渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ドラマ『喧嘩屋右近』と『春の坂道』

2014年09月28日 | 映画・ドラマ・コミック



『喧嘩屋右近』(原作・:林不忘『魔像』/企画立案:杉良太郎)
を何本か観た。
このドラマ、おふざけが過ぎるが、かなりファンだった。
なぜ、DVD化されないのだろうかと思う。
いろいろ複雑な権利関係での問題があるのだろうなぁ。
動画サイトではyoutubeやニコ動などでは軒並み即行で削除
されている。アップと削除のいたちごっこだ。(会員サイトでは
観ることができるが、削除も時間の問題かと思われる)
最近でこそ整理できたのかも知れないが、『ルパン三世』が一時
著作権関係が複雑に入り組み、ビデオやキャラグッズがまったく
作られない時代があった。かなりそれが長く続いた。ルパンは
別漫画家によるリメイク作やキャラクグッズが販売されるように
なったのは、ここ10年ほどではなかろうか。80年代90年代は
TVアニメ以外はほぼ再生不能のような状態だった。
『喧嘩屋右近』は与太時代劇ではあるが、DVD化を強く希望する。

そういえば、最近ようやく映画『白昼の死角』がDVD化された。
これはタイムリーに劇場で観たが、素晴らしい出来だった。
しかし、ずっとビデオ化さえもされていない作品だったのだ。
主演は夏八木勲、竜崎勝、中尾彬だ。千葉真一も出ていた。
戦後直後に東大生が起こした闇金融事件「光クラブ事件」がモデル
となっている映画作品だった。
原作は高木彬光だ。原作は1959年から1960年に週刊誌に連載
された作品で1963年に一度映画化されている。
だが、1979年の角川映画での映画化は結構話題になった。
そして劇場で観た。かなり来たね~。引き込まれた。154分と長尺
物だったが、まったく緩みがなかった。映画作品として良作だった
印象が強かった。
その後1980年代に入りビデオデッキの一般普及に伴い、どんどん
様々な映画作品がビデオソフト化されて行く中で、この『白昼の死角』
は一切ビデオ化されなかった。されないのは何か理由があったから
だろう。
だが、やがてビデオ化もされ、DVD化もなされた。
『喧嘩屋右近』のDVD化にも期待したい。

けさのネットNEWSで「好きな大河ドラマ」というテーマでのアンケート
結果が出ていたが、人気作品はどれもが最近の作ばかりだった。
私の個人的にNo.1大河は『春の坂道』(1971)なんだけどね。古過ぎて
まったくアンケートではランキングにも出てこなかった(笑
『春の坂道』は柳生宗矩の成長の物語で原作は山岡荘八だ。柳生但馬守
宗矩は萬屋錦之介、徳川家光が市川海老蔵(先代)だった。
柳生但馬が「真っ直ぐに振り下すことができれば鉄の兜も斬れましょう」
と言い、剣術稽古嫌いの徳川家光が「兜など切れるはずがない」と反発
する。
そして、「たれか兜を持て」となって、座敷内に兜を設置して柳生にこれを
斬らせてみる。宗矩は一刀の下に兜に深い斬りこみを入れる。割るの
ではなく、兜を斬ったのだ。
それに驚愕した家光は、翌日から剣術の稽古にいそしむようになったと
いうくだりだ。
私は小学生だったが、このシーンが一番印象に残っている。
それと、出奔した宗冬と十兵衛が成長した互いと知らずに剣を交える
シーン。ここでは完全に柳生の剣の構えだった。十兵衛役は原田芳雄さんだ。
宗矩の三男宗冬役は若き日の清水鉱治さんだった。宗冬と同い年の異母
兄弟である左門友矩役は田村亮さんが演じていた。史実と同じく美形だった。

このドラマの成人後の柳生宗矩は萬屋先生(出演時は中村錦之助名)が
演じていたが、若き日の宗矩は中村
勘九郎(先代)さんが演じていた。
15歳で若き柳生宗矩を演じる勘九郎がまた
すこぶる良かった。(私は歌舞伎
俳優では五代目勘九郎が一番好きで
ある。演技以外の素顔でも好きだった)
『春の坂道』は、かなり新陰流そのものも正確に考証されていた。それは
20年後に新陰流を学ぶようになって「あ、これ『春の坂道』にあった」と
その勢法に気付いたりした。(太刀数が多いきらいはあるが、私は新陰流の
完成されたシステムに敬服している。新陰流を学べば、誰もがひとかどの
剣士レベルまで到達できる。こうした整理された合理主義的術技学習システム
は新陰流が最初だったのではなかろうか。新陰流といっても、一国一人の
相伝者のうち柳生の剣がやはり素晴らしい。袋シナイの発案も日本の歴史を
一変させる革命的な出来事だった)

