荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

カワイイの巻。

2015年11月14日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを




よその国の事はよく存知上げませんが、このニッポンという国は異様に【カワイイ】という言葉に反応します。

老いも若きもオトコもオンナも、み~んな【カワイイ】に踊らされている…。

流行を創り上げるクリエイターならともかく、ニッポンを代表する大企業までが【カワイイ】にすり寄る。

成熟した国であれば、こんなにも【カワイイ】を大事にするでしょうか。

実に疑問に感じます。

ニッポンの国際的立場が今ひとつなのは、【カワイイ】という“未熟を良し”とする文化がそうさせている気がしてなりません。

ヨーロッパでは【カワイイ】よりも【美しい】モノを評価します。

当り前です。

成熟した文化とはそういうモノでなければなりません。

近年、具体的に感じたのが村上隆の【ベルサイユ展】。

フランス人がエキシビション開催反対を訴え、デモ行進したのは記憶に新しい出来事であります。

【美しい】ではなく【カワイイ】を評価する…、誇りと芸術を愛するフランス人には村上隆作品は到底理解不能であった事でしょう。

そりゃ村上隆だって【美しい】モノを創る事は出来ます。

藝大出てんだから。

でも、彼が世に出られたのは例の【カワイイ】作品ありき。


等身大のエロフィギュアを、ニッポン人同様芸術音痴の成金アメ公が何十万ドルなんぞで買ったりするから、余計フランス人の神経を逆なでしちゃう、と。


…全面的に僕はフランス人を支持します。

ホントにもっともっと【美しい】を徹底しなければ、ニッポンの文化は破滅ですよ。

いや、既に破滅しているのかも。

アニメだのマンガだのゲームだのを国をあげて、他国にセールスするのは即刻止めるべきです。

断言します。

『【美しい】を目指す事にニッポンの成熟がある』と。

『真実の外には美はない』オーギュスト・ロダン(フランスの彫刻家・1840~1917)


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