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遺品整理屋は見た”天国へのお引越しのお手伝い” 孤独死 自殺 遺品整理 不用品 遺言 ・・キーパーズ




死後、1カ月間発見されない事が、当たり前のように思うほど私どもの会社には連絡が入って来ます。

古いアパートでの死後1カ月ともなると、隣人は”死臭”嗅いだまま、1ヶ月間は我慢していた訳です。

それを、なんとも思わないのか?それとも誰にも言えなかったのか?臭いと感じなかったのか?なぜでしょうね。

また、ウジ虫君が玄関先の廊下にもいて、ハエも結構飛んでいたんですよね。

隣室の住人に聞いてみたかったんですが、無視されてしまいました。

・・・・・・・・

先日、作業中に私はスタッフとこんな話をしていました。

「無人島に住んでいたのと変わりませんね」

「そう言うんであれば、このアパートには無人島が6つも集まっている”○○荘諸島”かもしれないね」

「さすがにそれは言いすぎでしょう、まさかそこまでは・・・」

「いや、さっき隣の部屋から出てきた人に声をかけたんだけど、しっかり無視されたよ、それに大家さんもそんな感じの事言ってたし」

「大家さんが、うちのアパートは”無人島の集まりです”って言ってたんですか?」

「いや違うよ、大家さんも不動産屋さんに任せっきりで、だれが住んでいるか知らないって言ってたんだよ」

「それは、ひどいですね」

「でも、大家さんも85歳で、五年前にご主人が亡くなるまで全く任せっきりで知らないうちに大家さんになったみたいなもんだよね」

「そうか、そんな事もあるわけですね」

「でも、作業中にすれ違った住人の人も挨拶をしても顔さえ見てくれくれなかったですから、そう言われるとそうなのかも・・」

「住人の皆が、そんな環境に慣れちゃって、かえって居心地が良くなってしまったんじゃないのかなぁ」

「じゃあ、ここにしか住めない体質になってしまったってことですよね」

「あくまでも推測だけれど、慣れって怖いからね」

「でも、故人はどう思って生活していたんでしょう・・」

「お気の毒だが、ここから脱出するきっかけがなかったんだろうね」

「ほかの部屋の住民もきっかけが、ないのでしょうか?」

「そりゃそうだよ、だれだってきっかけさえあれば、楽しいと感じたいし、うれしいと感じたい感覚はあるはずだからな」

「でも待っているばかりじゃ、きっかけなんて来ないですよね」

「そう自分から勇気をして、行動しないとね」

・・・・・・・・・・・・・

”無人島”

何、それっ?と思うかもしれませんが・・

日本には都会の中の無人島に住んでいる人がたくさんいます。

そしてその多くの人は、そのことにも気づいていませんし、孤独死に至りやすい危険性について気づいていないかもしれません。

人間は、その現状を長く続けると意識や体が馴染んでしまう事があります。

これは良いことも悪いことも関係なその現実に馴染んでしまい、その現状を変えようとする事に対する意識が働かなくなってしまうのです。

そして、ひとつの独特な空間がそこに発生します。
この空間は、自分にしか見えない世界ですし、誰にも文句も言われることがありません。
この都合いい世界に入ってしまった状態を、感覚が麻痺しているといいます。

また、この空間には訪れる人はいません。

ですから、だれにも見られることのない部屋を片付けなくてもよいと思ってしまい、いつの間にかゴミがたまってしまい、不衛生な室内となってしまう人が多くなります。

このような室内の状況は似かよっていて、電化製品の多くは故障したままの状態で自炊できる状況でもありません、蒲団も万年床で変色しているのです。

しかし、本当の無人島では自炊し、食料を探し求めるために行動しなくていけませんが都会の無人島に住んでいる人はコンビニに行くだけで食事にありつけてしまうのです。

もし、あなたやその周りの人がこのような生活スタイルを送っているのであれば、都会の中の無人島での生活に陥ってしまっているかも知れませんので注意してください。

孤独死の遺品整理の現場では、このようなゴミに溢れた室内で死後数日~数カ月発見されなかった例が3割を超えます。

そして、その多くが古い民間のアパートや古い公営団地で発生しているのです。

そんな危険性があるのであれば避けたいと思いませんか?

もし、あなたが「それって私の事かも?」と感じるのであればまだ間に合います。

誰かにチェックしてもらって下さい。

”恥ずかしい”

それなら大丈夫!

恥ずかしいでしょうが、それを乗り越えないとその習慣から脱出できないのです。

恥ずかしくないのであれば、慢性化していますのでちょっと厄介ですね。

恥ずかしいうちに、頑張ってください。

勇気を出して、話をしましょう!

そうすると、話を聞いてくれた友達が無人島から救い出してくれるでしょう。



コメント ( 10 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
分譲マンションだと (葉桜)
2008-08-03 15:24:12
もっとひどいかもしれないです。
それこそ隣は.....かも。
ファミリータイプのマンションに色々な事情で独居していたら.....

