FUNAGENノート

私の考えたことや、読書から学んだことを伝えます。
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政治の国際化と戦前への回帰

2017-07-16 14:56:41 | コラム
政治の国際化と戦前への回帰
 日本の政治を見ていると、変な意味の国際化(グローバル化と言ってもよい)が進んでいるように思われる。世界に目を向けると、大統領になった政治家が、身内や知人を囲い込み、利益誘導や、各種の便宜をはかって、それが民衆の反感を受けて失脚した例は、数え上げればいくらでもある。その様相ときわめて似てきているのが一点、二点目はトランプ大統領によく似た現象が起きている。例えば、マスコミ批判を行う。こともあろうに自分に好意的な新聞を国会などで読むよう薦める。演説途中にヤジをとばした聴衆に指をさして、攻撃する。戦時中だったら、批判的な報道機関やヤジを飛ばした聴衆はまず逮捕監禁であろう。ナチスもそうだったであろう。さすがに今はないが、彼の思想の根底には排除の姿勢がある。これは危険なことだ。(私の父は樺太ーサハリン州ーで、軍人から「本土決戦、全国民竹槍で立ち向かうこと」と言われたとき、父が「相手が自動小銃なのに、竹槍ですか」といったら、「貴様非国民だ」といわれた。私は小学校三年生で、その町内会の集まりに父と一緒にいたから、今でもはっきり覚えている。
 彼(安倍首相)も、心の中で、貴様たち(反対意見ややめろのヤジをくりかえした人々)は非国民だと思っているにちがいない。ちなみに、非国民という言葉だが、「治安維持法的天皇制が析出した〈非国民〉という範躊は,この〈望ましからぬ者〉〈生きる資格のない者〉の規定としては,最も完成度が高かったかもしれないのである。」と、小森陽一が「変成する思考」(岩波書店)で言っている。戦時中多くの方々がこの非国民呼ばわりをされたはずなのだが、あまり戦争体験には出てこない。
 戦後から今までは、こういう現象はあまりなかったように思われる。それだけ、政治の世界もグローバル化がすすみ、それと同時に、戦前への回帰が進んでいるようにも思えてならない。首相に近い稲田大臣は自衛隊を政権の味方であるかのような発言をしていたが、これは首相と思想的にもっとも近いことを考えれば、非常に危険な発言だ。戦時中政府と軍部は一体だった。
 森友学園を取り上げれば、奥さんは名誉校長、稲田防衛大臣はそこの顧問、籠池氏とは、思想的に共鳴しあう間柄、たぶんもっともっとあるのだろうけれど、私たち一般の大衆には見えてこないのが現状だ。
 ただ言えることは、安倍首相は最初のうちは、籠池氏の考えに共鳴したと言っていた。教育勅語の暗証、他国民の誹謗中傷などの考えに共感したと言っていた。雲行きが悪くなると、トーンが落ちていった。
 一方加計学園をとってみても、ご自身はそこの理事長と親友、副官官房長官は、その関係する大学の特認教授、前文部大臣は、首相の信頼が厚いと同時に、加計学園から献金をうけている。首相夫人も関わっているようだ。それでいて、自分は関与していないと主張してはばからない。しかも、それは印象操作だと何回も言っていた。そして、最後に出てきた言葉が、獣医学部の増設である。一つにしたから疑われたから、それではもっと増やすと多少は疑いは解消されると思ったのだろ。
 だいたい今の安倍政権は、安倍氏を大統領として仰ぎ、自民党の多数派が大政翼賛会の様相である。彼らの常套手段は、いろいろと問題があからさまになると、すぐに格好よいスローガンを打ち上げるか、福祉の問題(例えば保育園の問題や教育費の問題など)に言及して国民受けをねらうか、マスコミの目を引く所に行って、自分をアッピールすることに余念がない。そして内閣改造でお茶を濁す気でもあるようだ。だまされてはならない。コップの中だけで改造しても、何も変わりようがない。
 「論争の過程におけるいかなる場合においても、自らの非を自覚した場合、罪障感を隠蔽したままの自己正当性化を行わないこと、そうでなければ論争相手の信頼を獲得することはできない。」小森陽一(「変成する思考」・岩波書店)。そうだと思う。たぶん自己正当性だけを主張していれば、国民からはどんどん離れることになろう。
 それにしても、政治の国際化と戦前への回帰にどう立ち向かうのか、今問われている問題のように思う。
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