CLASS3103 三十三組

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【読書】ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女

2017-06-05 21:20:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女  作:スティーグ・ラーソン

ちょっと前に話題となっていた
映画化までされている作品であります
スウェーデン発のミステリ小説で、発表当時に相当人気を博したようで、
この後、2、3と続編が出ているんだけども
この3部作を世に出したときには、著者が急死していたとか
もう、何もかも作られてんじゃないかというバックボーンを持った小説であります

内容は、二人の主人公と呼ぶべきか、
正義の記者といっていいのか、経済批評を生業とするミカエル
保護観察下にある精神異常者といっていいのか、天才ハッカーでもあるリスペット
この二人の物語が、別々に続いていきながら、
当然のように交わり、そして、大きな事件の謎が解き明かされると
まぁ、そういう内容なのでありました
非常に読み応えがあって面白かった
今作は上下巻になっているのでありますけども
特に下巻に入ってからのテンポの速さが、素晴らしかったのであります

ミステリとしても、かなり本格的というか
謎解きを楽しめる内容でもありまして
果たしてこの中の誰が犯人かという楽しみ方もできるものの、
そういう目的を持たずとも、小説を純粋に楽しみたいというニーズにも
がっちり答えてくれる内容でありました
主人公たちの活躍が面白いし、活躍するほどに謎がとけていくというのが
本当に読んでいて楽しいのであります

40年以上前に起きた、有名企業令嬢失踪事件を解決してほしいと
そんなことが主キーなのでありますが、
ここに絡む、企業の悪辣さだとか、経済人であるとか
立ち向かう出版社、その正義とは何かだとか、
あるいは、残酷きわまりない殺人の手口と
その方法に、突如見出された共通性だったりとか
小出しに、様々なことが進んでいくのがたまらなく楽しくて
ついつい先を読まされるという
素晴らしい展開だったのであります

謎解きもほどよい難しさという感じで、
ああ、そうか、なるほどなぁと
途中で、ぎりぎり気付けたあたり
自分の読解力と近しい設定だったのも嬉しいところで
大変満足できる読書だったのであります

映画が当たったと聞かないのでどうだったのか
気になるところではありますけども、
リスペットがちょっと可哀想にすぎる目にあったりするのは
なんとも読んでいて哀しいところだったんだが、
その逆転といってもいい仕返しは
胸がすくようでもあり、危険でもありと
目が離せないなんていう気持ちになれたりして

ともかく、大変楽しめた小説だったと思うのであります
横文字で、しかも同じような名前が多いと脱落しがちなのに
キャラが立ってるおかげか、名前関係なく読み進められたのが
個人的には一番満足度が高い理由でありました


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