他にも、いわゆる「かなり前に『新興住宅地』として開発されたところ」などもそういう傾向があるかもしれないな、と思いました。
 
 
 
Unknown (やすゆき)
2008-08-03 18:18:22
確かに、出入りの激しいアパートでは隣の人の名前も顔も知らないのが当然ですね。隣の部屋のドアから出てくる瞬間しか、その人が隣の人だと認識できません(笑)
会社に属していればまだ良いものの、勤めが無ければ孤立無縁の空間です。きっと心も孤立して寂しいでしょうね。定期的に誰かが訪問するシステムとか有れば良いですね。

 
 
 
Unknown (ほり)
2008-08-03 18:21:11
昭和のころは、近所付き合いが結構あったと思うんですけど、
気のせいか、平成になってからは近所付き合いが減ったような
気がします ・・・

友人・会社等の付き合いも大切ですけど、近所付き合いも
大事にしませんとね ^^;
 
 
 
(葉桜)さま (管理人)
2008-08-03 19:37:19
ご無沙汰しています。

(葉桜)さんのおっしゃるように、分譲マンションでトンデモナイ事になっている、部屋に引き籠った中高年者がたくさんいます。
管理組合がお手上げで、私どもに相談に来るケースはよくありますね。

しかし、着手して改善できるケースはまれです。

また、費用は管理組合で負担する場合がほとんどで、ご本人はほとんどお金を持っていないケースが多いですね。

同じマンションでこんな事が起ったら、もしそれが隣の部屋の住人だったら・・・・

諦めて自分が引越しする方もいますが、次の買い手がつかないでしょうね。

自分の事だと思ったらぞっとします。

 
 
 
(やすゆき)さん (管理人)
2008-08-03 19:41:54
そうですね。

本人では解決できないし、行政もあてに出来ないので勤め先か、仕事をしていなければ大家さんに期待する事のほうが近道かもしれません。

お互いに一日に一回の出入りしかなければ、隣人と顔を合わす確率は、年に一回か二回でもおかしくないと言う事です。

怖いですね。

 
 
 
(ほり)さん (管理人)
2008-08-03 19:47:30
ご無沙汰です。

昭和でも私たちが生まれた時など(もう40年前から20年くらい前)までは、確かに今よりもご近所の付き合いはありましたね。

今では、地方都市でもそのような寄り合いの人数が減っています。

人が少なくなりすぎると維持できなくなり、徐々にばらばらになってしまいます。

明確なリーダーがいなければ、どんな組織でも続かないのです。

この問題は、重要だという事はみんな知っているのです、ですが誰も・・・

これが現実です。

将来、現実ブログの仲間で何かできるといいですね。

 
 
 
恐い現実ですね (冠婚葬祭森羅万象)
2008-08-04 10:24:48
孤独死と無人島
確かに都会やニュータウンでは当り前のことかも。
住めば都
俗に言う世間との比較対照が出来なくなった時点で
無人島の住人になるのですね。
ビジネスも同じですね。
変わらねば
脱出せねばと思いつつ居心地がいい。
怠惰なんでしょう人間の本質は。
向こう三軒両隣・コミュニケーションが欠落してきた日本にはまだまだ恐ろしい現実がありそうですね。
暑いですが頑張って下さい・
 
 
 
(冠婚葬祭森羅万象)さん (管理人)
2008-08-04 10:32:24
一人だけ住んでいる無人島だけでなく、だれも住まなくなった本当の無人島のような街も増えてきましたね。
(冠婚葬祭森羅万象)さんが、そんな街を人の住む街になるように出来ませんか?




 
 
 
Unknown (能登のちゃこ)
2008-08-04 21:46:28
 都会の雑踏の中にいながら孤独に生きてらっしゃる方の多さに、孤独死なさるケースの多さに、胸が痛みます。
 人はあらゆる束縛からの自由を願って、それぞれが幸せになりたいと核家族化し、ついには家族でさえなく、個となってしまうのですね。
 個人の自由を尊重するあまりに、人は孤独死していくようにも思います。
 キーパーズの皆さんはそんな社会の歪みの結果の孤独死現場と日々戦ってらっしゃるのですね。
 本当にお疲れ様です。

 自分は能登に住み、人間関係の濃さには辟易する事も多いです。
 でも、最近の地震の教訓から行なわれた避難訓練には自分の地区の83%が参加。残りの不参加者の所在も、「あの人はどこそこの老人ホームだよ」
「あそこの姐さんは看護婦で今日は仕事だよ」
と、すぐ把握できました。
 少なくとも我が在所では孤独死は出来そうにありません。ありがたい事だと思っています。
 
 管理人様、キーパーズの皆様、猛暑のさなかです。
どうぞお体おいといくださいませ。
心から応援しています。
 
 
 
 
(能登のちゃこ)さま (管理人)
2008-08-09 10:38:13
お久しぶりです。

(能登のちゃこ)さんの街が、本来のん日本らしい街のあり方なんでしょうね。

しかし、少しづつ閉じこもり高年者が他の地方にも広がっているのが不安に感じます。

能登では、これからもこのような事がないように街ぐるみで頑張っていってもらいたいですね。



 
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