く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<モンステラ> 中米原産、その名の語源はラテン語の「怪物」!

2016年08月13日 | 花の四季

【深い切れ込みや穴が開いた奇怪な葉の形状から?】

 中央アメリカ原産のサトイモ科モンステラ属の多年生つる性植物。葉は艶がある大きな楕円形で、長さ・幅が1m近くになることもある。その葉の縁から真ん中に向かって深い切れ込みが入り所々に穴が開く。葉の切れ込みは株がまだ小さいときには全くないか少ないが、株が成長し大きくなるにつれて葉にその特徴が現れてくる。個性的な葉の形状から室内を飾る観葉植物として人気があり、大きな生け花やアレンジメントフラワーに使われることも多い。

  モンステラの名前はラテン語で「怪物」や「異常」を意味する「monstrum(モンストルム)」に因む。巨大で奇怪な葉の形状から付けられたのだろう。モンステラのもう一つの特徴は木質化した茎から多くの気根を垂らすこと。その気根が岩など周りのものに張り付いたり巻き付いたりして株を支える。モンステラは「デンシンラン(電信蘭)」の異称を持つが、これは何本も垂れ下がる気根を電線に見立てたとみられる。

 花期は7~8月ごろ。一見ミズバショウの花に似て、長さ20cmほどの棒状の肉穂花序が直立し、その周りを白い仏炎苞(ぶつえんほう)が包み込む。花序は1年ほどで完熟してトウモロコシのような実をたくさん付ける。食用となり、その味はパイナップルとバナナを混ぜ合わせたようなものという。モンステラには「ホウライショウ(鳳莱蕉)」という和名もある。一説にこの名もパイナップルを表す「鳳梨」とバナナを表す「香蕉」に由来するといわれる。

 ちなみにモンステラの学名は「モンステラ・デリシオサ」。この種小名デリシオサは「デリシャス」つまり「美味」を意味するそうだ。同じ仲間に「モンステラ・アダンソニー」があり、和名では「ヒメ(姫)モンステラ」と呼ばれている。その名の通り葉は小さく、切れ込みは左右非対称といった特徴を持つ。観葉植物としてよく育てられることが多く、園芸上でモンステラといえば、この品種を指すことが多い。


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