泣こかい飛ぼかい

泣こよかひっ飛べ、って気合を入れたいんだけど

半夏生・梅雨のころの短歌

2017-07-14 | 短歌

兄妹のままごと遊び振舞いにその母の幼日重ねておりぬ
 
船上で斉魚の伝説語りつつ手並あざやか老舗の女将
 
半夏生に蛸食むならわし亡き母のこだわり長く夫は守りつ
 
 
山峡の棚田のほとり野苺の実りておりぬ古里恋し
 
蓮池を住処となすや糸蜻蛉緑の風に漂い飛べり
 
一日の諸々のこと省みて紅バラ浮かす湯船に浸る
 
夜半さめて短歌を詠まんと過ごしいて明けの明星窓辺にのぞむ
 
 
作風の歌誌ひもとけば疎遠なる友らの生活時下に伝わる
 
きれいゆえ棘もつ性か野薊は凛と咲きつぐ梅雨ざめの中
 
草叢に際立ち咲ける野薊は花を守ると棘のするどし
 
雨ふふみ頭をたれし梔子の甘き香りは日毎うするる
 
 

 
 
朝の陽に輝きやまぬ睡蓮にモネの名画のふと蘇る
 
送り梅雨あま雲重くたちこめて街路灯昼をいまだ灯せり
 
雨ふふむ紫陽花はなまり庭隅にひそかに保つセザンヌの蒼
 
 
梅雨晴れ間窓辺に匂う合歓の花書斎の縁に籐椅子を出す
 
渓谷の水の谺のひびく田にひとりの農夫手植えにはげむ
 
柚子の木に止まりいし蛹いつしらに飛翔したるや溽暑の夕つ
 
 
 
老斑のふえし腕をかくすべくオーガンジーのブラウス選ぶ
 
老い母を看取りいる友と親のなき我とが電話で行く末語る
 
梅雨晴れ間野芝の中に忽然とピンク捩花ひと群れ咲きぬ


 
  
 
今月の題詠   喜 
 
 
またひとり曾孫生れしを喜びて農に勤しむ八十五歳嫗
 
宮崎の旅の名残りに買い求む喜六とう酒に舌鼓うつ
 
雨に濡れし朝刊開けば一面に小池都知事の喜色の顔が

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