死後、1週間など時間が経ってで発見された現場では、見積の当日に作業を行う場合もあります。
「1分1秒でも早くなんとかして!!」というご近所からのクレームが出ている場合は、「では明日お伺いします」なんて悠長なことを言える状況ではありません。
そして、このような場合での原因の多くは”死臭”です。
その死臭によって食事ものどを通らず、夜も眠れない方が多いのです。
このような場合は、機械的に臭いを消し、隣室や周辺に感じなくすればクレームは一旦治まります。
しかし、今回の現場での原因はそれだけではなかったのです。
2階の自殺現場から1階に垂れてきた、”腐敗した血液”だったのです。
下階の部屋の中に侵入してしまったそれは、どんな優れた機械を使用しようとも消す事は出来ないのです。
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私たちが、作業を開始しようとした時、一人の男性が玄関に立って大声で怒鳴りました。
「どうしてくれるんだ!こんな部屋には二度と住めない!家財道具もすべて使えない!ホテル代も引っ越し代もすべて請求するからな!」
ものすごい剣幕でその男性は、ご兄弟に言い放ちました。
「ちょっと待って下さい、お宅はどちらの方なんですか?」
「1階の者だよ!昨日の夜、俺の寝ていた布団に天井から血が落ちてきたんだよ!」「押入れを開けると押し入れの中まで・・、とにかくひどい臭いで部屋に入れる状態じゃないんだよ」
慌ててどうしたらいいか分からない兄弟の代わりに私は対応しました。
とにかく、ホテルなどに泊まってもらい、まずは2階のその場所の清掃をしてこれ以上1階に垂れないようにするしかないのです。
なんとかその場ではお引き取り頂き、今後の事をご兄弟と話し合う事になりました。
そして、次の手順で対処する事にしました。
1、今日はその場の清掃とこれ以上1階への影響を止める。
2、翌日、家主さんと1階の方に立ち会いをして頂き、状況を確認し対応を考える
3、1階の天井と2階の床や柱沿いを調べ、必要であれば工事業者を手配する
4、2階の遺品を全て撤去し、死臭をとるために2階に機械を設置する
5、家主さんとご遺族で話し合って頂きリフォームについて結論を出してもらう
6、1階の住人への対応についての窓口は大家さんにお願いする
このような事を踏まえ、総合的に考え常識の範囲での対応をおこなったほうがいいとお話をさせて頂きました。
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このようなケースで多いのは、壁や柱伝いに1階まで垂れてきているので、柱を削ったり壁を取り換えたり床をはがしたりと少し大がかりな工事になる事が多く、大家さんとご遺族とのトラブルに発展する場合もあります。
ご遺族にとっては、身内を自殺で亡くした悲しみの浸っている暇さえないのです。
全ての人に突然起こったこの惨事。
今回の原因を作ってしまった故人はこんな大変な状況になる事を当然予測していなかったことでしょう。
おそらく天国からこの惨状を眺めながら、自殺を決意して実行する時よりも辛い気持を感じているのではないでしょうか?
そしてこう思っているでしょう。
”皆さんの困った様子を見る事でこんなに辛い気持ちになるんだったら、自殺なんてせずに頑張って生きるべきだった・・・・”
”死んだら楽になれると思っていたけど、死んでからのほうが苦しいよ・・・”
”皆さん、迷惑を掛けてごめんなさい・・・”
生前、どなたかが相談に乗ってくれれば、こういう展開にはならなかったでしょうに.....
1Fの人も災難でしたね.....
わたしゃ死ぬときはせめて始末をつけて生きたいとは思いますけれどね。
自殺はいろいろな事が複合して追い詰められ、
うつ状態になった結果だと言いますから・・。
半数以上は自宅だそうです。
生きていく上で、普段から弱音を吐いたり、相談できる人は必ず必要ですよね。
それにしても遺族の今後の精神的、金銭的な負担を考えると同情を禁じえません。