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妻の介護と日々思うこと、

法大名誉教授 五十嵐仁さん “勝利の方程式”が見えてきた

2017年01月01日 07時18分18秒 | 日記

hosi@hosinoojisan

法政大学名誉教授 五十嵐仁さん “勝利の方程式”が見えてきた

日本共産党委員長 志位和夫さん 「大義の旗」で「本気の共闘」を 野党と市民と“二人三脚”

電通、自衛隊、貧困、介護 日本は不都合な真実だらけに

 

新年あけましておめでとうございます。

昨年は、安倍政権によって、民主主義がずたずたにされた一年であったと思います。

しかし、参議院選挙や新潟知事選挙等で、一党独裁政治を破ることが出来ることが明らかになりました。

本気で、野党共闘を行えば、安倍自民党政権に勝利できる状況が生まれていること事実で示されたからです。

新しい年、この勢いをさらに強め、安倍政権の終了目指して頑張りたいものです。

共に頑張りましょう。

 

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室井佑月「もうバカは前に出てくるな!」

(更新 2016/11/ 3 07:00)  dot.  AERA

https://dot.asahi.com/wa/2016110200246.html

原発ゼロに向けて動き始めた民進党。しかし、作家の室井佑月氏は呆れる…(※イメージ)

原発ゼロに向けて動き始めた民進党。しかし、作家の室井佑月氏は呆れる…(※イメージ) 

 原発ゼロに向けて動き始めた民進党。しかし、作家の室井佑月氏は呆れる

*  *  *

 10月21日付の朝日新聞に「民進『原発ゼロ』に波紋」という記事が載っていた。

 

 なんでも、民進党の蓮舫代表が、20日、福島第一原発を視察して、集まった記者団にこう語ったみたいだ。

 

原子力政策に関して複数の選挙で明確な結果が出ている。再稼働ありきでは絶対に国民の理解は得られない」と。

 そして、

民進党が、2030年代に原発をゼロにするための「現実的な工程表を作る」と表明した〉 という。記事に書かれている通り、

 

〈原発へのスタンスが影を落として野党共闘が崩れた新潟県知事選の「反省」を受け、踏み込んだ〉 のだろうし、そのことでまた党内がゴタゴタしているみたい。

 記事には電力総連出身の小林正夫参院議員の「承知していない」というコメントや、電力総連を傘下に置く連合の神津里季生会長の「再稼働できるものはすべきだ」という発言が載っていた

 この人たち、バカなのかな?

 こういうゴタゴタは代表選でやっとけよ! 自民贔屓(びいき)のマスコミに、おいしい餌を与えてどうする?

 蓮舫さんいわく、原発について国民がどう思っているか、ようやく今わかったらしい。記事の中に出てくる党関係者という人は、「(原発政策は)のどから手が出るほど欲しい対立軸だ」とかいっちゃってやんの

 うちら国民からしたら、「はあ? なんだよ、今頃。すっとぼけるのもいいかげんにしろ」って感じだ

 自民と対抗する最大野党だからとたくさん我慢もしてきたが、もう我慢せず叫んでもいいよね

 バーカ! バーカ!

 だいたい前出の蓮舫さんの発言を、「(今頃であっても)よくご決断されました!」と褒める人がいるのかな?

 新潟県知事選で民進が推薦しなかった米山隆一さんが勝ちそうになると、ギリギリになって選挙区に入った卑怯さと重なってしまうのだ。

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新春対談

法政大学名誉教授 五十嵐仁さん “勝利の方程式”が見えてきた

日本共産党委員長 志位和夫さん 「大義の旗」で「本気の共闘」を 野党と市民と“二人三脚”

2017年1月1日(日) しんぶん赤旗

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-01-01/2017010101_01_0.html

 日本共産党の志位和夫委員長の新春対談。今年は、長年、日本の政治や統一戦線の研究に携わってきた政治学者の五十嵐仁さん(法政大学名誉教授)をゲストに迎え、日本と世界のいま、野党連合政権の展望などについて縦横に語り合いました。

 


 

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 志位 あけましておめでとうございます。

 五十嵐 おめでとうございます。

 昨年、印象的だったのは7月の参議院選挙と10月の新潟県知事選でした。参院選挙で、野党と市民の共闘が実現して大きな成果をあげた。新潟県知事選では、共産党、社民党、自由党、新社会党、緑の党の政党・政派、さまざまな団体・個人が一緒になって米山隆一さんを当選させた。新潟は私のふるさとですから、大変うれしく思いました。

