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ガン10年生存率若干上昇

2017-03-02 10:37:51 | 健康・医療
国立ガン研究センターが、2000年から3年間にガンと診断された患者の10年生存率は58.5%だったと発表しました。

10年生存率は昨年初めて出され、今回で2回目ですが昨年比で0.3ポイント上昇しました。もともとガンについては5年生存率を注目していましたが、これは治療後から5年経過後までに「再発」がない場合を治癒とみなしていたためです。以前はガンを治療して除去した時、完全に取り除くことができなかった場合は、5年以内に再発する可能性が高いことから、5年を一つの目安にしていました。

しかし近年は治療した場合はほぼ完全に除去でき、それでも転移再発があるということで10年生存率の調査が行われているようです。今回発表された数字は、14〜17年前にガンにかかった人の生存率で、その後ガン治療は全体として進歩しているため、最近診断された人の10年生存率は目立って上昇しているとみています。

同センターは、2000年から03年の間に全国の20施設でガンと診断された患者45,359人を分析し、10年生存率を算出したようです。

部位別では、肺ガン32.6%、胃ガン67.3.%、乳ガン81.7%、大腸ガン69.2%、前立腺ガン94.5%などとなっています。前立腺ガンや甲状腺ガン(89.3%)は高い一方、早期発見が難しい上に進行が早い膵臓ガンは5.1%と16.4%だった肝臓ガンよりも低くなっていました。

これらの数字は、進行度を示すステージⅠ期からⅣ期までを合わせた部位別全症例の数値です。どの部位もⅠ期の生存率は進行したⅣ期よりも際立って高く、Ⅰ期だけを見ると、乳ガンや胃ガンは90%を超えています。ただし乳ガン、胃ガンもⅣ期の生存率はそれぞれ14.5%、7.0%と大きく低下し、早期発見がいかに大切かが分かります。

現在は検査機器などもずいぶん進歩しましたが、どうも検診率はあまり上がっていないようです。私は気休め程度のガンマーカー検査だけやっていますが、他の検診も考えています。

また早期発見が難しい肝臓や膵臓のガンはⅠ期でも30%前後で、膵臓ガンに代表される難治ガンの効果的な治療法開発が重要な課題であることを示しているとしています。

同センターのコメントとしては、この生存率は多くの症例をまとめた平均の数字で、一人一人の患者の余命を決めるものではないとしています。

今回の結果は生存率約60%と昨年とほぼ同じでしたが、10年という期間を考えればかなり治癒率は上がっているような気もします。まだ2回の数値ですが、これが年々上がっていくことを期待しています。

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