Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

ドミニカ訴訟、原告敗訴

2006-06-07 21:21:29 | Weblog
 皆さんは、戦後に行われた「移民政策」というものをご存じでしょうか?
 戦後の混乱期に、政府が人口増加を抑えるため、国策として海外への移民を行ったものです。代表的な渡航場所として、ハワイやアメリカ、南米があげられます。

 移民の多くは農業従事者であり、慣れない気候や開拓困難な土地を前に、相当な苦労をして生き抜いてきたと言われています。
 そして、その中でも「戦後移民史で最悪のケース」と称される移民事例があります。

 それが、今回のタイトルにあるドミニカ移民です。

 ドミニカ訴訟・原告無念「司法にも切り捨てられた」 Yomiuri

 東京地裁で7日、言い渡されたドミニカ移民訴訟の判決は、移民政策での国の義務違反があったことを認めながら、賠償請求権が消滅したことを理由に請求を認めなかった。「政府にだまされ、司法にも切り捨てられた」。原告らはやりきれない思いを口にした。

 詳しくは元記事を見てもらうとして、内容を要約しますと、

・移民先のドミニカは政府の募集内容とはかけ離れた過酷な土地だった
・政府は現地の調査を十分に行わず、ドミニカとの交渉もずさんであった
・司法は政府の責任を認めたものの、賠償請求権はすでに消失しており、時効

 心情的なものを抜きにすると、賠償請求権が消失した時点で司法での解決は難しかったんでしょうね。募集内容が詐欺同然だったんだから、その賠償請求権の時効も無効という理屈なのかもしれませんが。
 しかしながら、内容的には大変悲惨であり、賠償請求権云々以前に、政府は謝罪と補償をするできでしょう。

 拉致問題の解決も大切だろうけれど、こちらは「政府」が「自国民」に対してやったこと。優先順位としてはずっと高いと思いますが。

 少なくとも、中国に円借款を発行したり、韓国の従軍慰安婦だと主張している奴らに金を払うことよりも、彼らとの問題を解決することが、以前過ちを犯し、その償いをしていない政府の義務なんじゃないでしょうか。


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2 コメント

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祖国って・・・ (うみうさぎ)
2006-06-08 14:01:06
みらいさんの所からたどり着きました。

同題について扱っていますのでトラックバックさせて頂きました。

よろしく御願い致します。

http://umiusagi.ti-da.net/



私は、「ちゃんとした教育を受けてないので変な若者がいっぱいいる」でなはく「今の政府の考えや行動や言動」が信じられない。知性のかけらも見られない。



国のTOPが何故こういう非人道的な事を平気で出来るのか。。。
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Unknown (kermount)
2006-06-08 19:35:14
 知性云々ではなく、「何を重要だと考えているのか」わからないときが多々あります。



 今回の件に関しては、「司法の力が及ばなかった」と言うことでしょう。契約で縛られた案件である以上は、それを越えて司法が介入するのは難しかったのでしょうね。

 これを受けて、政府が何もしないのであれば、それこそ非人道的になってしまいます。
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