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私は本気でこの世の中から貧困や飢餓、難民や紛争を無くしたいと思っています。そのために一緒に行動してくれる仲間を得たいです

で、けっきょく

2017-07-06 02:52:35 | 日記
(続き 4)
映画「戦争のはらわた」(原題 Cross of Iron)もずっと昔に見ていたのですが、レンタルビデオ屋で借りてきてダビングして、なんども観るうちに、主人公のシュタイナー軍曹もいいけど、やっぱりキーゼル大尉のようになりたい、と思うようになりました。あと、マイヤー中尉もかっこいいですね。もともと昔からそうではあったのですが。全編英語の日本語字幕版を観て、日本語吹き替え版になかったカットが入っていたりして、なんども観直しました。

また、真ん中の兄に強引に勧められて観た、「交響詩篇エウレカセブン」は決定打になりました。それ以前にも、西ドイツ映画の「橋」とか観て、ドイツ軍でも戦争は怖いな、と思ったり、「ヒトラー最期の12日間」とか、とにかくいろいろ戦争映画を観てきたけれど、このエウレカセブンという作品で私の反戦平和は決定的になりました。

アニメは色彩なのですが、このエウレカセブンという作品は色彩設計がその昔の、タツノコプロを思わせる、いい色彩設計でした。そして、私がその昔、好んで読みあさった松本零士の作品の要素も入っていました。要するにエヴァンゲリオンとガンダムXを足して混ぜ合わせたような作品なのですが、そのどちらよりも優れている、と思います。もちろん、その2作品以外の要素も入っている、と思います。

ちなみに、エウレカセブンの登場人物の中では、レントンとエウレカが1番好きなのはいうまでもないのですが、その次に好きなのはストナーです。チェ・ゲバラを思わせるからです。見た目といい、みずからメディアを持って発信していることといい、チェ・ゲバラそっくりです。もちろん、ゲバラはキューバでカストロと一緒に共産主義革命を起こした人物ですが、それでも、当時、本気で世界を変えようとした人物なのは事実です。

不幸にして、医者で教養もあるにもかかわらず、共産主義の失敗を知らなかったのは残念ですが、それでも、無線機を自分で作って、ラジオを通じて民衆にバティスタ政権への反乱を呼びかけたことなど、評価できる点は多いです。いまならインターネットで、みんなに、世界に向けて社会変革を呼びかける、といったところでしょうか?ちなみに「チェ」というのはあだ名で、「ねぇ、君」と誰にでも気さくに話しかけたことに由来するそうです。

とにかく、エウレカセブンは衝撃でした。戦争なんかそっちのけで、軍隊の目の前で、波(トラパー)に乗るというのが良かったです。シビれました。ひとことでいえば、ロボット(LFO)で大空を気持ちよくサーフィン(リフ)する話です。DVDで2日ぐらいでほぼ徹夜して観終えました。文字通り、一気観しました。でも、最後の終わり方には納得いきませんでした。明らかにエヴァを意識した、劇場版を期待させる終わりかたでした。

そして、その劇場版も見ましたが、期待外れでした。真ん中の兄も期待していただけに、落胆も大きかったようです。もともと自衛官出身の真ん中の兄にとっては、反戦平和はない、と思っていたので、私も残念でした。当時、私はまだ日本共産党に夢をいだいていたので、なおさら真ん中の兄とは意見の相違があったのですが、それでもミリタリーファンだったこともあって、1番上の兄よりは気が合いました。

その真ん中の兄とエウレカセブンで意気投合できたのは、ひとえにこの作品をつらぬく、懐かしさであった、と思うのです。また、ホランドという登場人物が、私の1番上の兄にそっくりだったこともあります。とにかく、タツノコプロの要素あり、松本零士の要素あり、で第1クールのオープニングから、エンディングにかけて、懐かしさを感じて両方好きでした。

私のいうことは聞かない真ん中の兄ですので、いまだにガンダムXは観ていないようですが、1995年のエヴァと、1997年の劇場版エヴァンゲリオンと、それから1996年のガンダムXを観れば、反戦平和に目覚めてくれると思っています。ちなみに、前2作品は観てくれたのですが、ガンダムXだけは観てくれないようです。いい作品なのですが。色彩設計が地味で、もう1度、色彩をもっと色鮮やかにして、リメイクしてほしいぐらいです。

また、話は前後しますが、たがみよしひさの漫画「GREY」も好きでした。たがみよしひさの作品はこのGREY以外は、ニヒリズム(虚無主義)が強くて好きになれないのですが、 それでもこのGREYという作品には感動しました。どうやら「装甲機兵ボトムズ」というTVアニメを短くコミックス3巻にまとめたような作品のようですが、私はこのGREYのほうが好きです。そのGREYの要素も少しエウレカセブンには入っているような気がします。

そんなことをいったら、日本のアニメ・漫画のいいとこ取りをしたような作品でもあります、このエウレカセブンという作品は。観る人によって、感じ方は違うと思いますが、やはり、大まかにいって、エヴァンゲリオンとガンダムXを混ぜ合わせて、タツノコプロのテイストを加えて、松本零士そのほかの要素を取り入れた作品だと思います。

また話は最初に戻るのですが、エウレカ始めホランドなど登場人物で、おでこが広いキャラクターが多いとことか、旺文社文庫版のタイム・マシンの挿し絵を思わせるのです。あとは全編を通して、なにか懐かしさを感じさせるところとか。とにかく、私の中では、懐かしさというキーワードでつながっている作品群です。そういえば第26話「モーニング・グローリー」も、風の谷のナウシカを思わせますし。

とにかく、ウェルズのタイム・マシンが19世紀末の憂愁とウェルズ個人の挫折感とが相まって生まれた作品であることは前述した通りですが、私にとっても、懐かしさと共産主義とかミリタリー趣味への挫折感とが重なった、極めてロマンチックな作品だといえると思います。例によって長い文章になりました。読んでくださった方、どうもありがとうございました。感謝しています。謝謝、カムサハムニダ。