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忘れた人を思い出す 仕組み解明

2016-10-18 10:29:30 | 自然
理化学研究所脳科学総合研究センターの研究グループは、記憶や空間学習能力に関わる脳の器官「海馬」が他の個体についての記憶「社会性記憶」を貯蔵する仕組みをマウスで解明しまた。

よく知る相手を思い出している時に、海馬内の「腹側CA1領域」と呼ばれる部分の細胞集団の活性化を確認し、この細胞集団を光で人工的に活性化させると、忘れた相手を思い出すことに成功したようです。

こういった記憶に関しては、このブログでも記憶の連動ということを2か月ほど前に書きましたが、この時は強烈に印象に残ることがあると、関連した些細なことまで記憶される仕組みでした。最近は記憶というより脳そのものの働きが分かるようになってきたような気がします。

昔脳の機能について少し勉強したことがありましたが、どの部位がどういう役割かの大雑把なところしか分かっていなかったような気がします。今回の海馬については、いわゆる新しい記憶をいったん保存し、その後大脳皮質に貯められていくと言われています。

また海馬は記憶の指令塔とでもいえる場所ですが、とても壊れやすいようです。例えば酸素不足などで脳がダメージを受けると、最初に海馬が痛んでくるようで、たとえば強いストレスにさらされても異常になり、これがPTSDという病気の原因のようです。

また自閉症患者は、この海馬と関連した社会性記憶が低下していることが分かっているため、この研究が進めば治療法の開発につながる可能性があるようです。

理研の研究グループの実験では、マウスはよく知る相手より、知らない相手に近づく性質があることを利用しました。テスト対象のマウスが、よく知る別のマウスに接触する際の脳の活動を観察した結果、腹側CA1領域の神経細胞が活性化していることが分かりました。

マウスはよく知る相手でも、24時間程度離れると、相手のことを忘れてしまったかのような行動をとるようです。こうしたマウスに青色光で人工的に神経細胞を活性化できるタンパク質を発現させ、青色光を照射したところ、長時間離れても相手を思い出させることができるようになりました。

さらに、光で腹側CA1領域の神経細胞を活性化しながら、電気で恐怖刺激を与えると、恐怖刺激と相手の記憶が合わさり、相手のマウスを避けるようになりました。同様に同領域の神経細胞を活性化しながら薬物による報酬刺激を与えると、相手のマウスに接近行動をとるようになり、記憶を操作できたとしています。

この記憶を操作するという表現は、何となく恐ろしい気がしますが、記憶というわからないものがだんだん解明されてきていることは確かなようです。
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