渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う

ブリティッシュ・ベレー・カラー

2016年10月15日 | 文学・歴史・文化



英軍ベレーの色は沢山ありすぎてわけわかめ、というのはある。
特にグリーンなどは微妙に色合いがすべて違うのだが、すべてに
名称がついている。
この画像では判りにくいが、王室海兵隊のグリーンのベレーは緑
に青が入った独特の色合いで、これは世界中で英国王室海兵隊
のみが採用している色だ。その色が地球上のミリタリーベレーの
根源である。
さらに、各部隊一色のみという割り当てではなく、同色を別部隊で
使用することもある。非常にややこしい。
一番左の上段のマルーン色のベレーは自衛隊も採用している。

映画『ワイルドギース』で使用されたベレーは、上段左から一番目
(将校)と三番目(下士官・兵)のベレーだ。
↓ 上段左から三番目の色はこれ。


この色は、ロイヤル・プリンス・オブ・ウェールズやロイヤル・
アングリアン・レジメント等が制式採用しているオリジナル
カラーだ。
この色が他の色と違って特筆的なことは、光の加減によって
まるで光学迷彩のように色合いが違って見えるというような
色であることだ。これは肉眼でもカメラでも色合いが異なる
ように映る。状況に応じて、自然に色が違うように見える
いう不思議な色合いなのである。



(まるで映画製作会社の「衣装さん」。これはごく一部)


話は変わるが、テッポはこれが一番いいかな。
エアソフトガンでは売ってないけど。


この銃はマニアックなことに、望月三起也先生の名作劇画『ワイルド7』

の「地獄の神話」の中で出てきた。
悪役の政財界のドンである神話が雇った殺し屋兵が、怪我で入院した
主人
公飛葉の病室を揺れるクレーンから狙撃する時と、横浜にある植物
での直接対決の時だ。
その植物園での対決は、『ワイルド7』の中でもトップクラスの名シーンと
ワイルド7ファン
の間では評判のシーンである。
まるで映画のようなコマ割りと描写で、1970年代当時、タイムリーに
連載を読んだが、私もやはりこのシーンが一番印象的だった。
ただ、とても残念なのが、週刊誌での連載では、飛葉がバイクで植物園
のガラスをぶち破って突入して射撃しながらバイクでジャンプするシーン
がコミック版では削除されてしまっている。
これは週刊誌では、この突入シーンが見開き2ページで広がり、そこに
「ワイルド7」とタイトルが出ており、まるで往年の日活無国籍映画の
ような描写になっているのである。しかもその見開きはカラーページだ。
これは是非とも、コミックスの再販の際には復活させてほしいと願う。
この画像の銃は英国にも見放されて「反英国派」となったイスラエルが、
ソ連の
AKやベルギーのFALを自国銃とした際のイスラエル版FALである。

WW2の戦後、自国産業が未発達ゆえ各国の武器を流用していたイス
ラエルだったが、名銃サブマシンガンのUZIをはじめ、その後は自国産の
銘銃を数々創造した。


イスラエルは、最近ではこのような変態銃まで採用している。


「昔住んでいた土地だから」と2000年ぶりに現在人が住んでいるところ
に「ここは俺たちの土地だから」と集まってきて「侵略占領」して建国した
のが
イスラエル国家だが、2000年前の土地だからって、それは、ねえ・・・。
いろいろあるが、まあ、アラブとイスラエルの対立の図式は簡単にいえば
そういうこと。
一番いけないのがイギリスで、第二次大戦中にユダヤ人に建国を約した
のに、戦後は「かような約束など知らぬ。無礼を申すな」というようなことを
やったこと。
日本の支配者たちも、そういう英国気質を明治以降はよく真似している。
アラブ人としてみれば、いくら太古の大昔に住んでたからと、現住者がいる
国に勝手に入ってきて「建国」されてはたまったもんじゃない。だからパレス
チナではアラブ人は侵略者イスラエルに対して武装蜂起で抵抗した。
これが数次にわたる中東戦争なのだが、そこにまた「先進国」たちはメシの
タネとばかりに目をつけて、イスラエルにどんどん支援をした。裏と表で
支援をするが、すべて軍需産業のゼニ儲け(戦争産業は莫大な利益を生む)
が目的なので、世界情勢を見ながら適当に手を引いたり出したりする。
こうしたやり方は米国などが典型で、アルカイダやISの源流を育てて武器
と資金を供与していたのはほかならぬアメリカなのだし、アルカイダには対ソ
の代理戦争を担わせ、情勢が変化したら支援から撤退した。だが、その後
も米国国家はビンラディンの一族を手厚く保護し、貿易センタービル事件の
際には、ビンラディンの家族を護衛付で国外に退避する支援保護をしている。
9.11事件自体がアメリカ国家がやった事であるので、そうした保護措置は
当然だろう。あれは、中東に攻め入って石油権益を確保するための口実
作り
の仕掛けの事件だった。当時の政府首脳部はすべて石油メジャーの幹部
でもあった。正義の聖戦のように全世界キャンペーンを張ったが、「大量
破壊兵器」などはどこにも存在しなかったし、かつて米国の手先に利用した
ビンラディンには、今度は「世界最大の悪人」に仕立て上げる最後の「死体
となる」という役目を負わせた。ビンラディンの死でワンセンテンス終了した。
だが、その後も、作り上げた構造とキャンペーンを風化させないように、時々
ボストンマラソンでの爆弾テロのように米国は自作自演で「悪人」を作り上げ
ている。すべては軍需産業の次なるターゲットに向けての計画行動だ。
一方、イスラエルは、イスラエル当地だけでなく、米英に在住するユダヤ人
が軍事産業の資本を握ることでイスラエル当国の安寧を計る路線に転換し、
これに南アや全世界のユダヤ人が同調して、世界経済の実効支配を狙う
ように方針転換した。(これも現在継続中)

