く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<高梨沙羅> スキージャンプW杯11日から日本大会 札幌・山形で計4戦

2014年01月07日 | スポーツ

【ソチ五輪・決戦の日2月11日までちょうど1カ月】

 12月上旬からヨーロッパを転戦してきたノルディックスキーのジャンプ女子ワールドカップ(W杯)は舞台を日本に移し、11~12日に札幌・宮の森で第6~7戦、18~19日に山形・蔵王で第8~9戦を行う。日本のエース高梨沙羅(17歳)はこれまで5戦4勝で2位以下を大きく引き離しており、女子ジャンプが初めて正式種目となるソチ冬季五輪(2月7日開幕)に向けて高梨のさらなる飛躍が期待される。

  

 高梨は2012~13年シーズンに16戦中8戦で1位となり、初代女王のサラ・ヘンドリクソン(米国、19歳)に続いてスキー史上最年少でW杯2代目チャンピオンに輝いた。その勢いは今季に入っても続き、12月7日のリレハンメル(ノルウェー)の開幕戦=写真=から、同21~22日のヒンターツァルテン(ドイツ)、さらに1月3日のチャイコフスキー(ロシア)での第4戦まで4連勝を飾った。4日同地で行われた第5戦は3位となったが、これまでの獲得ポイント(1位100点、2位80点、3位60点……の合計)は以下のように他を圧倒している。

第5戦までの上位の順位(カッコ内は獲得ポイント) 

①高梨沙羅(460点)②イリーナ・アバクモワ(ロシア、315点)③カリーナ・フォークト(ドイツ、306点)④ダニエル・イラシュコ(オーストリア、277点)⑤エマ・クリネク(スロベニア、175点)⑥コリーヌ・マッテル(フランス、155点)⑦ヘレナ・スメビー(ノルウェー、145点)⑧ジャニナ・エルンスト(ドイツ、137点)

 昨季までの高梨は大ジャンプによる飛距離でポイントを稼ぐ半面、着地にテレマークが入らないなど飛型に課題を残していた。だが、今季は特訓の成果が出ており、第4戦では飛距離で2選手を下回りながらテレマークをしっかり入れて飛型点で上回った。ただ気がかりなのはここに来て踏み切りにやや迷いが見られること。もともと助走で体が前に突っ込む癖があったが、第5戦ではその癖が出てタイミングが合わず距離が伸びなかった。

 高梨のW杯通算優勝回数は現在サラ・ヘンドリクソンと並ぶ13回。日本での大会は女子単独最多となる14勝目がかかる。昨季の日本大会は8戦4勝で迎えたが、宮の森は12位、5位と振るわなかった。ただ蔵王は唯1人HS(ヒルサイズ)の100mを超える大ジャンプを見せるなど好調で2連勝した。蔵王では2年前にW杯初勝利も挙げており、高梨にとっては験がいい。日本大会が始まる11日はソチ五輪で女子ジャンプ競技が行われる2月11日のちょうど1カ月前に当たる。高梨が高い修正能力で早く本来のジャンプの勘を取り戻してくれることを期待したい。

 日本での4戦の後はソチ五輪までの間に、今月25~26日リュブノ(スロベニア)で第10~11戦、2月1~2日にヒンツェンバッハ(オーストリア)で第12~13戦が行われる。その間の注目点は高梨の最大のライバルと目されていたサラ・ヘンドリクソンの動静。サラは昨年8月、練習中の転倒で右膝を負傷し手術した。その時点で1月中旬までには万全の状態に戻したいとしていたが、ソチ五輪に間に合うのだろうか。

 サラ以外には現在2位につけているロシアのアバクモワ(22歳)がここに来て高梨のライバルとして急浮上してきた。初戦は16位と出遅れたが、その後3位、2位、3位と3回連続で表彰台。そして第5戦では2本とも飛距離で高梨を上回って、ついにW杯初優勝を果たした。昨季のW杯総合6位のドイツのカリーナ・フォークト(21歳)もこの3戦3位、2位、2位と地力を発揮している。まだ15歳という若さのスロベニアのエマ・クリネクも侮れない。初戦から7位、8位、12位、5位、6位とまだ表彰台に上がっていないものの、成長著しく総合順位では現在5位につけている。

