とりあえず80歳へ  『古希からの田舎暮らし』も10年目になろうとし、喜寿も過ぎてゆき、さて……。

定年後は田舎志向。69歳のとき三木市で「田舎暮らし」をはじめました。田舎にとけ込もうと心掛け、菜園をたのしむ日記です。

ポピュリズムか。 あれこれ考えます。

2016-12-07 00:14:57 | 日記
「トランプ大統領出現」という現象について、松谷創一郎氏〈ライター/1974(昭和49)年生れ/42歳〉の談話が朝日新聞に載っていました。(オピニオン&フォーラム)
 見出しは「キャラ勝負  批判も逆手に」です。若い人の鋭い知性に感心しました。

 …… 候補者の一部が誇張され、大変な勢いで拡散する。このメディア環境では、キャラがどれだけ立っているかが勝負を分ける。 トランプさんのキャラは、「金持ちの下品なおじさん」とはっきりしていた。プロレスでいえばヒール(悪役)です。
 マスコミは、彼の暴言を何度も問題にしました。でも、彼のキャラは、凶器を使って相手をやっつけるのがお約束のヒール。そんな彼に「危ないから凶器を使うのをやめなさい」と言っても、効果はありません。むしろ、「女性を蔑視するな」「移民排斥は間違いだ」と正面から批判することが、彼のキャラを強める方向に機能してしまった。
 キャラが立ったトランプさんは、大統領選挙という民主主義のゲームをうまく支配しました。民主主義では、どんな人の一票も同じ一票です。彼はそれをよく理解し、非知識層の票をかき集めました。 ……  トランプさんは、現状に不満を持ち、先が見通せずに誰かにすがりたいと感じているような人に向け、「国境に壁を築く」などの過激な発言を繰り返しました。分かりやすい言葉は彼らの感情に突き刺さり、鬱憤を晴らしました。 …… 理性が感情に負けたのです。 …… これがポピュリズムです。
 トランプさんが日本にも登場するか、ですか? え、既視感がありませんか。石原慎太郎さんや橋下徹さんです。時に失言や暴言を繰り返しながらも、強い言葉で相手を敵と味方に分けて圧倒的な人気を誇りました。
 日本のリベラル勢力は、そうした状況を批判してばかりだから退潮しました。対抗するためには、キャラ勝負と割り切り、感情に刺さるベビーフェース(善玉役)キャラを発掘するしかないでしょう。参考になるのは、やはりオバマさんです。「偉大なアメリカを取り戻す」と訴えるトランプさんに対し、「アメリカはもう世界で最も偉大だ」と感情をなだめ、とてもうまかった。でも蓮舫さんだと「(世界)2位じゃダメなんですか?」と、また言いかねない。もしそうなら、厳しいでしょうね。

 ナチス/ヒットラー/は民主的な選挙を繰り返して、国民に選ばれて、政権の座につきました。あれもポピュリズムだったなあ。
 日本はいまどのあたりにいるんだろう。考えてしまいました。