フランシスコッポラ監督の代表作である『地獄の黙示録』の中にあった、ノーズの先に"Death from above"と書かれたヘリコプターが空から降りてきた場面はあの映画の中でも特に心に残っている。最近の、いつ、どこで戦争が起こってもおかしくない状況でとくにこの場面を思い出すようになった。
サリンと思われる化学兵器による一般市民への爆撃、これに対抗するトマホークミサイル。北朝鮮による度重なる示威行為。そして、アメリカ軍がアフガニスタンのISIL施設に”全ての爆弾の母”と称される大型爆弾が投下された。
こうなると、私の住む日本の空からも、爆弾がいつなんどき落ちてきても不思議ではないように思う。ひょっとすると、2000ある活断層のどれかがずれることによって生じる地震よりも、確率は高いかもしれない。
気にくわない相手、我が意に従わせたい人間を、殺すことよって黙らせ、自分の意のままに振る舞う。ISの人間をいくら消しても、別のIS的な人間がどこにでもいるということはヨーロッパ各地での”共感した”という人間によるテロを見たら明らかだ。
そして、人間というのはとことん怠け者だから、話し合いなど面倒だからとそのような行動に走ってしまうのだろう。それに、話し合いを持ったらある程度は相手の立場も考慮しなくてはいけない。そんなことをしたら自分の取り分が減る。
結局のところ、人間はわがままで、自分さえよければいい、というのが基本的なスタンスだ。それは仕方ないけれど、多少は人と話し合う勇気をもって、人と幸せを共有できるようになりたい。
米軍基地がある神奈川県は標的の一つ