渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う

SAA談義

2017年05月20日 | トイ



きょうは一日友人とコルト・シングル・アクション・アーミー談義をしていた。
SAA、つまりピース・メーカーのお話を延々としていたのだ。朝から(笑
二人とも頭いかれてるのではとは思うが、ピーメ好きは刀好きの人たち
を凌駕するかもしれない。
でも、刀好きも普通に一刀を5時間くらい眺めてるからなぁ・・・。
ただ二人とも「知識のコレクター」でないところがウマがあう。
よく武術ヲタとか銃ヲタとかでも、ただいろんなこと知ってるだけのがいる
でしょ?
だからといって知見を持っていないから所見が持てない。ようするに
ただ並べて知ってるだけ。映画好きを自称するへっぽこが、ただ観た
映画の題名並べるだけ、みたいな。そういう馬鹿ぶりを披露している自称
武術研究家もいるみたいだけど、そういう知識のコレクターは底が浅い。
定見なり自説なりをきちんと持っていないと、ただ物を知っているだけ
だと博学にさえならない。大切なのは「自己独自の解析の視点を持つ」
ということだ。そうでないとマニアなどではない。ヲタが研究者とは異なる
薄っぺらな存在というのはそういうことによる。
武術研究家などでも、ただいろいろなことを知っているだけで、一つも
掘り下げや解析ができない者がネットには多く見られるが、やはり武術
という格闘系の筋肉脳で、あまり頭が良くないのだろう。

画像は私のレプリカガンのピース・メーカー。所蔵品ピースメーカーのごく
一部、8~7分の1程を並べてみた。


一番手前はMGCの最終バージョンで、これはこれで貴重な物だ。
MGCの面白かったところは、外見は実銃と似せていながら、内部パーツ
をそのままではなくオリジナル機構にしているモデルが多かったことだ。

ピースメーカーの世界はこれもまたヲタとマニアの百花繚乱で、実銃の
SAAでさえ、百科事典が書けるほどの様々な話のネタがある。
それに輪をかけて、日本の場合はトイガンというこれまたとんでもなく
マニアックな世界が広がる。
日本国内にはピースメーカーのオーソリティーが沢山いらっしゃる。
私などは下手の横好きのようなものだが、まあ好きは好きだ。
そして、何よりも最近の若い人たちと決定的に私が異なるのは、私は
小学生の頃から、SAAについての愛好者の人々に敬意を抱いている。
自分より年上の先達の人たちに敬意を持っている。国本さん、是永さん、
中田さん、六人部さん、小林(泰)さん、他にも多くの方々に敬意を今も
持っている。
今の人たちは、SAA関連でも自分が得た知識などはただ自分が最初
から発見したか降って湧いたように得たと思っている。
SAAに関する技術も、それは練習をしなければ身に着かないが、最初
から自分一人の力で出来たと思い込んでいるフシがある。
ネジ1本を作った人たちには意識が向かない。
駄目なんだよね、そういうのって。後世に残せない物ばかり身の回りに
引き寄せるから。
そういう人たちは、たとえば山本権兵衛や山本五十六などについても
「知らない」というだけで調べもしない。目の前の本当に自分の目の前の
ことしか見えない。ずいぶんとゆとりがあるものだ。
そして、若者たちは一様にヒトに対して敬意を抱かない。
新入社員では電話応対は必須なのだが、SNS育ちは人と話すことを嫌う
ので、電話対応に出ただけでストレスをとても溜める。要するに自分が
ヒトとして社会生活を送れない。そういう連中が人口の大半となりつつある。

さて、本日話していた友人は、合衆国から実物リグとSAA用の箱をダイ
レクトに取り寄せちゃうんだって。
すげ~(^^;

でも、おいらも箱持ってるんだ~い。

中に入っているのは国内第一人者の国本圭一氏のSAAとおいらが
持っていたウエスタン・アームズ製のSAA。
この国本オリジナルはとても貴重。

こういうガンアクションに使わない質感楽しみ系のSAAも楽しい。


ブルーイングは腕に覚えあり。




これもブルーイング。ケースハードゥンは塗装テクで再現。


でもどちらかというと、私は撃って楽しむ派だ。
撃つと昔のカートはこうなる。昔は平玉黒色火薬だったから。
これはMGCのカート。CMCの排莢シーンのダミーでも使える。


