経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *小論、基本内容もご覧ください

斜な大機小機が好みだ

2010年07月16日 | 経済
 今日の大機小機は良かった。私も人口動態がデフレの原因というような説には疑問を感じていて、いずれ書こうと思っていたから、ちょうど良いタイミングだった。このところの大機は、日経論調の焼き直しのようなものが多く、物事をはすに見る本来の大機らしさが薄かったので、なおさらである。

 もちろん、人口動態が経済に影響を与えていないわけではない。問題は、弱い要因であるものでも、主因のように考えてしまうところにある。分析するときは、影響があることを示すだけでは十分でなく、その大きさも考えなければならない。基本中の基本ではあるが、日本人は怠りがちである。

 経済に何が影響を与えているかについては、例えば、過去20年間に上がったり下がったりしている設備投資率のいずれの局面においてもフィットしているくらいでないと、原因とは言いがたい。そうでないと、この20年は大まかに言えば低成長が続いているから、この間に起こったことは、何でも原因にできてしまう。

 特に、今日の大機が良いのは、問題がある論を否定するだけでなく、「なぜ受けるか」まで踏み込んでいるところである。分かりやすく、抗いがたくものに原因を求めて、政策努力を否定しがちなのは、ある種のニヒリズムなのだろう。

 むろん、そこからは何も生まれないし、諦めたら終わりだ。ただ、人口動態デフレ論は違うだろうとは言っても、では何が原因で、どうすれば良いのかまで答えないと、なかなか納得はしてもらえないだろう。原因はそれではないが、何かは分からないというのでは、議論は半分である。

 本コラムでは、設備投資率を決めてきたのは、輸出を中心とする追加的な需要であるとしている。当然、それは過去の統計の推移にもフィットする。政策上の問題は、財政再建を急ぐあまり、需要の安定を損なったったことにあると考えている。議論もあろうが、日本経済の衰退は抗いがたいものではなく、知恵と工夫で克服できるものだということは、強調しておきたい。

(今日の日経)
 成長・財政着実な議論を・菅野幹雄。米国・踊り場長引く恐れ。シビックHV専用車に。小野教授・税還付発言に苦言。長期金利1.1%割れ、87円台、米景気変調織り込む。欧州銀、国債保有を拡大、融資抑制。大機・人口動態デフレ論の不思議・カトー。経済教室・参院の位置付け・待鳥聡史。ウチは第三の牛乳。お国柄激突が面白い・三浦知良。
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