随思録

日々思うことを記す。

WBCをプロジェクトX風に振り返る(チーム結成編?)

2006-03-24 03:59:21 | Sports
以下、ナレーション田口トモロヲ(笑


ワールド・ベースボール・クラシック。
ナショナルチーム結成は決まった。
しかし、監督に内定していた、長嶋は病に倒れた。
計画は、暗礁に乗り上げた。

かつて戦友でありライバルであった、偉大な世界記録保持者がいた。
王貞治。
福岡ソフトバンクホークスの、監督だった。
「日本の、プロ野球の未来のために」
代わって監督を引き受けた。

王、チームの中心となる人物は決めていた。
松井秀喜。
メジャーリーガー、元巨人の四番。
野球界における、自分の後継者と認めていた男だった。
イチロー。
メジャーリーグ、最多安打記録保持者。
その野球センスは、誰よりも抜きん出ていた。
(この二人がいれば、どんな国にも負けない。)
二人に、井口、城島、松中、川崎、自分の教え子たちを加え、アメリカに挑む。
そんな夢を描いていた。

だが、予想もつかないことが起きた。
松井、所属チームの意向もあり、出場を辞退した。
井口、城島、出場を辞退するメジャーリーガーたちが相次いだ。
(これでは、真の日本代表とはいえない……)
王、悩んだ。

イチロー「僕は出ますよ。WBCは世界一を決める大会なんでしょ。だから出る。シンプルにそれだけ。簡単な理由ですよ。人の気持ちによって、自分の気持ちが変わることはない」

イチロー。
周囲には自分のために野球をやる男と、思われていた。
だが、それだけではなかった。
「王さんに、恥をかかせるわけにはいかない」
勝利への決意を、胸に秘めていた。


2ちゃんで少年マンガ風にまとめていたのを見て、このほうがハマるような気がして書いてみた。
(参考:2ちゃんねる観測衛星/WBC

準決勝TV観戦記~WBC

2006-03-20 17:16:14 | Sports
王ジャパン 韓国に完勝!世界一王手 (スポーツニッポン) - goo ニュース

先発オーダーを変更した日本。
王さんは頑固だが、頑迷ではない。ホークスファンは知っている。

上原の冷静な、それでいてリズムのいい快投を、ずっと見守っていた。
イチローは奮闘していた。けど、ホームへ戻れない。前2試合の悪夢を思い出しながら、韓国ではなく「不安」と戦うような展開が続く。

でも観戦していた私の不安を払拭したのは、4回裏、多村の大ファウルの捕球だ。あのプレイはしびれた。野球を観戦する楽しみを味わうことができた。
今日は大丈夫なのではないか。勝手に思う。ああいうプレーが勝利を呼び込むに違いない。

5回はソ・ジェウンの投球に甘い球が増えた。でも3者凡退。
6回、韓国ベンチはここでピッチャーをジョン・ビョンドゥにさっと変える。韓国の早め早めの投手交代は、見事だ。やっぱり変えてきたかと歯噛みする。

6回、松中。好きなインコースを引っぱらせたらこの人は強い。いつものようにライト線を抜ける打球。ヘッドスライディングで二塁へ飛び込む。セーフ。ベースを拳でたたく。気合を感じる。
ここで韓国はキム・ビョンヒョンに継投。
すでにWBC名物となりつつある多村のバント。失敗。でもいいんだ。ゲッツーとられるより。仕方ない。

今江にかえ、代打・福留が告げられたとき、王監督の心意気にこたえろよと思った。
でもまさか2ラン打つとは思わなかった……
あれだけ広く、ホームランが出にくい球場で、不振でスタメンを外された男が、打つ。
ドラマだ。
王劇場だ。

そして動揺したキム・ビョンヒョンが7番小笠原に死球。8番里崎へ暴投。
とどめは里崎のタイムリー・エンタイトルツーベース。
3点目。試合は決まった。
でも油断は禁物。怖い。韓国の執念が怖い。
先制点があれだけほしかったのに、とると追いつかれるのが怖い。

韓国はボン・チュングンがマウンドに上がる。
川崎セカンドゴロで、里崎は三塁。
この場面で青木にかえ、代打・宮本。
完璧な采配だったと思う。先の試合での新井みたいな、力みが一切見受けられない。
やっぱこういうときはベテランです。
韓国はここでソン・ミンハンに投手交代。
でも宮本は落ち着いて、レフト前にタイムリー。4点目。
そして西岡・イチローも続き、5点目を奪取。

8回、多村が6点目となるホームランを打ち、唖然となる。
誰だホームラン出にくいなんて解説したの! うれしいから許す。
雨で中断はあったものの、上原(きっと8回も投げるはずだったが、7回でマウンドを降りる)から薮田→大塚の完封リレー。
歓喜というより、安堵した。納得した。
決勝へ進むのはやはり日本だ。

上原の投球がもたらした勝利だろう。
打のヒーローはやはり福留。
個人的なMVPは多村。明日もバント&ホームランを任せた!

