友人を紹介するのに、「彼はとても役立ちますよ」といって紹介する人はいないだろう。
ではなくて、例えば、「面白いんですよ」とか、「いっしょにいると楽しい」みたいに紹介するだろう、と。
数学でも同じで、数学は、すぐに役立たないが、数学自体が楽しいんだ、その面白さ、楽しさを生徒に教えていかんと駄目なんだ、と。
ーーー実際、その学問が好きで、楽しんでいる先生に教わると教わる方もワクワクするもの。
文系不要論というのがある。
実際、欧米の学説をめちゃ下手な翻訳で紹介して、寸評をいれているだけの御仁が学会の大物扱いされていた時代もあった。
ああいったのは文系教授は要らない。
しかし、いつ役立つかわからんけど、「これ、めちゃおもしれーーーんだよ!」、という先生たちは、やっぱ必要だね。
学生時代に、髪の毛がクチャクチャの米国の若手の数学の先生に、数学について、たしか、
The less useful, the better
言われた覚えがあるーーー教科書でみていた、the 比較級構文が生で聞けたこと、そして、数学に関する一般人の観点と矛盾する見識にひどく感動した覚えがある。