渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う

思いの伝承 ~オイルドボーンのハンドルのナイフ~

2017年07月07日 | 刃物



これは私のイトコの息子君に昔あげたのと同タイプのナイフだ。
ラブレスデザインのジェス・ホーン・のコピーモデル。



オイルドボーンのハンドル材がとても美しい。まるで熟れた
桃の実のようだ。


水牛の骨材であるボーンには動物性油脂を含浸させたオイルド
ボーンと骨素材のままのスラブがある。後者は象牙のように
見える。これはオイルドボーンだ。日本刀の刀装具にも水牛の
角材はよく使われる。正式登城用の大小の柄頭は水牛の角が
武家の指定様式となっている。その角を黒漆で塗り磨き上げた
柄頭と栗形を武家は使用した。


昔の手術のメスに使用した物と同じ材質のステンレスを
使用している。


パーカー カット.CO.とあるが、日本製だ。非常に古い。
これは1981年製。輸出専門で販売されていた物が逆輸入
された製品である。
このパーカー・カトラリー社は1940年代から輸出を主体に
刃物を製造していた石川刃物製作所(現IC CUT社)と並んで、
日本の非常に古い刃物メーカーである。
パーカー・カトラリーは米国の老舗BuckのOEM生産を任されていた。


海外でレビューされている私のパーカーと同型のパーカーの
ナイフ。






このバズタイプと呼ばれる蜂ブンブンの形のお尻はジェス・
ホーン・ナイフの特徴ともなっている。
ジェス・ホーンはラブレスの下で学んだラブレスの正統派
の弟子として名高い。

ジェス・ホーン本歌。


ジェス・ホーン本歌。象牙ハンドル。美し過ぎて言葉が出ない。


美し過ぎて使えないナイフに思える(苦笑

昔、1990年代中期だったろうか、学園ドラマか何かで、高校生が
このホーンタイプのナイフを脅しで教室の机に突きたてるシーンが
あった。
「あり得ね~」とか思った。
89年のAVだかで、AV男優の竜ちゃんがラコタのナイフで家に
侵入して家人を脅すシーンがあった。
「あり得ね~」とか思った。
これらって、絶対にDかAD(は使い走りなのでないだろうが)の
完全に個人的趣味で小道具として手持ちナイフを登場させてる
でしょ?
そういうシーンでは包丁だろうに。てか、包丁だよ(><)。一番
その手の犯罪で使われるのは。ラコタなんてマニアックなナイフ
を持ってる時点で、ただの素人ではなくナイフ好きであることが
判るのだが、ラコタ持つ奴がナイフを犯罪に使うとは思えない。
また、華奢なホーンタイプを喧嘩道具に使う奴もナイフ好きには
いない。タクティカルやボーイナイフならばまだ分かるが。


私のこのパーカーのホーンタイプと同型のナイフをイトコの子ども
にあげた時はその子は小学生だった。
「よし。護身用に学校に持って行こう」とか言ったので、馬鹿こけ、
やめれ、と
釘を刺してから、とくとくとナイフについての講義をした。
そして、「アウトドアナイフの使い方」という本をナイフと一緒に渡し
た。本人は納得したようで、とても喜んでいた。
この子は勉強ができた子で、後年の筑波大附属高校からの大学
受験は
希望校に全部合格していた。
父親は私の前職の職場にいた弁護士と大学時代の親友だった
という偶然で、NYで新聞記者をやっていて、やはりNYで新聞記者を
していた私のイトコ姉と向こうで結婚した。帰国後は大新聞の
社会
部のデスクなどをやっていたが今はまだ働きながらもライダーと
しての人生を楽しんでいる。

後日ナイフの話になった時、「あ。あのナイフは君があげた物だった
のかぁ。なんでナイフなんか持ってるんだと訝しく思ったが」
とのこと
だった(笑

息子は今は大学も卒業して社会人となっている。
ナイフは今でも持っているだろうか。
小学校の時の夏休みに広島に遊びに来て、屋外に屋外に行った
時に一緒に歩いている時、ナイフで木を削ってみたいとか言って
いたので、帰宅後にナイフをあげたんだよね(笑)
私の今手元にあるのとソックリで、オイルドボーンが熟れた桃の
実のようなハンドルで、なんとも味のある綺麗なナイフだった。
水牛の角は日本の武士の刀装具でも必須アイテムだったが、日本の
刀装具の場合は、表面をすべて黒漆で塗り光らせてしまっていて、
あの牛の角独特の模様が見られないのが残念だという感がある。
オイルドボーンは骨なので角ほど透明感のある美しさはでないが、
オイルド加工によって、このナイフのように熟れた桃の実のような
風合いを出すことも可能だ。
ハンドルだけでも眺めていると、なぜか心が落ち着く。

