けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

どこかで見た風景?(韓国朴新政権は大丈夫か?)

2013-02-27 22:01:08 | 政治
先日、韓国では朴槿恵新大統領が就任した。読みようによっては女性蔑視と取られそうなことを書かせていただくが、本人としては決してその様な意図を持つものではないことを最初に断っておく。
北朝鮮との非常に緊張状態にある現状で就任する隣国の大統領には、国民の生命財産に関する非常に重たい責務が背負わされている。朴大統領の経歴は筆舌に尽くしがたいものがあり、その様な中で敢えて政治家という道を選んだその覚悟からは、韓国国民が大統領に選ぶに値する何かを備えていることは彼女の情報をあまり持たない私でも容易に予想できる。だから、以下の危惧が単なる思い過ごしであって欲しいと願うのだが、やはり少々心配なので書かせていただく。

実は、下記の記事を読んで、何か記憶の奥底で引っかかるものを感じた。

産経ニュース2013年2月26日「朴韓国新政権 候補の疑惑噴出 閣僚就任に遅れ

その引っ掛かりが何であったかは簡単に思い出すことが出来た。そう、民主党政権で3人の総理が犯した過ちに何処か似ているのである。まず、日本でも閣僚を任命する前には事前に身体検査を行うのである。第1次安倍政権が短命に終わった理由のひとつには、自殺した松岡元農水相の任命があった。明らかに、それは駄目でしょうと誰もが思う人事を行い、それが問題となっても更迭の決断が出来ず、本人を自殺にまで追い込んだ。その後も、その失敗は続いた。これと同様に、民主党政権でもあまりにも酷い人選が行われてきた。民主党の中では結構まともな野田総理ですら、田中元防衛相や山岡元消費者相など、ありえない人事を行っていた事実は拭い去れない。野田総理の場合、消費税増税に前のめりの彼にとって、防衛相や消費者相は当時の輿石幹事長にお任せで良いポジションだったのかも知れない。しかし、今回の韓国では首相という国家のNo.2の人選なのである。大統領は熟慮に熟慮を重ねて選んだはずである。さらに日本とは異なり、大統領選から就任までのタイムラグが大きいことを考慮すれば、多分、調査するための時間もそれなりにあったはずである。実際、12月末に当選してから首相指名までは1か月もの余裕があった。ところが、首相候補に指名されてからたった5日で首相指名を辞退に至った。裁判官在職中の不動産投機疑惑、2人の息子の兵役忌避疑惑などが原因であるが、ほんの僅かな間にマスコミが簡単に指摘できる程度のことを、彼女はそれなりの調査機関を使っても事前に把握できなかったということになる。結果として、自分の大統領就任に首相の指名が間に合わなくなってしまった。それはあまりにもノー天気すぎるお幸せな人柄と言っても過言ではないだろう。

また、閣僚人事についても同様である。閣僚人事が役職に求められる過去の経歴の条件に合致しないなどが原因で、現時点で組閣をすることが出来ていない。詳しくは知らないが、省庁再編を目指している中で関連法案が成立せず、閣僚の任命にも支障が出るなどの背景があるようだ。結果、大統領が変わったにもかかわらず、李前政権の閣僚が留まった状態で国家が運営されている。国家を動かすためには、法律ないしは慣習ともいうべき様々なルールというものを熟知した上で、その権限とその根拠となる理由(例えば法律)を十分に把握して様々な命令を行わなければならない。しかし、どうも朴大統領はその様な能力には長けていないように見えるのである。

