こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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日本における女性の立ち位置(4)・・・私はなんでこのようなことを書いたのか

2017年07月14日 | 愛と女性とジェンダーと

昨日からの続き。今日でおしまい)

今回、このようなことを書いているけど、それは別に女性の提灯持ちをしようというつもりはない。そもそも、膨大なネット社会の片隅で、いくら女性の味方ぶったところで、実生活で何かいいことがあるわけではない。基本的に匿名なのだからコロ健がどんな人間なのか、誰もわからない。そんな私は女性の味方でいるつもりはない。ただ、私なりに客観的に考え、どう見ても今の世の中はおかしい。女性を虐げていながら、ついには男性まで損をする世の中に差し掛かってきたと思い危機感を持つようになった。男女仲良く、ウィンウィンの関係を築いていくしかない、そのようにするにはどうしたらいいのか。

私は男子校出身だからだろう、女性に対する都合よく誤解しているというか美しく勘違いしているきらいがある。だからだろう、女性との距離感をどうとっていいのかがよくわからず、高校卒業以来多くの女性に苦い思いをさせられたり、煮え湯を飲まされ、さらには迷惑をかけてきた。でもそういうことを通じて、女性というのが男性と違い、理解するのがとても難しい存在で、男性から見ればそれなりにしたたかな存在でもあるということはわかってきた。だから、そんな”いろんな意味で私より数倍凄い”女性たちの肩を持つといっても、それほど大したことができるわけではない。

それでも、これまで付き合ったり、仕事の同僚であったりした女性達を思うと、今の日本の社会システム内でのびのびと生きている人というのが少ないように思えてならない。”いろんな意味で私より数倍凄い”にも拘らないのにだ。そしてその原因が、男性が作り上げたシステムにあって、AIの時代となって男性である必要がない世の中になったのに、それを汲々として守ろうとしている男性がいるということだと、最近ようやく気がついた。もちろん、その男性の中に、私も含まれている。口で偉そうなことを言ったって、実生活では無意識のうちに女性のいいところを巧妙に利用している自分がいる。

 3年近く前、満員電車での女性の大変さを気の毒に思った記事(『これでは女性はつらかろう』2014年9月25日)を書いたら、痛烈なコメントが返ってきた。その時は、そのコメントに返事を出すことはしなかったが、「男のアドバンテージは利用すりゃいいのに、なぜ差し引いてゼロにするなんて「もったいない」ことをする必要があるんだ。」という、そこにあった言葉が心にずっと引っかかっていた(記事そのものはすっかり忘れていて、探し出すのに少し苦労したほど)。猛烈な男性目線のコメントで、その時は驚き、こういう男性、すごく多いのだろうと思った。でも、その時、その人の言っていることが論理的におかしいということに気がつかなかった。男性が作った社会に飛び込むことを強いること自体が異常なのだ。

その人が今でもこのブログに目を通してくれているのかはわからない。そもそもどうしてあの時、このブログにたどり着いたのだろう。ジェンダー問題に関心があったのだろうか。それとも女性に煮え湯を飲まされたことがあるのか。

その時も、今も思うが、そういう人を相手にしていたら、この話は堂々巡りに終わる。そういう人は、女性に対してある点で劣等感を感じながらもその劣等感を封印している。それはいいけど、残念なことにその人は”男のアドバンテージ”に嫌気がさしてきた女性がいるということに気がついていない。そういうことを掲げる男性の巻き添えを食って、女性に嫌われるなんてことになったらたまらない。男女は対等であり、対等の立場で理解し合い、対等の立場で愛し合う存在なのに、それができなくなるなどまっぴら御免だ。

古来、男性は女性の”弱さと同居する人の良さ”につけこんで様々なことをやらせてきた。それはそれでいい。そういうところが女性のいいところでもあるのだから、その点を賞賛し、その力を生産的な方向に発揮してくれようとは思わない。今の日本の社会システムはそういう力を発揮できるようになっていない。そしてそれらを逆行させようという考えの人すらいる。これ以上は、政治的な話になってしまい、このブログの趣意とは離れるからこの辺りで終わらせる。

日本の社会がぶっつぶれる前に、女性が女性性を発揮して活躍できる社会というのを模索できるようにしないといけない。こんなんだろうが、やってやれないことはないだろう。

これから先、何年間かで不要になる職業というのがAIでわかるのならば、女性の特性を生かした職業というのを探すのもAIにできないわけがない。

もうひとつ大切なのは、意識改革は男性だけではなく、女性自身も真剣に行う必要がある。今のまま、男性に身を委ねたあり方ががいいという女性は少なくないだろう。その、二面性、二重性も女性の特性なのだから、そのことも含めて考えていきたいと私は思う。

男女棲み分けなんてことになったら寂しい

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