日本はずっと韓国の継投に幻惑されてきたが、キム・ビョンヒョンもボン・チュングンも予選リーグで一回投げている。そのあたりも打ち崩せた要因なのだろうか。(それなら大塚も同じなのだが。)
決勝は、やはり、イチローが出塁し、松中が返すという王道の野球ができれば、勝てるのではないか。
正直、キューバ相手では勝てる気しないけど、いい試合を期待したい。

付記:実況の松下賢次について
変な人だ。うるさくてかなわん。勘違いも多いし。余計な情報、しゃべりまくり。びっくりした。衣笠さんの解説はいいのになー
いきなり多村のバント時に王采配を批判したと思ったら、あとになって代打が希望通り宮本だったので歓喜。「神様・仏様・宮本様」とどっかで聞いたことにあるフレーズを叫ぶ。
多村はオーダーから外したくなかったから、バントさせたのだろう。あそこで宮本、ないし金城という選択肢もあっただろうから。

でもいいことも言っていた。この準決勝出場は、恥ずかしいなんてことを言う人もいるが、投手陣ががんばったおかげで出場できた。胸を張るべき、と。

疑惑の誤審・イチローの怒り・そして三度目の正直~WBC

2006-03-17 14:41:20 | Sports
がけっぷちから救われた 選手は宿舎でテレビ観戦 (共同通信) - goo ニュース

しかし、とんでもない展開が続いたWBC2次リーグ。
対米国戦。
明らかな誤審から米国にサヨナラ負けを喫する。
でも、こういうグレーゾーンをつかったホーム有利のジャッジはありうると考えているので、怒りより、嫌悪を感じた。

対韓国戦。
投手力は互角だった。惜しかった。でも負けは負けだろう。
王監督の采配は頑固なので、やはり短期決戦には向いていないとも思う。(そりゃあ仰木監督が柔軟さなら、一番だったろうさ)。
でも、不思議なのはあのイチローの怒りだ。
とくにファウルを捕球に行ったあとに、ひどく悪態をついていた。
これは捕球時、観客席からかなりの妨害を受けたと推測するが、実はどんな妨害を受けていたとしても、観客の妨害行為に対してはなんら規則上の効力は発生しないそうだ。
写真を見てもボールはグラブに入っていなかったが、イチローほどの野手がなんの確信もなく飛び込むわけでもないだろうから、それが悔しかったのだろうか。
スポーツライターの誰かが、あの怒りの真相に迫ってほしいものだ。

そして米国対メキシコ戦……
また米国有利の判定があったとも報じられるが、まさかのメキシコ勝利。
これで日本は準決勝で韓国と対戦へ。
三度目の正直。雪辱を果たしてもらいたい。

……しかし韓国代表兵役免除決定したらしいから、一気に弱くなってたりして。
兵役免除の方針を決定=WBC準決勝進出で-韓国(スポーツナビ)

負けたー!~WBC対韓国戦

2006-03-16 17:01:47 | Sports
WBC対韓国戦、日本1-2で敗れる (読売新聞) - goo ニュース

岩村が負傷し今江と交代した時点で、今日のキーマンは今江になるだろうと感じたのだが、まさかタッチのミスで三塁を献上してしまうとは。
こうした緊迫した試合では、ミスした方が負けるのが道理。
負けに不思議の負けなし。
仕方のない試合だった。
今江は代打も出されてしまったし、いいところがなかったな……

でもいい試合だった。久しぶりに野球で興奮できた。
9回裏、西岡、すごい。松中よくやってくれた。そして田村……あとわずかだったのに!
これで国内のプロ野球も盛り上がれば、よしということにしよう。

まあ今日の試合で一番驚いたのは、試合開始前に日本、韓国の国歌だけではなく、米国の国歌まで流れたこと。なにがしたいんだろう。
明日米国が負ける可能性は低いけど、そうなったらおもしろいから期待したい。