 明確な争点を掲げて本気の共闘をやれば、これだけの成果をあげることができる。これは市民と野党の連携で選挙をたたかう運動の一つの到達点であり、“勝利の方程式”が見えてきたという印象です。

 志位 去年は、野党と市民の共闘が本格的に始まった年になったと思います。

キーワードが二つあると思っていまして、一つは「大義の旗」。もう一つは「本気の共闘」です。野党と市民が「大義の旗」を掲げて「本気の共闘」をやれば、自民党を打ち破ることができることが、事実をもって示されたと思います。

 去年を振り返りますと、市民運動のみなさんの後押しが大きな力になり、2月19日の5野党党首会談で、「安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回」「安倍政権打倒」を掲げて選挙協力をするという画期的な合意が確認されました。これが転換点になり、参院選挙の32の1人区すべてで野党統一候補が実現し、11選挙区で勝った

このときの「大義の旗」は「安保法制廃止、立憲主義回復」でした。そのあと、新潟県知事選で米山さんを統一候補に、「原発再稼働は許さない」という「大義の旗」を掲げ、気持ちが一つになった「本気の共闘」で勝利をつかみました。

 五十嵐 戦争法が成立した一昨年の9月19日に、共産党は「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」を提唱しましたね。これは戦争法反対の運動を続けてきた人たちを励ましたという意味で、ものすごく大きかった。具体的な実現の手だてとして、参院選1人区での統一候補の擁立とそのために共産党候補を降ろすという決断をされた。これも大きかった。

 志位 労働運動のナショナルセンターの違いを乗り越えて、「総がかり行動実行委員会」という画期的な統一戦線組織がつくられました。この動きと「シールズ」「ママの会」「学者の会」などの新しい市民運動が合流して、一昨年12月に「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」ができました。この時点では、共闘の展望がまだ見えていない状況でしたので、本当に心強い仲間があらわれたという気持ちでした。市民のみなさんが後押しをしてくれたことが野党の結束につながった。今後も市民のみなさんと二人三脚で進めていきたいと思っています。

安倍政権はいたるところで矛盾

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(写真)五十嵐仁(いがらし・じん) 1951年、新潟県生まれ。法政大学名誉教授。同大学大原社会問題研究所所長などを歴任。専門は政治学、労働問題。著書に『対決 安倍政権―暴走阻止のために』(学習の友社)など。

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(写真)志位和夫(しい・かずお) 1954年、千葉県生まれ。東京大学工学部物理工学科卒業。1990年から2000年まで日本共産党書記局長。2000年幹部会委員長、衆院議員。

 五十嵐 一昨年末といえば私自身、東京・八王子市長選挙に無党派共同候補として立候補を要請され、“大きな決断”を迫られました。地元では戦争法に反対する「ノー・ウォー八王子アクション」という市民運動が発展し、市民と野党の共同の取り組みが進んでいたからです。

 志位 八王子で先駆的に始まったんですね。

 五十嵐 当選はできませんでしたが、八王子市長選での市民と野党の共闘が昨年2月の5野党党首会談での合意の先駆けになったという点では、貴重な役割を果たせたのではないかと自負しているわけです。

 志位 ここまで発展させた流れを、ぜひ今年は総選挙で次のステップに発展させたいと思っています。いろいろと難しい問題もありますし、自民党などからの攻撃もありますけれども、私は、大局で見るならば、必ずこれは前に進むという確信をもっています。

 五十嵐 いまステップといわれましたが、私はホップ、ステップ、ジャンプだと思います。

 志位 ホップはどこですか。

 五十嵐 戦争法廃止の運動が高まり「野党は共闘」という声が澎湃(ほうはい)として湧き上がった。これがホップ。ステップは参院選挙の1人区共闘、新潟県知事選で大きな成果をあげた。そして今年はジャンプの年。大きくジャンプして飛躍の年になるんじゃないかと。(笑い)

 志位 ジャンプの年、野党連合政権に向けた一歩を開く年にしましょう。(笑い)