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<橿原考古学研究所付属博物館> 今年の干支「午(うま)」をテーマに特別陳列

2014年01月06日 | 考古・歴史

【人と馬の深い関わりを紹介、大正時代に三重県出土の馬具類も初公開】

 奈良県立橿原考古学研究所付属博物館(橿原市)で年末年始の恒例展示「十二支の考古学」が開かれている。今回のテーマは新年の干支「午(うま)」。3世紀頃の日本の様子を示す「魏志倭人伝」には「牛馬なし」と記されており、馬が大陸から入って普及したのは5世紀の古墳時代中頃からという。同展示では出土品など考古資料を基に人と馬との深い関わり合いを紹介している。19日まで。

 

 「日本書紀」によると応神天皇の時、百済の王から馬2匹が献上されている。朝鮮半島から馬が渡来し、飼育方法や馬具の製作技術も伝えられたのは間違いなく、斑鳩町・藤ノ木古墳など多くの古墳から馬具や馬形埴輪が出土している。馬は神聖な存在として罪や穢れを払う大祓いや雨乞いのための供物として神社に奉納された。その後、実物の馬に代わって土製の土馬や絵馬も盛んに奉納された(上の写真㊨の土馬は蘇我馬子の邸宅があったとみられる明日香村・島庄遺跡から出土)。奈良時代の絵馬は平城京や難波宮、奈良市の日笠フシンダ遺跡(下の写真㊧=復元)などから出土している。

 

 会場には同博物館に新しく寄託された三重県津市・高茶屋大塚古墳出土の杏葉・鏡板などの馬具類も展示中(上の写真㊨)。大正時代の初めに山林開墾中に見つかっていたもので、橿原考古学研究所の調査で古墳時代後期の精巧な金銅製馬具類と判明した。杏葉には龍文が透かし彫り、鏡板付き轡(くつわ)には唐草文が描かれており、有力者を埋葬した古墳の副葬品とみられる。群馬県出土の馬形埴輪、大和郡山市・稗田遺跡や奈良市・一ノ谷遺跡出土の土馬・墨書人面土器、奈良市・野神古墳出土の馬具類なども展示されている。(下の写真2枚は別会場の第二展示室で公開中の藤ノ木古墳出土の金銅製馬具)

 

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<下鴨神社「蹴鞠始め」> 華やかな装いで平安時代の優雅な遊びを再現

2014年01月05日 | 祭り

【初詣で客で幾重もの人垣、宙に舞う白い鞠】

 京都の新春を彩る恒例行事、下鴨神社の「蹴鞠(けまり)始め」が4日行われ、古式ゆかしく平安貴族の優雅な遊びを再現した。15m四方の「鞠庭」の周りには初詣で客で1時間以上も前から幾重もの人垣。蹴鞠始めの神事に続いて午後2時ごろから始まったが、後方からはたまに宙を舞う白い鹿革製の鞠と華やかな伝統衣装の水干(すいかん)に烏帽子姿の鞠人がちらっと垣間見えるだけ。

 

 一瞬1年後に出直そうかとも思ったが、せっかくここまで出かけてきたのだからと思いとどまり、爪先立ちになってカメラを持つ右手を掲げてシャッターを押した。鞠人は「蹴鞠(しゅうきく)保存会」のメンバーで、8人が円陣になり「アリャ」「オウ」といった掛け声とともに鞠を蹴り合う。だが、その掛け声も歓声に掻き消されがち。このため早々に会場を後にしたが、この後にハプニングがあったという。今年のサッカーW杯の開催国ブラジルのテレビ局の男性が飛び入りし、鞠に代えてW杯公式球を使って蹴り合ったそうだ。

 

 参道は多くの露店でにぎわい、境内にある「みたらし池」にちなむみたらし団子も人気を集めていた。赤々と燃え盛る焚き火の周りには暖を取る多くの初詣で客が輪をつくった。その中の外国の男性が神社関係者にしきりに何か問い掛けていた。どうも「ここで火渡り修行をやるのか」と聞いているようだ。そこで神社関係者が「やってみたら」と言うとその男性は「オー、ノー」。その代わり大きな木を焚き火の中に投げ込ませてもらっていた。

