渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う

メイド・イン・チャイナ

2017年07月27日 | 刃物



made in China のナイフである。
どちらもよく出来ている。
私がよく知る国民全員が人民服を着て自転車で通勤していた1980年代
までの中国の製品とはまるで異なる。
これはどちらも日本円で2000円しないナイフだが、このクラスでも
日本製ならば、1万円前後はする。
金額の差は単純に人件費の差であるので物理的なスライドだけで納得
も行くが、クオリティは物価レート相関とは関係がない。この中華製
ナイフで驚くべきは、品質がほぼ日本製ナイフと変わりがないこと
である。
これでは、アメリカのメーカーのナイフ製造委託が中国に総移動する
のも経済原理としては致し方ない。
勤勉実直が日本の製品作りだったが、人件費が日本の数十分の一以下の
大中華でこの品質で工業製品を作られたら、日本の産業はひとたまり
もない。

ただ、日本の今年の全国各地の花火大会では世界情勢の趨勢が見える
動きがあった。
それは、観客のマナーの悪さ問題とは別な問題として浮上した費用問題
から中止になった花火大会が日本の全国で8ヶ所も発生したことだ。
コストアップの理由は、日本は国内花火の9割を中国からの輸入に
頼っているのが現状だが、その中国での生産現場に軒並み当局の安全
管理環境改善指導が入り、そのため製造原価が大幅に一気に上昇して
従前価格での日中間の取引が困難になったことによる。
このことは、今は花火取引に現れているだけだが、この先はどんどん
他の分野でも中国の人件費高騰、日本および諸外国への仕切価格の
大幅引き上げ、取引価格条件提示の急騰が起きることだろう。
中国経済のバブル終焉は近い。
中国経済崩壊が引き金となる国際的経済危機の時代はそう遠くない。

各国が狙う中国の次の生産地はどこか。
ベトナムあたりのような気もする。
ベトナム人は中国人より遥かに勤勉で正直でコツコツと着実に仕事を
実行する真面目な人たちだ。
中国人はあらゆる面で隣国のベトナム人に脅威を感じているのでは
なかろうか。どうしてもベトナムは潰しておきたいのだろうが、ベトナム
が中国の手下のようになったのはベトナム戦争の時代の一時期のみで、
その後は軍事侵略して来た中国をベトナムは中越紛争で軍事的に撃退
して勝利している。ベトナムはフランスに勝ち、アメリカに勝ち、中国
にさえも勝った。全ての侵略を悉く毅然と血を流すのを恐れずに
跳ね除けたのがベトナムである。
そんな国はアジアにはない。
中国人は昔から「瓜田に靴を納れず 李下に冠を正さず」と諫言した
者を悪者として捕らえてしまう程なので、いくら格言故事で美辞麗句を
並べても、文字通り「子曰 巧言令色 鮮矣仁(巧言令色、少なし仁」なの
である。(1965年の私の5歳の時の記憶では、これは「少なきかな仁」
と父から読み習った。和訳出典は不明)

とにかく、人の心の実はともかく、中国製品の品質が飛躍的に向上して
いるのは確かなことだ。

ブレード根元の削り成形の仕事ぶりの出来具合に注目されたい。
左:6年前の中国製品
右:ごく最近の中国製品

明らかに下の過去の製品のほうが削りが雑だ。

ブローニングのほうはここ6年で使い倒しているのでブレードが
かなり研ぎ減って痩せた。Browning は元々は Nikkato と
そっくりな形状のブレードだった。

我ながら簡単に6年間とはいうが、考えると結構長い。
小学校1年生だった子が中学生になって6年経過である。

ただ、このふたつの大陸中華製のナイフだが、個人的に圧倒的に薦め
るのは、絶対にブローニング277である。
Nikkato も超廉価の割に確かなナイフなのでオススメではあるのだが、
やはり一推しの6センチブレードとなると、ブローニング277である。

いや、マジで最高なんです。
私の周囲で買ってみた人たちみんなが「これはいい!」と言ってます。
これね、基本設計が滅茶滅茶いいの。
バランスから何から、完璧に完成されている。良品、名品とはこういう
物の事を言うのではなかろうか。
コルトパイソン357マグナムが「回転式拳銃の究極の完成形」と呼ば
れたように。
パイソンがそう呼ばれ、また同時に「銃のロールスロイス」とも言われ
たのは、なにも高級だからではない。
金額の如何のことを言ってるのではなく、その設計思想と実現された
設計内実が、図抜けて優れている、ということに由来するのだ。
言ってみれば、小学生のドングリとウサインボルトが駆けっこした結果、
みたいなことが起きている、というような。
但し、これは手に取って使ってみた人だけにしか分からない。
ブローニング277フォールディングは、そんな感じの一つの完成された
良質な設計を実現したナイフである。
この完成品を見るに、設計者は設計者として大きく成功していると
感じる。
と私は思う。あくまで私は。
実際に私がここ10年間で最も多様しているナイフが、このブローニング
モデルナンバー277である。嘘はない。
機能的に問題のない部位において雑な仕上げ部分はあるにはあるが、
とにかく設計が良質で、それがきちんと具体的な形になっている製品だ。
手の中でもビタリと吸い付くように手にフィットして安全に使用できる。
オススメ。



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