志位さん 強権政治の歯止めがなくなった
五十嵐さん 後ろ向きの暴走が始まっている

 五十嵐 安倍政治をどうみるかは、今後のたたかいの焦点です。

 いま衆参両院で自民党が過半数を突破し、改憲をめざす勢力が3分の2以上。安倍首相にとって“わが世の春”の気持ちかもしれませんが、昨秋の臨時国会では暴走政治の破たんと安倍首相の焦りが明らかになってきたと思いますね。

 志位 そうですね。いろいろなほころびが出てきました。私の感じでいいますと、安倍政権は、2014年7月に集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を強行した。そして2015年9月に安保法制=戦争法を強行した。この二つの憲法破りの暴挙をへて強権政治、暴走政治の歯止めがなくなった感じがします。

 臨時国会でも、TPP(環太平洋連携協定)協定・関連法、「年金カット」法、カジノ解禁法という三つのとんでもない悪法が問題になりました。どれも国民の多数が「反対」「慎重審議」の声をあげたのに、乱暴なやり方ですべてを通しました。

 しかも、その過程で、安倍首相は、「そもそも結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」(笑い)、「こんな議論を何時間やっても同じ」と言い放つ。農水大臣も官房副長官も事実上、強行採決をけしかける発言をし、発言後に強行採決をやる。「予告付き強行採決」という、国会を愚弄(ぐろう)する“新方式”まで“開発”した。(笑い)

 それから私が感じるのは、三権分立の分別さえつかなくなっていることです。臨時国会の所信表明演説で安倍首相は、自衛隊の活動などにふれて「今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と呼びかけた。行政府の長が立法府に対して「さあ拍手しろ」という号令をかけ、与党議員がスタンディングオベーション(総立ちの拍手)を行う。農水大臣にしても官房副長官にしても、行政府の人間でしょ。それが国会に対して強行採決をけしかけるのも、行政府と立法府のけじめがなくなってしまっているということです。最低限の憲法的なけじめがなくなっている。

 五十嵐 安倍さんは、自分のことを「立法府の長」と平気で言っていましたね。(笑い)

 志位 本気でそう思っているのかもしれない(笑い)。強権政治、暴走政治の歯止めがなくなったことは、いよいよ国民との矛盾を広げ、新たなたたかいを呼び起こすと思います。もともと野党と市民の共闘も、安倍政権が戦争法というとんでもない悪法に踏み込んだ結果として大きな流れに発展したわけですから。安倍政権の暴走の一歩一歩が墓穴を掘っています。

 五十嵐 そうですね。安倍さんは右にしかハンドルが切れない。最近はもう逆走ですよね(笑い)。完全に後ろ向きの暴走が始まっている。日本の場合は議会制民主主義ですから、国会でも多数政党の長が行政府の長になる制度です。だからこそ、立法府と行政府との間のけじめをきちんとつけることがとりわけ重要なわけです。アメリカのように両者が分立しているというわけではないのですから。

 臨時国会についていえば、安倍政権の「強さ」だけでなく「弱さ」もあらわれていたと思います。TPPを最優先したために2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際的枠組みを定めた「パリ協定」の批准が遅れ、日本は締約国会議にオブザーバーで参加することになった。最優先したTPPは、トランプ次期米大統領の「離脱」表明で発効の見通しさえない。カジノ法の強行では公明党との関係がぎくしゃくしてしまった。いたるところで矛盾が噴き出しています。

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(写真)米山隆一新知事(右から2人目)の当選を喜ぶ支援者ら=2016年10月16日、新潟市の選挙事務所

志位さん 世界の動きが目に入らない「安倍外交」
五十嵐さん 世界はあぜんとしたと思う

 志位 「安倍外交」が無残な破たんをとげつつあるのも、この1年の特徴だったと思います。端的に言いますと、アメリカの色眼鏡を通してしか世界が見えない。安倍首相は「地球儀俯瞰(ふかん)外交」と言いますが、世界の大きな流れ、動きがどうなっているかが目に入らないんですね。

 昨年10月の国連総会第1委員会、12月の国連総会で、核兵器禁止条約の締結交渉を今年3月と6~7月に行うという画期的な決議が圧倒的多数で採択されましたが、日本政府はこれに反対しました。

 五十嵐 世界はあぜんとしたと思いますよ。どうして日本は反対するんだと。

 志位 唯一の戦争被爆国にあるまじきことです。「地球儀俯瞰外交」というが、いったいどこに目をつけているのか。(笑い)