オイルドボーンではなく水牛の角を透明感を出して上手く使って
ハンドルを作っているのがフランスのジャック・モンジャン・ナイフ
だ。その表現美は極めて芸術的である。

ジャック・モンジャン(フランス)


オイルド・ボーンをハンドルにあしらったナイフの例。











喧嘩でナイフを持ち出すなどというのは非常にバカげたことだ。

そういうのは軍人の殺し合いだけだ。
それと、ナイフなどは「護身用」にはならない。大抵は人を威嚇する
ために使われる。それは誤った使い方だし、本当の意味での恐怖
は、ナイフよりも長い牛刀を凶器として保持しているほうが物理的
な脅威となる。(超近接戦闘経験者は知る筈)
ともかく、刃物は人および生物を傷つけることが容易にできる。
包丁などは魚肉でも牛肉でも鶏肉でも簡単に解体できるほどに
それ専用の形状と切れ味に特化した刃物だ。人体に対しても同じ
である。
しかし、対人威嚇用武器として包丁やナイフを使う人間は、その発想
や行為が「尋常ではない」ということは論を俟たない。異常だ。
異常なことをやる者を基準として物事を判断してはならない。
ナイフや包丁を扱うのは人間であり、まず人がどうであるのか、が
一番大切なことなのだ。

私は個人的には、日本刀が美術刀剣という虚偽の概念は早く消滅
させて、日本刀所持についても銃器と同じ精神科医の診断書と厳格
な人的調査を経た上での許可制にすべきだと考えている。
理由は一つ。
古流武術、古武術を称する連中の中には多くの精神異常者が存在
するからだ。(これ本当です)
古流なんとかをやっているというだけで何か良い事、偉い事をやって
いるかのように感じている時点で精神が異常であるのだが、多くは
それに気づかないどころか、そっくり返って慇懃無礼を極める人格
が形成されている人間となっている。人間として褒められないどころか
お手本にしてはならない人格性を古流武術業界人はこれでもかと見せ
つけている。

その多くが真剣日本刀を持っている。多くは日本刀を所持することで
自分が強くなったと妄想する症例の発現であることは明らかなのだが、
ナントカに刃物であり、危険極まりない。
また抜刀道なる団体の長などには、犬や猫を散々切り殺したことを
自慢げに来歴に書いてネットで公開していたり、自分が発売したDVD
で藁人形に中国人の人民服を着せてそれを両断する写真を表紙に
したりしている人間もいる。およそ、まともな精神を持つ社会人の日本
国民
だとは思えない。
分かり易く言えば「公序良俗に反する」こと著しいのである。

また、暴力行為を抑えようとする警官隊に囲まれたら、警察官を数名
日本刀で切り殺すとインターネット上で宣言している古流流派の者も
いる。
さらに、いきなり勝負だと話したことも無い人を十文字木槍でボコボコ
にして偉そうにどうだ!とする自称古流武術流派の仮装珍劇団団長
もいたりする。普段の古武道大会などでは、他流派の人間を上から
下までガン飛ばしまくりでまるで1970年代ツッパリ高校生のような
目つきでねめ回している。
そういうのばかりが自称古流剣術、武術の世界では跋扈しているのが
実情であるので、やはり彼らが真剣日本刀を所持するのは大変危険
なことであると言わざるを得ない。
日本刀を所持している人間で「人間を斬ってみたい」と口にした人間
を私は何人も見ている。即日本刀を強制的に取り上げたいくらいだ。
ましてや、居合や抜刀道をやる人間がそういうことを思っていたり
口にしたりすること自体が精神異常なのだが、得てして異常者は
自覚がない。そして、よせばいいのに刀を持っているだけで何か偉く
なったと思い込んだりする。
警視庁の銃刀法の解説サイトに「刃物を持つと気が大きくなったつもり
になることもある」とあるが、そんな馬鹿げた心境になる人間を何人も
私は日本刀の世界で見ている。そういう連中が武道だ武術だと称して
日本刀を振りまわしている。これの社会的な危険度数の程がお分かり
になるだろうか。

私は日本刀所持は、精神鑑定書提出とともに厳密な当局の審査を
要する許可制
とすべきであると思料するのである。
精神異常者にはですね、刃物持たせちゃダメでしょ。

先日、居合道場の仲間に真剣に言われた。
「今変なのが多いし、ネットで反感買って、刺されたりしないように
外では気をつけてくださいよ。これ、本当ですよ」と。
御意に御座る。

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 小学生の研ぎの手業 | トップ | いただきもの ~日本酒~ »

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL