人生の疑問

人生とは無限に広がる疑問を求め、知ることを楽しむ好奇心の旅です。

045: 与謝蕪村

2015-04-10 | 芸術
花も散り冷雨降る中、私の好きな与謝蕪村の原画を観てきました。実に軽妙洒脱な題材と筆さばき。そして晩年の作品には円熟した人生観が溢れています。蕪村さんの清楚で奥深い作品を堪能できました。

▼「岩くらの狂女恋せよほととぎす」
作品の解説から意味や謂れを知ると作者の心境に近づける気がします。


▼「学問は尻からぬけるほたる哉」
いくら勉強してもやがて忘れる空しさをこの人物は悟っているようです。上手い句と絵に座布団!


▼奥の細道図巻:
芭蕉の紀行文に絵を付け出版。後世に「奥の細道」を普及させました。


▼「一つ家に遊女も寝たり萩と月」芭蕉:
「奥の細道」は芭蕉の感性と人生観、そして江戸期の生活を知る貴重な作品です。


▼「四五人に月落ちかかる躍かな」
興じて夜半まで踊る人達。しかし脇差で踊るのは無粋ではないかなぁ?


▼鳶・鴉図:
この作品が一番好きです。寒そうな鴉に薄墨塗り残しの雪が舞い、吹きすさぶ風に立つ鳶が生きているかの表現に感心します。到達した手練れの境地です。


▼富嶽列松図:
胡粉の富士と薄墨の空、代赭色の松、大胆な構図と表現力です。


▼夜色楼台雪萬家:
東山と町家に雪が降り、窓には仄かな赤みが人の温もりを感じさせます。
この世の厳しさと人情の対比と言う所でしょうか?

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