中村錦之助(萬屋錦之介)さんは、役作りに努力する人だった。柳生但馬を
演じる際には実際に新陰流を学び、『子連れ狼』で柳生と対決する拝一刀を
演じる時には水鴎流宗家のところまで水鴎流を学びに行った。
今、このように役を自分の手元に引き寄せて研究してものにしようとする
俳優がどれほどいることか。ハリウッド俳優には本物の俳優が多かった。
ポールニューマンにしても、名作『ハスラー』(1961)撮影前にはまったく
素人だった撞球を15度も世界チャンピオンになったウイリー・モスコーニに
就いてビリヤードを練習し、ウイリーから「公式試合に出ても上位に行けるよ」
とまで言われる程に習熟した。25年後の続編『ハスラー 2』でテクニカル・
アドバイザーとなった世界チャンピオンのマイク・シーゲルはニューマンを
指して「まったく指導する必要なし」と言っていた。トム・クルーズはいつまで
経っても撞球を身につけられなかったそうだ。だからアップシーンは同じ
サウスポーのシーゲルがすべて吹き替えを演じていた。『ハスラー』でも
トリックショットはモスコーニが演じていたが、長回しのワンショット(撮影の)
シーンではポールニューマンが難球を撞ききっていた。役者の技量の違い
がここにある。
最近の日本の時代劇で、日本刀を真実扱える役者は皆無に近い。特に、
漫画を映画化したドタバタ時代劇などでは、殺陣においても木造殺陣刀
ではなく、事故防止のためかウレタン刀を使い、刀身がビヨンビヨンあちこち
にしなりまくったままでの引っ叩き合いをやってそれを映像に収めている。
その映像を観て、自称武術家たちも拍手喝采なのだから、役者の演技
以前に、観る者たちのレベルが40年前よりも直滑降のように下向きに低い
位置にある。
本身、鉄身、殺陣用木製刀(銀貼り)。時代劇の撮影はこの三種だ。
殺陣で安全に配慮するのは当たり前で、そのために、斬ってはいないが
斬ったようにカメラに収める最低限の殺陣・立ち回りの稽古が必要だし、
技術も要する。そういうところをすっ飛ばして、「安全のため」にということで
ウレタン刀を使用して刀がビヨンビヨンのままの映像をフィルムに収めて
それを劇場で公開する。製作者も役者も恥ずかしくないのかと思ってしまう。
いっそ、すべてCGにしてしまったらどうか。
杉良太郎さんは、そういう意味で、文化遺産的に、古い時代の「正統殺陣」を
研究して実践している俳優さんだ。当然、役に役立てるために合気も居合も
稽古を真剣にやる。杉さんは、役作りのために歩き方一つも研究に余念がない。
こういうのが本物の「俳優」なのだといえる。
でも今の時代、こうした本物の役者魂は流行らないのかも知れない。
歌舞伎の世界はごまかしがきかないが、映画・ドラマの世界はド素人大集合
で学芸会を観ているようだ。また、そうしたものが歓迎されている。お笑い芸人
たちでさえ本業を稼業とするのではなく、バラエティ番組に集団出演することで
稼いでいる。それを視聴者は喜んでいる。本物なんてどうでもいいのよ。
今はそういう時代なのらしい。面白いことに、時代なりなのか、武術の世界でも
贋物やパチやバッタモンや似非が大挙してはびこっている。大抵は俺様縛り
の連中だ。ニセモノほどその性悪な強欲を露わにしている。

どうやら『春の坂道』はNHKにもオリジナルマスターが残っていないらしい。
つまり、全編完全映像メディア化は不能ということだ。とても残念である。
なぜ残っていないか。それは当時のドラマのフィルムは重ねて撮影して
しまうので、マスターを残すことはしなかったからだ。一般用ビデオテープ
なども存在しなかった。
『春の坂道』は長らく幻の名作映像といわれてきた。
2007年頃、その映像を偶然モノクロフィルムで撮影していた一般視聴者
がいて、その映像がNHKに寄贈されて奇跡的に映像が蘇った。
今その映像はオープニングのみyoutubeで観ることができる。



貴重な中村錦之助インタビューは → こちら


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この船に乗れ

2014年09月22日 | 映画・ドラマ・コミック

キャプテンハーロック OP ED


アニメソング数々あれど、私はこのエンディングの曲と画が
一番好きだ。
曲が最高だ。歌詞も曲も。






こちら、エンディングテーマソングのフルバージョン。

2番の歌い出しとバックの音の重なり。楽曲も秀逸だ。
しかし、凄い歌詞だね(^^
だが、この感覚はリアルにはロードスで飛んだ者にしか解らない
ことだろう。

『われらの旅立ち』/キャプテンハーロック


松本零士が生きている時代に生まれてよかった。


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映画『シークレット ウインドウ』

2014年09月07日 | 映画・ドラマ・コミック



映画『シークレット ウィンドウ』(2004年米)
主演:ジョニー・デップ

始まって10分で、すべてのストーリー展開が見えてしまった(笑
なので、注目したのは主にカメラワークとカット割りだった。
展開と結末は予想通りだった。
ただ、作品内では説明されきれていない不十分な点もある。
ラッシュ以降、相当カットしたのだろうか。

面白かったのは、ジョニー・デップの離婚した妻の現在の彼氏が、
映画『ハスラー』(1961)でポール・ニューマンの親指を折った
俳優にソックリだったことだ。似ている人というのはいるものだ。

(『ハスラー』 一番右の俳優)


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探偵物語 オープニング

2014年09月02日 | 映画・ドラマ・コミック



探偵物語 オープニング

探偵物語、最高!
ただ、これのオープニングは秀逸だと思うが、絶対に『傷だらけの天使』
のパクリだよなぁ。作りが。
都会のビルの屋上のペントハウス、朝の食事、それの時間が特別な
時間である主人公、そして飲み物を噴き出す。
まったく同じやんけ!(^^;

そして、優作がスーツ着て下だけスッポンポンというのは、実は傷天の
中で劇中でショーケンがやっていた。

このドラマ『探偵物語』でも、圧倒的存在感があったのが成田三樹夫
さんだ。

「工藤ちゃん。警察をなめちゃいかんぞ、警察を」のモノマネが大学の
時に流行った(笑

同じ松田優作さんの同名『探偵物語』でも、角川映画のほうはまったく
設定もキャラもお話も別物だ。


この作品の中の薬師丸さん、ものすごく良かったです。
あんときゃ惚れたぜ!タイプじゃないけど(笑


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