入れられ、尊重されてきた。
 カソリック世界はローマ教皇が男性に限定されていることに対して異議を唱えることはない。ダライ・ラマは自由と正義の擁護者だが、この地位につけるのは男性だけだ。ユダヤ教の祭司は、三千年にわたり父から息子へと継承されてきた。女性のローマ教皇、女性のダライ・ラマ、女性のユダヤ教祭司を要求することなど、考えられない。
 私見を申し上げれば、日本政府は、男系皇位継承のように古くからある原則を廃止するという、過激な変革は急ぐべきではない。今の世代が、二世代も先の子孫たちに、結論を押し付ける理由など、どこにも見つからないからである』
 この度の『皇室の伝統を守る国民の会』が設立される意義は誠に大きなものがあります。どうぞ皆様方のご活躍とご健勝を、遠くイスラエルの地よりお祈り申し上げております」

●加瀬英明(外交評論家)
 「憲法はその時々の政治の問題だが、皇室は文化の問題である。寛仁殿下は、皇室典範の問題を文化の問題として、有識者会議を批判された。吉川座長は『どうということはない』と言った。尊崇の念が全くない。『容認する』と言うのは、皇室より自分が上になっている。本当に日本人なのか。
 孫文は、中国民族は砂のようで、まとまらないと言った。日本は、天皇を頂いて、さざれ石が巌となるように進んできた。皇室がなければ、日本も中国や韓国のような国になっただろう。
 寛仁殿下のご批判は、すべて1月20日以前のもの。国会が始まったあとは、政治の問題になるとして、控えられている。私は、最近の雑誌・新聞に載った殿下のご発言を、一冊の本にまとめたいとお申し越しした。殿下は、法曹界の権威に尋ねてほしいと言われた。尋ねたところ、問題ないということだった。殿下は、のどの手術を受けられる。その病室にゲラを持ち込んで、校正をされた。本日その本が出来上がった。殿下が入院先でこの本を心にかけておられることをお伝えしたい」

●関岡英之(ノンフィクション作家)
 「私は都内で子供たちに話をする機会がある。進学塾に通う知能の高い子たちだ。
 小学校6年生の子供たちに、最初の天皇は誰かなと聞くと、推古天皇とか仁徳天皇と答えた。教科書に、古墳が仁徳天皇陵と説明され、推古天皇が最初の女性天皇と書かれているのだ。『推古天皇は第33代だよ』と言うと、子供たちは目を丸くして、『ええーっ』と驚く。神社本庁による歴代天皇の系図を見せて、『神武天皇から125代、ズーッと一つの家系でつながっている』と言うと、子供たちが『見せて、見せて』と食いついてきた。回覧したら、男の子たちは『スゲー』と言う。女の子たちは、固唾を呑んで見つめている。
 終わったあと、子供たちがやってきて、『どうしてもさっきの系図がほしい。コピーしてもらえませんか』と言う。神社本庁の許可を得ていないので、渡すことは出来ない。『テストに関係ないんだよ』と言うと、『いや、ただ知りたいんです』と言う。
 自分の国について知りたいというのは、人間の生まれながらの本能だと思った。子供たちは知りたいのだ、自分の国について。それを教えていないのだ。学校で教えないのなら、親たちが子供たちに働きかけよう。それを20年続ければ、その子たちが親になって、また子供に教える。そうすることで、民族の精神がよみがえると思う」

六、大会決議

 続いて、大会決議案が、百地章氏(日本大学教授)によって朗読され、参加者による万雷の拍手をもって決議された。決議内容は、以下の通り。

●大会決議
 我が皇室は、百ニ十五代、ニ千年以上にわたって断絶することなく男系によって皇位を継承し、その淵源が神話にさかのぼる世界に比類なき存在である。しかるに今般、政府は、「皇室典範に関する有識者会議」の報告に基づき、女系天皇の導入及び長子優先主義の採用という、皇位継永の伝紘に重大な変更をもたらす皇室典範改正を行おうとしている。
 幸いにも、本国会への皇室典範改正案の上程については、拙速な改定に反対する各界有識者および国会議員の声の高まりと秋篠宮家の御慶事を迎えたことにより、慎重な対応がなされるに至っている。
 顧みれば戦後六十年にわたり、皇室制度にかかわる様々な課題は不問に付されたまま今日にいたっている。今回の皇位継承問題を始め、宮家の存続や拡充、皇族方の教育制度、皇室に課せられる相続税を始めとする皇室経済の問題、皇室関係法規の不備など、皇室制度にかかわる解決すべき課題は山積している。これらの諸問題を抜本的に検討し、万世一系の皇室を磐石ならしめることこそ、いま我々国民に課せられた貴務である。
 我々は、本大会をもって「皇室の伝統を守る国民の会J を設立し、過去に皇室の御慶事にあって様々な奉祝事業を推進してきた実績を踏まえ、皇室の伝統を守るために左の活動に取り組むものである。
 一、万世一系の皇室の御存在の意義を踏まえ、男系による皇位継承を堅持すべく、具体的な提案を検討し提唱する。
 一、皇室への敬愛の念を高めるため、政府に学校教育の内容充実を要望するとともに、来るべき天皇陛下御即位二一十年奉祝事業など広範な国民運動に取り組む。
 一、戦後六十年にわたり放置されてきた皇室制度の諸問題を抜本的に解決するため、皇室制度を検討する国会議員の会の設立を要望する。
 右、決議する。
               平成十八年三月七日
                皇室の伝統を守る国民の会

●決議文の受領
 右の決議文が、自由民主党代表・下村博文氏、民主党代表・松原仁氏に手渡され、両代議士から挨拶があった。

七、聖寿万歳

 小田村四郎氏(前拓殖大学総長)の発声で参加者一同の唱和により、「天皇陛下万歳」が三唱された。

 最後に閉会が宣言され、「皇室の伝統を守る1万人大会」は盛況裏に納められた。以上が、大会の概要である。

 私見を書いて結びとしたい。
 桜井よし子さんの提言には、涙があふれ出た。集結した人々に大きな共感を呼び、当日一番拍手が大きかったように思う。
 金美齢さんの「神風」の話にも、強い感銘を受けた。見識の深さと訴えの切実さに心打たれた。
 関岡英之氏の話は、私にも似た体験がある。子供には自分の国について知りたいという「本能」があると私も思っている。
 親や大人が、子供たちに、また若者たちに、この国の素晴らしさを語り継がなければ、日本人は日本の国のことを知らず、日本人であることすら忘れてしまう。国民という広い、広い裾野に支えられてこそ、皇室という頂きは存続する。家庭で、社会で、皇室のこと、日本のこと、その素晴らしさを語っていくことが、いまほど大切なときはないと思う。

 3月7日。この日は、歴史的な一日になるのではないかと思う。武道館に集ったのは1万人だが、都合によりこられなかった人、心を寄せた人々は、その何倍、何十倍もいると思う。
 この日の盛り上がりが、大きな波動となって、日本全国また海外にいる日本人すべての胸に伝わっていくことを願い、私の参加報告を終える。
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