めしべ先熟だと思っていたが、おしべ先熟もある。
その両者が混生しているのがナンキンハゼ。
樹によっては一度雄花が咲いて、改めてまた雌花が咲き、次いで雄花…。
変わった咲き方を今年は見た。
普通なのかも知れないな、と思いながらも初めてのことだった。
そしてもう、緑の果実が幾つも出来ている。
(2015.07.31 林崎町)
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雄花序の下に、雌花ではなくもう一つ花序が伸びていた。
そんな奇妙な姿のナンキンハゼだったが、推測通りそこに雄花序とその基部に雌花。
こういう咲き方もあるのだ。
手前が雄性先熟の花序を持つ樹、奥が雌性先熟の花序を持つ樹。
一つの花序の先端部分に雄花、基部に雌花となるのが普通だと見ていた。
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以下は、雄花序が終わった後にもう一度花序が立ち上がっている木。
咲き終わった雄花序が伸びきっている。
その基部に、先端部分が雄花序、基部が雌花の新しい花序が伸び上がっている。
雌花が先に咲き、雄花序はまだ蕾状態。→ 雌性先熟
この二つの花序の真ん中にあるのは、既に咲ききって脱落した雄花序の痕跡。→ 雄性先熟
左手前が咲き終わった雄花序。
上に伸び上がっているのが雄花・雌花の咲く新しい花序。
本来ならこの様に雌花が先に開花し、雄花序が伸びて花粉を飛ばす…筈だ。
ところがこの木では既に別の雄花序が花粉を飛ばしている。
ナンキンハゼ(南京黄櫨) トウダイグサ科ナンキンハゼ(←シラキ)属
Triadica sebifera(=Sapium sebiferum、Stillingia sebifrra)
(2016.07.11 明石西公園)
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ナンキンハゼは、異型雌雄異熟として知られている。
雌性先熟株と雄性先熟株がおおよそ半数ずつ、その結果上のような二種が現出することになる。
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今年のナンキンハゼ 葉の展開 冬の木