 TPPでは、多国籍企業の利益最優先のルールを「自由貿易」の名で押し付けるやり方が、世界のあちこちで矛盾が起こって大破たんをとげつつあるわけです。ところがこれも目に入らない。パリ協定では締約国会議に間に合わなかった問題とともに、中身の面でも日本の温室効果ガスの排出量の削減目標があまりに低すぎて世界から指弾されています。TPP、核兵器廃絶、パリ協定――どの問題でも世界の大きな流れが見えていない。

志位さん 領土棚上げにした日ロ首脳会談
五十嵐さん クリミア併合問題でも逆方向

 志位 「安倍外交」のもう一つの特徴は、国際的な大義と道理に立って外交をすすめるという姿勢があらゆる面でないことです。昨年12月15、16両日のプーチン・ロシア大統領との日ロ首脳会談は、あれだけ鳴り物入りで「領土が進むぞ進むぞ」と言っておいて、領土問題ではまったく前進がなかった。逆に、歯舞、色丹、国後、択捉の4島での「共同経済活動」にむけた協議に合意する。この動きは、日本政府のこれまでの立場からも後退なのです。

 プーチン大統領は、首脳会談に先立つインタビューで、旧ソ連への「千島列島の引き渡し」を取り決めた米英ソ3国による1945年2月のヤルタ協定を前面にたてて、「領土問題は存在しない」と言った。それに対して安倍首相は、「領土問題は脇に置きましょう」「まずは経済だ」という態度でした。日ロで「共同経済活動」を行えば、いずれは領土問題の解決の道が開けるという立場に終始した。相手が「領土問題は存在しない」と言っているもとで、「領土問題は脇に置きましょう」と言ったらどうなりますか。領土問題の解決はいよいよ遠のくだけですよ。

 日ロ領土問題の根本は、「領土不拡大」という第2次世界大戦の戦後処理の大原則に背いて、ヤルタ協定で「千島列島の引き渡し」が決められ、それに縛られて1951年のサンフランシスコ平和条約で日本政府が「千島列島の放棄」を宣言してしまったことにあります。私たちは、この戦後処理の不公正の是正を正面から求めることが領土問題解決のカギだと言ってきましたが、日本政府はこの基本を踏まえた外交をやってこなかった。安倍首相は、「互いに正義を言ってもすすまない」といいますが、日本政府は、一度も「戦後処理の不公正をただせ」という「正義」を主張したことがないのです。今回の日ロ首脳会談について、年末のNHK「日曜討論」で、私は「だらしのない外交」と言いましたが、もっと言えば大失政と言わなければなりません。

 五十嵐 領土交渉の問題で言えば、“返す返す詐欺”にだまされ、大金をむしり取られた(笑い)。3000億円の経済協力で「新しいスタートを切る」と言っていますが、確かにスタートが切られました。しかし後ろに向かってで、これも“逆走”です。領土問題は棚上げで、4島の帰属はもとより、歯舞、色丹の「2島先行返還」すら、今後交渉の議題になるのかさえはっきりしない。しかも今回の「共同経済活動」は、ロシアによるクリミア併合に対しEU(欧州連合)が対ロ経済“制裁”の延長を決めた同じ日に経済“協力”で合意したという大問題があります。日本は世界の動きが目に入らず、逆方向に足を踏み出している。4島での「共同経済活動」が進めば進むほど、定住促進、現状固定、実効支配を強めることになり、返還を遅らせる結果になってしまいます。

 志位 そう思いますよ。4島の「共同経済活動」と言いますけれども、ロシアは「ロシアの主権のもとで」と頑強に言ってますでしょ。ですからそれが具体化される過程のなかで、4島への日本の主権が損なわれることになる危険性が非常に高い。だいたい、4島で経済が発展すれば人口も増えるでしょう。そうすればロシアの実効支配・統治が、政治的にも経済的にもますます強化される。「共同経済活動」はロシアの実効支配・統治を後押しするだけです。そうなれば領土問題の解決は、ますます遠のくことになる。

 それともう一つの側面は、いまおっしゃったクリミア併合でG7やEUなど国際社会が対ロ経済制裁をやっているときに経済協力を決めた。日本政府は制裁破りをやっているわけです。

