けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

驚くべきテレビ朝日「報道ステーション」のホットな捏造報道

2014-09-13 00:55:10 | 政治
先程、報道ステーションで驚くべき報告が古館キャスターから紹介された。報道ステーションの所謂「謝罪会見」である。実は私はその報道を生で見ていて、原子力規制委員会の田中委員長に対し、(元々は田中委員長を非常に評価している立場であるにもかかわらず)「ちょっとこれは酷い。傲慢にもほどがあるんじゃないの?」と思ってしまった内容である。しかし、その謝罪会見によれば、それは全くの真逆であることが分かった。しかも後程触れるが、この謝罪会見でも情報伝達が適切になされておらず、不十分な訂正になっている。

まず、その謝罪した内容は実は原子力規制委員会のホームページで公開されている。

原子力規制委員会2014年9月11日「9月10日放送分の報道ステーション(テレビ朝日)での報道について

ここでは大きく二つに分けての誤報を訂正している。問題は二つ目の誤報の方が重要だが、一応、時系列に従い順番に紹介する。

まず、九州電力川内原発原子力発電所の設置変更許可に関する報道の中で、田中委員長の記者会見のシーンが挿入されていた。ご存知のように川内原発原子力発電所には、周辺の火山のカルデラ噴火が起きた場合のリスクが取りざたされており、ナレーションでも火山の審査基準について記者会見で話題になった旨が紹介され、そこで「審査基準が不十分では?」という指摘を受けて田中委員長が「不十分な審査基準の今後の是正」に関する発言があったことを紹介し、「であれば修正した基準で審査をやり直すべき」と指摘していた。しかし、実際の質疑は火山に関するものではなく、竜巻に関する質疑に関するやり取りをしている所から「一部を切りだし」あたかも火山の審査が不十分であったかのような印象操作をしている。

ふたつ目の訂正はさらに悪質である。まず、報道ステーションの訂正の紹介をすると以下のようになる。まず、記者Aの質問があり、それに続いて記者Bの質問があり、それら二つの質問を受けて田中委員長が「答える必要がありますか。なさそうだから、やめておきます。」と回答したことを報道した。しかし真実は驚くべき内容である。まず、記者Aから火山に関する質問があり、田中委員長がこれに対して丁寧に答えている。さらに記者Bから同様の質問があり、それに対しても田中委員長は丁寧に答えている。正確を期すならば、そのやり取りは記者B→田中委員長→記者B→田中委員長→記者B(長々とその前の議論を繰り返し、「現在の科学の知見をねじ曲げて、これで審査書を出すと、これはいわゆる安全神話の復活になるということは言えないでしょうか。」との質問を再度行う)→田中委員長「答える必要がありますか。なさそうだから、やめておきます。」となっている。報道ステーションの説明は、記者Aと記者Bの間で記者Aに対する質問に田中委員長が答えた後で、記者Bの「現在の科学の知見をねじ曲げて、これで審査書を出すと、これはいわゆる安全神話の復活になるということは言えないでしょうか。」(というストレートな質問を受けて、記者Aの質問に答えているのだから)「(記者Bに記者Aと同じ答えを)答える必要がありますか。なさそうだから、やめておきます。」と解説していた。

この二つ目の誤報は明らかに「捏造」以外の何物でもない。正しくは記者Aの質問にも真摯に丁寧に答え、記者Bの質問にも丁寧に答え、記者Bの引用する「東大の藤井先生や中田先生の主張」の中で、田中委員長は、両教授共に川内原発運用期間中にカルデラ噴火が起きるとは思っておらず、その点では原子力規制委員会でも同様な認識を示しながら、それでも100%というものはないから火山の予測を最大限に努力しながら運用し、その点で「分からない」とは「予測不可能」とは違う旨を説明している。これを「安全神話の復活」と揶揄したので「(これだけ丁寧に回答しているのを、一方的に自分の主張をされるのであれば)答える必要はない」と回答している。つまり、記者Bに対しても質問の本質に対しては回答しているのだから、それを「質問の門前払い」という印象を与える報道は、まさに「吉田調書」と同じ構図なのである。

ちなみに、この原子力規制委員会のホームページへの掲載は9月11日付である。時間は不明だが、常識的に考えて9月10日の夜の報道ステーションの報道を受けての対応だから、11日のに中にホームページに掲載されたのは予想できる。掲載内容には記載がないが、当然、そのクレームをテレビ朝日には通知しているはずだから、テレビ朝日はこの事実を昨日の夕方の時点では知っていたはずである。昨日のテレビ朝日報道ステーションでの慰安婦報道の検証報道は、明らかに8月から綿密に計画された内容で、そのタイミングを朝日新聞社長の謝罪会見の日にぶつけるよう、仕込んだネタを寝かしておいた状態である。朝日新聞木村社長の謝罪会見を受けて急きょ準備したものではなく、新聞朝刊にもその放送内容を宣言していた。だから、明らかに昨日の時点で訂正&謝罪が出来たはずである。

しかし、昨日の謝罪を思いとどまったのは、特に吉田調書の捏造の構図そのままが、テレビ朝日にも鏡写しの様に存在し、「同じ穴のムジナ」であることをある意味、証明してしまった訳である。しかし、それを視聴者に気づかれない様にするために、1日の寝かしの期間を取ったのである。あくまでも推測でしかないが・・・。

これまでも口酸っぱく言ってきたが、「事実」と「真実」は全く異なるものである。何処かの発言の一部を切りぬくと、全く本来の真実とは別の何かを演出することができる。それは周知のとおりである。そして、ある種の政治的思想を報道機関が持つことも周知の事実であり、その報道機関が国家権力に負けずとも劣らない権力を同様に持つことも周知の事実である。その報道機関が「事実」を自分好みに加工すると、「真実」と真逆なその報道機関の主張を補強する報道を行うことが可能になる。しかし、最近ではその様な捏造への関心が高まった。朝日新聞が最初にその槍玉に上がったが、今回の報道ステーションの捏造の訂正は、朝日新聞の謝罪がなかったら少なくとも今回ほど丁寧に(それでも訂正の仕方が不適切なのは呆れるが)訂正など行わなかっただろう。ある意味、リスク管理としては「お見事」かも知れないが、これが天下の「朝日新聞」「テレビ朝日」の素顔である。橋下大阪市長の父親など自出の人権侵害報道を行った「朝日新聞出版」も合わせれば、捏造・人権侵害3兄弟の本質はその様なところにある。「慰安婦問題の本質」を上から目線で訴える前に、「捏造の本質」を自らに問い直した方がいい。

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