一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

松岡正剛 千夜千冊

2017年06月13日 | 社会

【情熱的読書人間】
松岡正剛(せいごう)は、編集者、書評家、著述家、研究者、教育者、プロデューサーなど、さまざまな領域で活躍しているが、私は、松岡の本質は情熱的読書人間だと考えている。

【読書百科事典】
松岡が成し遂げた一夜一冊の連続書評、その総計1,144冊という荒業は、読書百科事典ともいうべき『松岡正剛 千夜千冊』(松岡正剛著、求龍堂、全7巻+特別巻)に結実している。

「遠くからとどく声」と題された第1巻には、『オリエント急行事件』『センセイの鞄』『李陵・弟子・名人伝』『失われた時を求めて』『コルシア書店の仲間たち』など155冊の、この著者にしか書けない、この著者特有の体験論的書評が収められている。

第2巻「猫と量子が見ている」には、『ロウソクの科学』『不思議の国のトムキンス』『ホーキング、宇宙を語る』『利己的な遺伝子』『蘭学事始』など146冊が収められている。

第3巻「脳と心の編集学校」には、『侏儒の言葉』『英語記憶術』『角川類語辞典』『脳とクオリア』『シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店』など154冊が収められている。

第4巻「神の戦争・仏法の鬼」には、『歎異抄』『徒然草』『君主論』『エセー』『ライ麦畑でつかまえて』など163冊が収められている。

第5巻「日本イデオロギーの森」には、『五輪書』『おくのほそ道』『代表的日本人』『阿部一族』『砂の器』など144冊が収められている。

第6巻「茶碗とピアノと山水屏風」には、『歌舞伎以前』『「いき」の構造』『陰翳礼讃』『フェルメール』『ちょっとピンぼけ』など180冊が収められている。

第7巻「男と女の資本主義」には、『ボヴァリー夫人』『レベッカ』『婉という女』『氷川清話』『わたしの渡世日記』など202冊が収められている。