 五十嵐 そうです。まったく逆のことをやっているわけです。

 志位 プーチン大統領からしたら、この点でも大成果ということになったと思うんですよ。二重に大きな問題を抱えた方向に進みました。

・・・・・

当方、長文のため、以下略す。

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電通、自衛隊、貧困、介護 日本は不都合な真実だらけに

2016.12.31 16:00 NEWSポストセブン

http://www.news-postseven.com/archives/20161231_480150.html?PAGE=2

隠された真実が明らかになった(写真:アフロ)

【隠された真実が明らかになった(写真:アフロ)】 

 

 2016年の日本はさまざまな矛盾が露出した1年だった。そのキーワードはなにか。コラムニスト・オバタカズユキ氏が考察する。

  * * *

 2016年はどんな年だったのだろう。個人的には「死」を意識する出来事が重なる年だったが、「今年の漢字」は「金」、「新語・流行語大賞」は「神ってる」が選ばれた。

 なぜ「金」なのか。「今年の漢字」は公募でもっとも票が集まったものをそれとするシステムだが、「金」を選んだ応募者の理由には、リオ五輪の日本人の「金」メダル獲得ラッシュ、前都知事の政治資金問題、東京五輪の巨額経費問題などが多く、ピコ太郎の「金」色の衣装からこの漢字を推した人もいるという。

 一方の「神ってる」は、広島東洋カープの緒方孝市監督が鈴木誠也選手の好調ぶりに対してそう口にしたところから、若者を中心に流行語になった、と新聞か何かで読んだ。この大賞については「え?」と思った。プロ野球に興味がなく、若者でもない私は、その言葉の存在自体を知らなかったのだ。

 新語・流行語大賞の公式HPには、

<「神懸かってる」と言うところを緒方孝市監督は、いまどきの言葉を使って「神ってる」と口にした。これはもともとネットの住人たちが汎用していたワードで、中高校生にとっては当たり前の表現だが、プロ野球というオヤジの世界で使われたことで異彩を放った>

 という解説がある。つまり、「神ってる」は監督発というよりも若者発の流行語だというわけだ。若者の間でどう使われているのかいろいろ検索してみると、使う子は使っているという感じらしい。

 だが、長めの言葉を短くする言葉遊びは、私が子供の頃から腐るほどやってきたパターンだ。縮めた言葉を口にするだけで、俺ってわかっている人の一人だよね、みたいな安心感を得られる。それこそ子供っぽい同調性の表れにすぎない。だから、それをプロ野球チームの監督という大人が使ったことで異彩を放った、と捉えるのはおかしい。逆に社会的に立場のある中年が若者に媚を売って恥ずかしい、というならよくわかるのだが……。

 まあ、どうでもいい、とスルーする方が賢明なのだろうが、「神ってる」について私はそう感じたし、「金」のほうも同じだった。選んだ理由がいろいろ挙げられていたけれども、どれもニュースでいっぱい流れた出来事ばかり。目の前にばーっと流れてきたものを反射的にパクッと食いついて、「金」だと思いました以上でも以下でもない選び方だ。

 これも今に始まった話ではないけれど、どうせやるなら、もうちょい腑に落ちたり、なるほどと納得させられたりする「今年の言葉」を選べないものか。英国のオックスフォード出版局が主催している同様の催しでは、2016年の「Word of the Year」が「post-truth」になったそうだ。ドイツ語協会が発表した2016年のドイツの流行語大賞も「postfaktisch」。「post-truth」と同じ意味で、日本語に訳すと「ポスト真実」くらいの感じになる

「ポスト真実」ってなんだ? 何やら只事ではなさそうな気配はあるが、具体的に何を指しているのか、反射的にはわからない。オックスフォード出版局の英文の解説を下手に私が読んで解釈するのはキケンなので、日本語の報道に頼ると、次のようなことだという。

<英国の欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票や、トランプ氏が勝利した米大統領選の選挙運動の過程で使用頻度が急増したという。「ポスト真実の政治」などの形で使われ、真実や事実よりも個人の感情や信念が重視される米英の政治文化や風潮を表現していると評価された>(「産経ニュース」より)

 真実や事実よりも個人の感情や信念が重視される、そんなヤバい時代に突入した、というふうに欧米人たちの多くは思っているのか?

