渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う

刀剣哀歌 ~傷めつけられた刀剣~

2017年07月18日 | 溶解情報

ある初代小林康宏の作品がヤフオクに出品されていた。
いたずらに無茶な試斬を繰り返した痕跡があった。

刀工小林康宏友の会の游雲会の者がその作を買い取って刀職
に依頼して
保全補修をしメンテナンスを施して救出し、会の所有
としたいと希望して、個人的に買い取り交渉をした。

最低落札価格も提示してくれたが、しばらくするとその価格では
手放さないという意思表示をされた。
私は「あの作からは手を引いた方がいい」と進言し、その会員
別な個体刀剣の保全に資金を回すことにした。

私はそれは賢明な判断だったと思う。
140万円以上を個人的に投じて游雲会の共同所有として初代作
を買い戻すというのは、意気込みも日本刀に対する心がけも感じ
入るものはあるが、個人的な自己資金投入という形はあまり宜し
いことでもない。それに、第一、刀自体にケチがついている。
刀には罪はないが、その刀を所有する周囲に邪気が漂っている。

一度手放す意思を示したのに、それを反故にして値を釣り上げ
というのは、一般的物品においてはまかり通っても、こと日本刀

に関してはそれはケチがついたことになるので、人の欲深い了見
によって刀の
清廉さが損なわれたことになる。

こうしたことは、刀剣を値切り倒して少しでも安値で自分が手に
入れようとする行為を日常的に繰り返している自称古流武術
宗家たちには絶対に理解できない精神的地平であると思う。
いや、本当に実に「自営宗家」たちというものは生活が苦しい
からというところからではなく、性根からして金に汚く、刀剣武具
を値切り倒す。しかも、こきたない口上を偉そうな言い回しで
慇懃無礼に振る舞ってえげつない値切りをする。全国的にその
実話の多くを私は知っている。また、実際に刀剣店でそれを
目撃したこともある。
武芸売りを商売にしている「自営宗家」たちというのは、実に
性根が下卑ているというのは本当のことなのだ。

さて、件の初代康宏作は、その後、オークションで何度か流れ
たが、最終的にはかなりの高値で落札された。
出品は群馬か栃木かだったように記憶している。
今、その個体が山口県からヤフオクに出品されている。
無残にも切先が大きく欠け、大き目の刃こぼれもできている。
武術的素養が無い者が無茶な荒試しでもやったのだろう。
「康宏作」がいくら斬鉄剣だからといって、すべての作が斬鉄
できる作品ではないし、そもそも鉄を興味本位で切りつけること
の歴史的な意味は何であるというのか?
刀身製作者が耐久試験で斬鉄を試みて、次なる作品の堅牢さ
を研究するために行なうのならば理解もできるが、ごく個人の
猟奇的な興味本位で刀剣を傷めるような未熟な手筋で刀剣を
硬質物体に叩きつけて破損させて、何の意味があるのか?
意味があるどころか、それは文化遺産たる日本刀に対する冒涜
であり、日本の文化に対する侮辱だ。
それ以前に、製作者に対する非礼ということに、その刀を損壊
させる乱暴者は気づかないのだろうか?

気づかないのだろうなぁ。
だからこそ、いつまでも日本刀をただの物切り用具のようにしか
捉えない連中がでかい顔をして刀を振りまわして喜んでいる。
袴をはいて武士の格好を真似しているが、ちっとも侍らしくない。
侍らしくないのではない。全く逆の対極に位置する連中だ。
せめてもう少し、剣に対する心を学んでくれればとは思うが、
切れた切れないヒャッハ~!だけを楽しんでいる族たちなので、
自覚というものは一切ない。
無論、そうした立ち位置が武術とは無縁であることは言うまでも
ない。


刀に対して心無い者によって悲惨なことをされた初代小林康宏作
の変わり果てた姿をご覧に
なりたい方はこちらをどうぞ。
⇒ 
こちら


これが、幕末京都での討ち入りに使用されたり、国家大事の
戊辰のイクサで使用された刀身ならば私は何も言わない。
だが、興味本位で刀をこのようなことにさせてしまう意味は何で
あるのか。
そして、興味が薄れたら手放すべくヤフオクで売り払おうとする。
どういう人間が一体所有したのか。
最初の所有者を製作者子息の二代目康宏は知っているが、
刀を手放すにはそれなりの理由があったことだろう。
だが、セカンドオーナー以降は製作者においても把握していない。
とにかく、刀身をこのような状態にさせた本人であるのか、ある
いはこのようにさせた本人が売り払ってそれを入手した人が
出品しているのかは知らない。
ただ、現実は、初代康宏作に対して「このようになることがされた」
ということである。それをまたうっぱらおうとオークションに売りに
出されている。
なんだかね、奴隷人身売買を見ているようでね。耐えられません。


でもって、心無いジキチンや、珍劇天丼や提灯持ち蝉や氷Kや国際
ナントカ塾埼玉県人などは、またぞろ2ちゃんねるあたりで書きまくる
に違いない。斬鉄剣なのに折れるなんて詐欺だろ!みたいなことを。
てんで違うから、それらは事の核心が。
康宏刀は万能刀ではない。それなりのことをやればそれなりの
物理的結果が出るのは当たり前のことだ。
全く物事の道理を弁えない連中がネットを使って揶揄誹謗中傷を
粘着して繰り返しているが、ナントカに刃物なので、刀などを持つ
ことはやめていただきたいと思ったりする。

金に任せて刀を買って物切り遊びで乱暴に使いまくって壊して
飽きたらポイ。そういうことを日本刀に対してやる。何なのか、
この康宏を所有してきた連中は。

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