あと次回のWBCは日本開催を希望!
五輪の代替策として始めたんだろうが、こっちのほうがいい。
五輪はアマチュアに戻そう。

米国を予選敗退させちゃえ!~WBC

2006-03-14 18:47:21 | Sports

スポーツナビにて、WBC2次リーグの日本対米国戦の誤審問題について、レポートしていた。以下引用。

“渦中”の球審とはどんな人物!?
システムの欠陥を露呈したWBC

この日一番の歓声を浴びた“問題のプレー
最低気温6度。「30年住んでいるがこんなに寒いのは初めてだよ」とスタジアムの係員も嘆くほどの寒さの中で、問題のプレーは起こった。

同点で迎えた8回表。1死満塁の場面で岩村明憲が放ったレフトへの浅めのフライをアメリカのレフト、ランディー・ウィンが捕球すると、三塁走者の西岡剛がタッチアップした。ウィンのバックホームは少し乱れ、西岡はスライディングをせずに悠々(ゆうゆう)と生還。日本が勝ち越し点を奪ったと思われたが、アメリカのバック・マルティネス監督が西岡の離塁が早かったとベンチを飛び出して審判に抗議を始めた――。
ここまでは、プロの試合ではよく見かけること。二塁審判が今のプレーはセーフだと再びシグナルすると、マルティネス監督は、球審のボブ・デービットに抗議の矛先を変えた。すると、デービット球審は監督の抗議を受けて、判定を覆してしまったのだ。スタジアムのモニターでは、リプレーで西岡がジャストタイミングで離塁している映像を写し出していた。日本のナインは暗黙の抗議として、フィールドに出ることを拒んだ。だが、すぐに呼び戻されてしまう。
デービット球審が西岡をアウトと宣告して、スコアが再び3-3の同点と表示された。すると、この日一番の歓声がエンゼル・スタジアムに沸き起こった。

メジャーを追放された男
判定を覆した渦中のデービットソン球審は、1999年までメジャーリーグで審判を勤めていた人物である。しかし、同年にリーグと審判組合の労使関係がギクシャクしたとき、リーグに対して強硬策をとったとして、追放された22人の審判組合のメンバーの一人であった。(今回のWBCでジャッジしている審判団には、メジャー経験者もいるが、すべてアメリカのマイナーリーグの審判である)

当のデービットソン球審は、「タッチアッププレーは球審のジャッジコールになる。二塁の塁審が間違って、先にジャッジをしてしまったのだ」という声明を試合後に発表した。
これに対し、王監督は、「一度試合で出たジャッジはどれだけ抗議しても変わらないというのが、僕がこれまで日本で習ってきて、やってきた野球だ」
試合後、記者団に囲まれるとやりきれない表情で語った。

国の威信を懸けて戦うはずの世界大会で、開催国チームを自国の審判団がジャッジするというシステム自体に大きな問題がある。野球の世界普及を真剣に考えるならば、これはどうにかしないといけない。今回のような“事件”は起こるべくして起こったこと。サッカーのワールドカップで同じようなことが起きていれば、国際問題にも発展しかねない出来事である。

「メキシコと韓国に勝てば、もう一回アメリカにチャレンジできる」と最後に語った王監督。決勝トーナメント進出をかけて、日本はもう負けられない。

“渦中”の球審とはどんな人物!? システムの欠陥を露呈したWBC/スポーツナビ)

下線は筆者。 この「疑惑の判定」で薄氷の勝利をつかんだ米国は、なんと本日(14日)、韓国戦で大敗。

すると、この日一番の歓声がエンゼル・スタジアムに沸き起こった。
なんだよ。やっぱり喜んでるんじゃん。
どこが野球の聖地。
そしてさすが世界一「フェア」を尊ぶ国。

国の威信を懸けて戦うはずの世界大会で、開催国チームを自国の審判団がジャッジするというシステム自体に大きな問題がある。
しかし、開催日程や、開催地などの問題は盛んに報道されていたが、WBCでも審判の問題が起こるとは思わなかった。
それに世界最高を決める大会で、こう言っては悪いが、一国の2部リーグの審判員が判定を行うのは、不当ではないだろうか。

王監督! こうなったら明日15日のメキシコ戦、16日の韓国戦に2連勝して、アメリカに再チャレンジどころか、アメリカを予選敗退させてしまってください!
あ、でもそうしたらますますアメリカ有利のルールに改変されたりして……