 「糺(ただす)の森」の南西にある摂社、河合神社はいま特別公開中。祭神の玉依姫命(たまよりひめのみこと)は「美人の神様」として崇敬を集めており、この日も女性を中心に多くの初詣で客が長蛇の列をつくっていた。「方丈記」の著者、鴨長明はこの神社の神官の家に生まれた。境内の一角には長明が終の棲家とした方丈(約3m四方、約5畳半)が再現されている(写真㊨)。「石川や瀬見の小川の清ければ 月も流れをたずねてぞすむ」(鴨長明、新古今和歌集)。「瀬見の小川」は今も河合神社東側を参道に沿って南北に流れる。

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<全国高校ラグビー> 4強に東福岡、桐蔭学園、東海大仰星、大阪桐蔭

2014年01月04日 | スポーツ

【5日の準決勝対決は①東福岡―東海大仰星、②大阪桐蔭―桐蔭学園】

 第93回全国高校ラグビー大会は3日、東大阪市の近鉄花園ラグビー場で準々決勝4試合が行われ、Aシードの東海大仰星(大阪第1)、大阪桐蔭(大阪第2)、桐蔭学園(神奈川)の3チームがそろって5日の準決勝に駒を進めた。Bシードでは前々大会の覇者、東福岡(福岡)が唯一4強に残った。試合後の抽選で準決勝は第1試合が東福岡―東海大仰星、第2試合が大阪桐蔭―桐蔭学園の組み合わせとなった。

準々決勝第1試合 東福岡30(T5G1PG1)―大阪朝鮮24(T4G2PG0)

 展開力の東福岡か、強力FWの大阪朝鮮か。実力校のBシード対決となった試合は戦前の予想通り、両校が持ち味を発揮する好ゲームになった。東福岡が素早い球回しでトライを奪うと、大阪朝鮮がラインアウトからのモールで押し込む。一進一退の中、後半17分、大阪朝鮮が4つ目のトライで22―24と初めて逆転。だがその直後、東福岡がPGを決めて再逆転。さらに5つ目のトライを決めて逃げ切った。

  

第2試合 桐蔭学園26(T4G3)―天理14(T2G2)

 キックオフ直後の2分と9分に桐蔭学園が立て続けにトライを奪い、ワンサイドのゲーム展開になるかと思われた。だが、そこから天理が低いタックルで相手の出足を止めるなど持ち前の粘り腰を発揮した。前半終了間際にはスクラムからの素早い展開でトライを奪って7―12の1ゴール差で折り返す。さらに後半6分すぎにはモールを押し込み、ゴールも決まって14―12と逆転した。平均体重で10キロ近く少ないFW陣の頑張りが光った。だが、その後は桐蔭学園が主導権を握り2つのトライを奪って勝負を決めた。

  

第3試合 東海大仰星66(T10G8)―報徳学園17(T3G1)

 初の4強を狙う報徳学園がキックオフ直後、素晴らしい展開ラグビーを見せた。前半6分までに2つのトライを決め12―0と引き離した(写真)。だが、東海大仰星はそこで目を覚ます。前半14分までに2トライ2ゴールで逆転すると、その後も速い密集への集散とバックスの展開力で怒涛の攻撃を続け、前半に5トライ、後半にも5トライを奪った。これで東海大仰星は2回戦(仙台育英戦)、3回戦(名護戦)に続き3試合連続の2桁トライ。一方の報徳学園は前半3つのトライを上げたものの後半は零点に封じられた。

  

第4試合 大阪桐蔭41(T6G4PG1)―秋田工業3(T0G0PG1)

 前半5分、秋田工は相手の反則でもらったPGをきっちり決めて3―0と先行。だが、その後は総合力で勝る大阪桐蔭がトライを重ねた。前半に3トライ、さらに後半も3トライ。秋田工は後半に入って約10分間、大阪桐蔭のオフサイドなど度重なる反則で敵陣深く攻め込みながらゴールラインを割れなかったのが悔やまれる。それだけに大阪桐蔭のタックルの強さや的確な位置取りなど堅固な防御網が光った。

  

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