このように真っ黒になったカートを根性入れて磨くんですよ。
スチールウールで洗い流してピカールで研磨して。
すると、真っ黒くろすけのカートリッヂがこうなる。凄く時間かかったけど、
歴史物はこのように大切に扱う。

これはCMCのカート。左が旧型、右が新型。とは言っても、73年製
の所持OK転売禁止のタイプで77年規制以前のモデル用。
貫通シリンダー用のカートリッジだ。弾頭部分が前進してフォーシング
コーン内部=銃身付け根の出っ張りデトネーターに衝突して弾頭先端
の凹部に詰め込んだ火薬が激発する。当然、かなり抜けがよかった。
現在この激発方法は政令で新規製造が禁止されている。所持はOK。


携帯からでも撮影次第でそれっぽく見える。


このコクサイのSAAファースト・ジェネレーションの再現版は、下地と
仕上げメッキが綺麗すぎて、一切ハンマーのちゃこ起こしでシリンダー
を作動させたりしていない。ハーフコックまでハンマーを起こして、
それから手でストップ位置までシリンダーを回転させて、そこでハンマー
を最後まで起こして作動音を聴く。風鎮のように澄み渡った、実銃と
まったく同じ音がする。これは安全対策の内部フルート連結構造の
シリンダーが共鳴してあの澄み渡る音を発するのだ。CMCの豚鼻
モデル(1968~1977)の
シリンダーが同じ構造で、澄んだ音がする。


モデルガンのSAAのハンマーロック音は、各メーカー各モデル、
各製造バージョンによって異なるのである。
CMCの音が澄みわたっていたが、このコクサイSAAも素晴らしい。
ただ、どちらも廃番なのが残念極まりない。CMCは倒産、コクサイ
については細々とながら、リボルバーモデルガンをリリースしている。
コクサイ=国際産業は、かつて1980年代には、モデルガンながら
BB弾が発射できる「スーパー・ウエポン」を発表して気を吐いたが、
当局から狙い撃ちでS&WのM29が実銃拳銃認定を受けてしまった。
警視庁の実験は、金属パイプをシリンダーと銃身内部に無理矢理
ぶちこんで、.22口径実弾を1発発射したものだが、そんなことを
すれば銀魂鉄砲でも発射可能だし、鉄パイプに実弾を突っ込んで
尻の雷管を叩けばどんなものでも発射できる。
だが、発射できたことは実銃にあたる、として警視庁は一斉摘発した。
裏の裏の事情は「見せしめの生贄」だ。要するに法律ではなく別な
ファクターがM29事件には関与しているのだろう。ま、興味ないが。

このハートフォード製のSAAは、1977年規制後のCMCの鋳造型を
引き継いでおり、カートリッジ内部発火方式となっている。

これはオーバーランしないためにシリンダーロックの溝に金属ストッ
パー板が組み込まれた、FDS(ファーストドロウスペシャル)の特別
シリンダーだ。ノーマルシリンダーも持っているが、普段はこのFDS用
シリンダーをこの個体には装着している。
ただ、最近のメッキ技術というのは、すごいね。とても美しいので、
ドロウアクションにはほとんど使っていない。


ライフリングまで再現されている。ストレートだからライフルでは
ないけど(笑

結構、この「シルバーのアーティラリー」は好きだな。
『許されざる者』に出てきたイングリッシュ・ボブ(リチャード・ハリス)
のようで。




クリント・イースドウッドはリチャード・ハリスのおかげで今の私がある
と言っていた。
ローハイド以降、鳴かず飛ばずだったイーストウッドをセルジオ・レオー
ネ監督のスパゲッティ・ウエスタンの作品に周旋してくれたのがハリス
だったからだ。私が実に好きな俳優だ。一番は『ワイルドギース』での
傭兵参謀レイファー・ジャンダースの役だが、晩年には『ハリーポッター』
でのダンブルドア校長役が印象的だった。
また、意外なとこでは、上手くはないのだが、加山雄三もカバーしたシナ
トラの『マイボーイ』をハリスは歌っていて、朴訥な感じがいい味を出して
いる。

実は4.75インチバレルモデルも5.5インチモデルも、ピースメーカーと
いえばシルバーメッキモデルがホントは一番好きだぜ、という感じ。


なので、金メッキの金属モデルガンは嫌いではなかった。
このMGCの最終モデルなどメッキが良すぎて実銃みたい
だったし(笑)。箱は1972年製を私が購入した時の物。
SAAは80年代の廃業前の最終モデル。


物持ちは良い。好きなればこそ(笑)。

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