ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

パトリシア・コーンウェル『捜査官ガラーノ』

2016年11月09日 | 読んだ本(日本語)
パトリシア・コーンウェル著、相原真理子訳『捜査官ガラーノ』

パトリシア・コーンウェルといえば、あの検死官ケイ・スカーペッタ・シリーズの作者です。
検死官シリーズの最初の作品は衝撃的だった。熟女(だよね?)検死官が活躍するという、
普通のヒーローものとは違って、新鮮でした。著者が検死局で働いていただけあって、
内容も興味深いし、ワクワクドキドキしながら読みました。

熟女ヒロインって、最初は想像できなかったけど、すぐに欠点もあって人間味溢れるケイのファンになりました。
何冊も読みました。

が。
ケイの親しい大切な人たちが次々に死んじゃうんですよね。
マーク(元彼で、元鞘になりかけた)、アビー(記者、友人)、ベントン(不倫相手!?)……。
感情移入していただけに辛くなって、読むのをやめました。

で。
今回の作品。裏表紙に「褐色の肌、漆黒の髪、さまざまに変化する瞳。秀でた容姿と確かな手腕を持つ
ウィンストン・ガラーノ」が主人公とある! イケメンで仕事ができる捜査官!? それはぜひ読まねばっ!

ということで読んでみました(前置き、長~)。

なんていうか……。ガラーノは残念なイケメン?
一介の刑事が買えないようなブランドもののスーツにブランドものの靴を身につけ、ハマーと
ハーレーを所有しています(乗りこなすシーンはなかったな)。

なぜかというと、親が資産家で莫大な遺産を相続した……からではなく、中古品を買っているから。

んで、法医学のアカデミーに一緒に参加しているサイクス(ガラーノの母くらいの年齢で、密かに彼に
想いを寄せている)に、自分が押しつけられた事件の捜査を押しつけ、彼女が出席日数が足りなくなる、と
嘆くと、なんとかしてあげる、と言うのです。実際なんとかしているシーンはない。

むー。恋愛小説脳で読んでしまったからかな。どうにもガラーノに魅力を感じない。

んで、超美人で頭のいい地区検事のラモント(年齢不詳)はなんかヒステリックだし。ガラーノがラモントと
くっついたら怒るで!と思ってました。くっつかなかったけど、でも、ラモントの罪(っぽいもの)については
問い詰めただけで、罪に問わない気だし。

私の好きなタイプのヒーローではなかった。

今一番好きなのは、「クロッシング・ライン〜ヨーロッパ特別捜査チーム」に出てくるマルコ・コンスタンテ捜査官かな。
過去の事件に囚われていて、それゆえに熱くなりすぎて過ちを犯しかける。なんかそういう陰のある男性が好き(笑)。

検死官シリーズの方が好きだけど、あれは人が死にすぎだ。

それから、「後ろ手に閉めた」という表現がたくさん出てきて、closed the door behind himの訳なんだろうなと
思うんですが、翻訳学校の課題で一度、「後ろ手に閉めた」と訳したら、先生に言われました。
「わざわざ持ち替えて後ろ手に閉めるんですか? やってみてください。変ですよ。部屋を出たらドアは自然に後ろに来るでしょ」と。
つまり、普通に「閉めた」でいいんだそうです。

確かに、自分でやってみてもわかりますよね。内側のドアノブを持って、出てから逆の手で外側のドアノブを持つと、
ドアに向き合ってしまう。どうやって後ろ手に閉めるんだ、ってなります。

でも、昨日、クロッシング・ラインを見てて、「後ろ手に閉める」シーンを見てしまいました(笑)。
マルコ捜査官が内側のドアノブをつかんでドアを開け、出てから背中を向けたまま手を離して外側のノブを持って閉めてました。

なるほど、こうすれば後ろ手で閉められる(笑)。でも、器用だよね。普通はやらないか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。