 実際にどれだけの数の欧米人がその認識を共有しているのかは知らない。でも、「金」や「神ってる」よりも、含意がいろいろありそうな「今年の言葉」であることは確かだ。ちゃんと頭で考えて選んだ重みがある。
 ここで誤解してほしくないのは、言葉が「政治」に関係しているからハイレベルだとか、深い意味があるとか、そんなふうに私が感じているわけでは決してないことだ。

 だって、「今年の漢字」で「金」を選んだ日本人たちの多くも、その理由に都知事の政治資金問題や東京五輪の巨額経費問題など「政治」の問題を挙げているのだから。だが、その認識は、どうも薄っぺらい。「結局、金の問題でしょ?」みたいな方へ行って終わってしまう。それですぐ分かった気になる我々の性分も些か問題なのではないだろうか。

 欧米で「ポスト真実」なら、日本では「オープン真実」が目立った2016年という見方もできるはずだ。

 1月にSMAPの謎の謝罪会見、8月にSMAPメンバーから日本国民への謝罪文の公表、そして年末にメンバーの誰も解散理由を口にしないで1分半の90度おじぎを地上波放送したという異様な2016年。

 この一連の騒動を通じ、たくさんの日本人が、芸能界で機能している理不尽な労使関係を感じずにはいられなかった。たかが芸能界の話では片づけられない、気持ちの悪い自分らの社会の恥部をさらされた感触。SMAPロスとか、そんな小さな話ではなく、この国ってやっぱり何か間違っているよね、と感じない人は相当鈍感だといえる社会問題である。これまでタブーとされ、不可視だった問題がいよいよ明らかになったのだ。

 労使問題では、2015年のクリスマスの日に自殺をした新入社員の問題をめぐって、労働基準法違反の疑いで捜査をされ、幹部ら約10人が書類送検、石井直社長が辞任表明した電通の件もある。1991年にも男性社員が過労死した「電通問題」を起こしていた会社だが、当時はここまで大きく取り上げられることはなかった。

 電通はマスコミ界の集金装置であり、その暗部に触れることはタブーだったからである。それが、今年はネットを中心にものすごく騒がれた。なんだかんだ言って「超一流企業」と思われていた電通も、「超A級ブラック企業」とでも呼べそうなイメージに反転した。

 まだ「事件」にはなっていないが、南スーダンへの自衛隊派遣も「オープン真実」のひとつだと私は思っている。憲法で交戦権が認められていないのに、敵と命を賭けて戦わざるを得なくなった自衛隊員たち。彼らはなんのためにほぼ丸腰状態で戦闘地域へ飛ばされなきゃいけないのか。それは軍事について、戦後の日本人が思考ストップしてきたからだと思う。

 自衛隊という違憲なのに巨大な組織を放置してきた結果、今すぐにでも、派遣隊員の誰かが戦闘で殺されたり、人を殺したりということが高確率で起こりえる事態を招いてしまった。ウソにムリを重ねた日本の「真実」が、具体的な悲劇で明らかにされようとしている。

 他にも、この国では、子供や女性をはじめとした貧困問題、ヒトもカネもまったく足りない介護問題などが明らかになってきている。臭いものに被せてきたフタが劣化して壊れ、割れ目から腐臭が噴き出している。

 大晦日の貴重なひとときに申し訳ないが、不都合な真実がいよいよ隠し切れなくなったのが、2016年だったのではないか。まず、現実を正視する必要性を突きつけられた一年。私はそうだったと思っている。

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Astronomy Picture of the Day

Discover the cosmos!

2016 December 31
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Infrared Trifid (赤外線三裂星雲)

Image Credit: J. Rho (SSC/Caltech), JPL-Caltech, NASA

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妻純子の状況:

サチレーション100、ハートレート80±10、体温35.8℃で安定中。

晦日でありながら、訪看さんやヘルパーさんに感謝。

明日元旦にも拘らず、訪看さんやヘルパーさんもまた来てくれます。

私が現役時代、新日鉄では、酒肴料と言う名目で、手当が出ていましたが、政府は、訪看さんや、ヘルパーさんに、プレミアムを付けるべきと思う次第である。

今年も、おかげさまで、純子も自宅で年越しを迎えました。

若年アルツハイマー病の平均時明は、12年と言われていますが、純子は、現在まで、倍の生存を頑張っています。

・・・他は、変化なし・・・

・・・・・本日は、これまで・・・・・