これまた何処かで見た景色である。民主党政権での菅元総理は、総理大臣に就任するまで自分が自衛隊を指揮する最高権限者であることを知らなかったという。東日本大震災の際には、全ての命令の前提となる緊急事態宣言の重要性も全く理解できないでいた。また、思いつき&口頭で手近な人に指示を出しまくり、それが指示通りに動かないからと回りに文句を言いまくっていたという。例えば、自衛隊を動かそうと思えば、その指示を法律に照らし合わせて明文化された状態で所定の指揮命令系統で伝達されなければならない。途中をすっ飛ばして「なあなあ」で物事が動くわけがない。これが民主主義、文民統制のとれた国家というものである。普通であれば、官僚が首相の意を汲み取って、その足りない行間を補うアドバイスを総理に対して行うのであろうが、「官僚なんて大馬鹿者ですからね!」と自慢げにプライドの高いエリート集団をけなしまくっていたのだから、困った時に助けてくれる人がいない。自業自得なのだが、自分のまいた種とも言うべきその状況を打開する責任は自分にはないと信じ込み、全て他人のせいにしていた。結果、見るに見かねた細野現幹事長が、長島昭久氏に間を取り持つようにお願いし、彼がすっ飛ばした手続きをフォローして何とか自衛隊が動くことが出来た。この様に、国家の最高権力者たる人は法律であったり慣習、ルールというものを熟知し、何かミスがあればフォローしてくれる味方(官僚・ブレーン)を自分の回りに結集しておかなければならない。しかし、今回の報道を見る限りでは、朴大統領にその様なものが見えてこない。

さらには、あれだけ挑発的な北朝鮮に対しても、比較的寛容な様に見て取れる。国民感情を意識してのことだろうが、本来軍事的に重要なはずの日本よりも中国に重きを置き、(女性ということもあるのだろうが)ニコニコしながら温和な雰囲気を振りまく姿は、失礼極まりないと怒られそうではあるが、鳩山元総理に通じる何かを感じてしまう。私の頭の中にかなり潜入観念が入っているからだけなのだろうか?安倍総理が選挙に勝利して以降、表であまり笑みを見せないのとは対照的である。少なくとも、北朝鮮に隙を見せないためにも、政治の空白期間をゼロにして、安倍総理の様なロケットスタートを余儀なくされているはずの韓国において、今の彼女の振る舞いはあまりにもノー天気過ぎると私の目には映ってしまう。

その前の自民党政権も末期的ではあったが、民主党政権で壊れた日米同盟の絆、その結果として中国、韓国、ロシアから付け込まれる隙を見せたことは、東アジアのパワーバランス、安定を乱すものであった。これは、単に日本だけが損をしたという話ではなく、アジア全体が迷惑を被った話である。今回、韓国が北朝鮮に大きな隙を見せれば、それは東アジア全体、アメリカ、及び世界中に対してもその影響が及ぶ。韓国にはしっかりしてもらわなければならないが、どうも心もとない。

おりしも、イタリアの選挙結果は「それみたことか!」と言いたくなる様な結果であった。欧州の通貨危機がきっかけとなり、それが世界各地に飛び火することは十分に予想できる。日本も同様に厳しい状況ではあるが、幸いにも適切な対処能力を持つ指導者及びそのブレーンの下で、それなりの舵取りをすることは期待できる。しかし、韓国という国は98年の通貨危機のような危機を、それ以降も大統領が交代するタイミングで定期的に迎えている。昨年の李前大統領の竹島上陸で日本と衝突し、現在は通貨スワップ協定の枠拡大の時限措置が終了した状態にある。少々大袈裟に言わせて頂けば、韓国は自賠責のみの無保険車に乗って運転している状態に等しい。であれば、欧州の通貨危機と北朝鮮からの軍事的威嚇のダブルパンチを受けた時、韓国がどの様に転ぶのかは私には予測できない。現時点では危険な兆候はないのであろうが、あまり悠長なことは言っていられないのが本当のところではないのだろうか?

多分、現在の韓国の政権が過去の民主党政権に通じるところがあるのであれば、この様なことを誰かがアドバイスしても聞く耳を持たないだろう。しかし、それは自殺行為に等しいのである。

私が感じた「どこかで見た風景」が思い過ごしであることを祈るばかりである。

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