劇画『ワイルド7』では、主人公飛葉はノンポリである(警察官だが義理と
人情で動く)のだが、アラブゲリラに助力してイスラエル軍と戦う短編も
ある。望月劇画は、イデオロギーに左右されるのではなく、行動原理が
唐獅子牡丹の健さんだった。
なので、学生運動の全学連たちと共に蜂起して民間軍事監獄である「緑
の墓」を攻め落としたりした。
だが、「谷間の百合は鐘に散る」では、過激派テロリストが立てこもる山荘
を襲撃して全滅させたりもしている。
主人公飛葉や警察暗殺組織のワイルド7のメンバーはイデオロギーでは
動かない。時には司令官草波検事の命令にも反抗する。
こうしたところが、『ワイルド7』が幅広い層に人気を博した理由だったの
ではなかったろうか。
『ワイルド7』は、反骨が男の美学と成り得た時代の名作劇画だった。

飛葉ちゃんが一番嫌ったのは、今多くはびこるネトウヨのような存在だった
ように思える。

マニアックな話をすると、『ワイルド7』の「地獄の神話」では、敵の口に
拳銃をつきつけて主人公飛葉が撃つ時に、映画『ワイルドギース』で
傭兵部隊の隊長アレン・フォークナーが契約時の最後の呼びとめられ
た時に見せる表情と全く同じ表情をするシーンがある。
いや、逆だ。『ワイルド7』のほうが時代が早いので、『ワイルドギース』
が後だ。
それほど、劇画『ワイルド7』は映画のような表現描写をしていた名作
だった。絵の不整合がみられる錯誤も多いが、表現描写は細かく、伏線
や布石などが多用されるので一コマ一コマが見逃せない。まるで狙撃手
訓練の「キムのゲーム」のような観察力を以て読むと、さらに面白さが
倍増するのが劇画『ワイルド7』だ。
映画『ワイルドギース』は日本の名作映画『七人の侍』の傭兵募集の
シーンをオマージュしている場面があるのだが、まさか日本劇画から
あの契約時の表情を採ったということはないだろう。
だが、『ブレードランナー』やその他多くの海外映画では日本の劇画
を参考にシーンが構成されていることも多い。
日本は、劇画(漫画は日本固有の文化で世界の中で稀有)と映像表現
において世界から注目されている。
ただし、「表現者」たちから限定で。
「萌え」文化もその一つである。映画監督タランティーノなんて、アキバ
オタクだし(笑)。

ちなみに、私が望月三起也作品で一番好きな作は『夜明けのマッキー』
である。











(オープニング別原画/連載タイトル・巻数なし)


この『夜明けのマッキー』で私はベレーとFALに目覚めた。
時に1970年。10歳の時である。

そして、アフリカの哀しみを知るのは8年後の18歳の時で
あった。


The Wild Geese (1978) Opening Titles


映画『ワイルドギース』ではオープニングで歌う。
 
What more
What more
Can we do ?

そうだと思う。

" DO FOR OTHERS " の精神を知るのは、この『ワイルドギース』
を知った
翌年のことだった。

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 試練ふたたび | トップ | トラトラトラ »

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL