喜多方に来た方

会津が好きになって東京・埼玉からやってきたいちみの記憶

史上最高の代表

2010-06-30 22:05:25 | 日記・エッセイ・コラム

高校までサッカーをやっていました。部活のしきたりで、選手は二年の時の大会を最後に引退することになっていました。僕の先輩もその前の先輩もそうやって引退していきました。上級生がいなくなることで、それまで控えだった下級生にチャンスがまわってくることになります。僕もその慣例したがって、二年の大会を最後に引退することにしました。多くの仲間達も同様の選択をしました。もっと、やりたかった気持ちはあったけれど、後進に道を譲ることに、満足していました。部活では精一杯練習しました。上手くなりたくて雪の日にたった一人でリフティング練習をしたことを覚えています。でも、終了のホイッスルがなった時、僕はピッチにへたりこむことも、チーム・メイトと肩をくむこともなくピッチを去りました。もちろん、涙も流れませんでした。中学、高校と五年間のサッカー人生が終わった、ただそれだけでした。僕にとってサッカーは将来の人生の選択肢ではありませんでした。昨日の試合、残念ながら日本は延長戦でも決着がつかず、PK戦の末、惜しくも負けてしまいました。選手たちの多くが涙を流していました。生活の糧としてサッカーを選んだ選手たちが、所属するクラブ・チームの報酬よりも少ない、ワールド・カップという舞台で、はばかることなく泣いていました。一生懸命戦った者だけが流せる涙です。大会前、岡田監督はベスト4を目標にかかげていました。大会が近づくにつれ、ふがいない試合が続き、多くの人たちが予選突破どころか、一勝すらできないと思っていました。それが、ふたをあければ、カメルーン、デンマークといった格上の相手を倒し、見事に予選を突破。ここでも、サポーターたちは心のどこかで、「これで充分、後はオマケ、だから一戦でも多く夢を見させて」ぐらいにしか思っていなかったでしょう。でも、敗戦後の選手の姿を見て感じたことは、選手、そして、かかわったスタッフたちは全員ベスト4を目指して戦っていたということでした。そして、その為になにをしたらいいのか、自分は何をできるのか、どうしたら勝てるのか、このチームは史上最大の迷走の中、その答えをチームとして見つけ出したのです。フランスのように崩壊する危機は何度もあったでしょう。それでも、このチームは途中で投げ出すことをしませんでした。ベスト4に行く、かつてない高いハードルに向かって果敢に挑戦していったのです。どん底から這い上がって勝ち上がったチーム、これ以上の連帯感を持った代表は今後現れないかもしれません。それほど、今回のチームは一丸となって戦っていました。想像を超えた疲労の中でオフェンスはゴールを目指し、ディフェンスは身体を投げ出してゴールを守り抜きました。PKを外し、呆然とうなだれる駒野選手を中沢選手と長谷部選手が輪なのかに招きいれ、闘莉王選手が微笑みながら頭を軽く叩きました。そう、あななたたちの闘いぶりは、しっかりと僕たちの心に焼きつきました。下を向くことはありません。胸をはって堂々と涙を流す権利があなたたちにはあります。これからも続く、日本代表の歴史の中で、このチームは必ず語られる記憶に残るチームとなりました。稲本選手が言っていた言葉がすべてをあらわしています。「今までいろんなチームを渡り歩いたけど、これほど結束力のあるチームをしらない」。選手にとっても僕たちにとっても一生忘れられないチームとなりました。日本にはサッカーという文化はまだ根付いていませんが、敗戦後ニュースでインタビューされた、女性サポーターの言葉にうなずく人は多いでしょう。「スポーツを見ていて、こんなに感動したことは初めてです」。そう、サッカーは素晴らしい!そして、応援するサッカー・チームのある人生は幸せである!

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組織と個性

2010-06-29 20:50:19 | 日記・エッセイ・コラム

一般的に組織と個性は相反するものとして捉えられていますが、サッカーを見ていると人と人とのつながりの新しい面が見えてきます。例えば今回の日本代表。本田選手を筆頭に、大久保選手、松井選手、闘莉王選手などドリブル好きの個性的選手が揃っています。ボールを持てば前に行きたいタイプ。けれども、試合となれば各々が与えられたポジションの仕事をかっちりこなし、しっかりチームとして、組織の一員として最大限の献身を示し、その上でしっかりと自分の個性を主張しています。そういう人はなにかうまくいかないことがあっても、人のせいにはせず、改善策を求め積極的に行動します。自然と仲間との信頼関係も強くなって、個性的でありながら組織として機能する、最高の状態になっていきます。四年前はどうだったでしょう。中田氏を筆頭に小野選手、小笠原選手、中村選手など、日本サッカー史上最高最強のメンバーと呼ばれながら、チームは分解状態、結果は一勝もできづに予選リーグ敗退でした。なによりも、お互いをケアしていない関係性が露骨に見て取れて非常に残念であり、忘れてしまいたい大会でした。さあ、今日は歴史を変えることに挑戦する一戦、結果はどうであれ、チームとして一丸となって闘う姿を是非とも見せてください。そして、願わくば世界の舞台でスペインとの真剣勝負を見てみたい。今の代表なら必ずや世界を驚かす闘いができると信じています。蛇足ながらオランダVSブラジル、ヤバスギです。

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会津 移住 田舎暮らし 野良仕事 自給自足

2010-06-28 20:19:38 | 日記・エッセイ・コラム

http://blog.livedoor.jp/no_izm/

この度、怪しい仲間たちと我らの実家方面の古民家を借りて、「野いずむ」なるイベントを開催することになりました。野良仕事チームと手仕事チームが合体した感じです。それぞれがやりたいことをカタチにして、一歩前に進むためのプロローグ。野良仕事チームは移住者から見た会津の暮らしを、都市部の人に伝えられたらと思っています。山村に移り住むことを考え中だったり、野良仕事に興味があったり、実際に住んでいる人の暮らしぶりを聞きたかったり、知られざる山都・熱塩加納の魅力を感じたいなどなど、会津に関心があって埼玉近郊の方はぜひ遊びに来てください。只今、上記のアドレスで詳細・情報などモリモリ作成中、ドシドシご覧下さい!じゃんじゃん検索サイトでひっかかるように、それらしいキーワードをタイトルに入れてみました。

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カッコイイかこいができました!

2010-06-27 12:05:02 | 日記・エッセイ・コラム

Dvc298

今年の雪で壊れたてしまった蔵の屋根の修復の為、埼玉より黄色修復隊が資材と共にトラックでやってきました。出発日当日は早朝サッカー観戦の為、睡魔と格闘しつつ、ユンケル1ダース片手に到着。睡眠後は恐るべき体力、コンパネ50枚を単身納屋に移動し、パイプで足場を組んで、おまけにほまれ食堂で蕎麦まで食って、本日予定作業をばっちり終え、再びユンケル1ダースとともに帰路に着きました。およそ一日半でここまでできるとは、魔法のようであります。床ばかりか屋根までなおしてしまうとは、常識をはるかに超えた偉業にただただ感服するばかりで御座います。Dvc299

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早起き報われた!!!!!!

2010-06-25 05:41:21 | 日記・エッセイ・コラム

Dvc296 次長課長の遠藤選手がダイビング、本田選手のトラップ、最後のアシスト前のボール捌き、始めは三試合の中で一番ヤバいくらい裏裏通されたけど、終わってみれば3対1、ブラボオオオオオー!

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謎の穴

2010-06-24 20:06:13 | 野良仕事

Dvc267 テントウムシダマシとの格闘の日残す所一ヶ月あまりとなったこの時期、大事なジャガイモちゃんの一部が、急に枯れてしまいました。「これは恐ろしい青枯れ病では!」と思い、もしそうであれば一刻も早く引っこ抜いて、呪文を唱えながら燃やし尽くさなければなりません。その筋の本を読むと、見分け方は茎を切って白い液体が出たらズバリ青枯れ病とのこと。鋏みを片手に祈るような気持ちで茎を掴むと、なにも力をいれずとも地際の所で、茎がスット抜けました。わけがわからず、根っこの部分をちょっと掘ってみると、ご覧の様に大きな穴がポッカリ、あるはずの種芋も影も形もありません。さては、憎くきネズ公共の仕業?それともモグラ?念のため茎を鋏みで切ってみましたが、白くはなりませんでした。まわりのジャガイモも無Dvc268。それは、そうと明日早朝の決戦の為、今夜は九時に寝る予定ですが、もう八時、晩飯もまだ。三時半には必ず起きなくてはならないのに、急がねばなりません。必殺睡眠飲食を駆使して布団に入ります。日本のみなさんモグすみなさい。

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屋根修理準備

2010-06-23 20:11:45 | 日記・エッセイ・コラム

Dvc270 蔵の屋根が今年の雪で壊れてしまったので、ムエタイ・カーペンターに修理をお願いしています。高所作業の為、足場を組まなければならないので、蔵の周りのモロモロを片さなければなりません。なんせ、ガラやらアスパラやらフライパンやらがゴロゴロしているもので。その第一弾として、雪囲い用に利用していたと思われる材木を移動いたしました。けっこうな長さに加えて朽ちているので、悪夢的に蟻が巣食っておりました。一部は再利用可能かと思われますが、ほとんどは、のんびりコンパクトにして循環の一部に使おうと考えています。Dvc271

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山都廃校サッカー部

2010-06-22 20:23:44 | 日記・エッセイ・コラム

Dvc291 そしてその後は、燃え盛るサッカー熱を覚ましきれず、廃校になった山都二小へ。ボールさへあればゴールがなくてもサッカーは出来るのだ。しかし、その姿はピッチに立つ選手とは程遠く、どっからみても野良仕事帰り、アパッチ蹴球団という呼び名がにつかわしい怪しい一味。それでも、近所の無垢なちびっ子はボール遊びに参加したりします。なので、上の写真は誘拐の決定的瞬間でも、下の写真はわけあって目隠ししたわけでも御座いません。たっぷり三時間やって、グダグダヘトヘト、選手の気持ちがよくわかりました。諦めずに90分戦うあなたたちは凄い!最終ハーフには、目隠し山都ポリシックスの内助の功面々があらわれ、即席婦人会も開かれた模様。一方、燃え尽きた三人組はぐうの音も出ず、瞬間体脂肪率2%の記録的な数値のまま、帰路に着きました。それにしても、山都二小のローケーションの素晴らしさ!農泊やライブに合宿、チベタン・オリンピックを真似たヤマタンピック、はたまた2020年ワールド・カップへの開催地立候補も視野に入れ、この素敵な場所を盛上げていきたいものでありますなあ。Dvc292

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かあちゃんのまんま

2010-06-21 19:58:24 | 日記・エッセイ・コラム

Dvc279 週末は久しぶりに、自宅での連休。土曜日、雨の中みっちり家仕事と野良仕事をしたので、日曜日は待望の、柳津の「かあちゃんのまんま」へ。すると駐車場に見慣れた車が。この日はメリラン・カップの開催日。そのゴールがまんまだったのでした。チャーさんと吠えない名犬ピピさんに久しぶりの挨拶をし、我らはいざバイキングへ。大好物の蕎麦味噌揚げは季節的にありませんでしたが、山菜メインのメニューの味付けはいつ食べてもグレイト!まんまに来たら満腹中枢は犬並みにふりきれます!その後、イベント用写真撮影のため、山都の「食工房」へ向かい、消防訓練後の兵頭似と失笑ジャンベ・デビューのホレス・アンディと待ち合わせ、後者の方は史上初、お世話になりっぱなしの食工房の素敵な入口にボレー・シュートを決めるという暴挙に出て、一同季節はずれに凍りつきました。店頭でボール遊びをするとは、なんと常識を逸脱した人々なのでしょう、さすが自称泡盛フーリガン、我らの蔵も破壊されないように注意しなければならないでしょうね。Dvc280

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デンマーク戦は負けなければいける

2010-06-20 09:28:30 | 日記・エッセイ・コラム

カメルーンが負けたので、第三戦は文字通り一騎打ち。ただ、得失点差で日本は負けなければ予選突破(たぶん)。これで、九時就寝三時起床が決定的となりました。四年前のブラジル戦も早朝観戦、玉田選手の奇跡的ゴールに一瞬歓喜したものです。今回は真の喜びを願っております。それにしても、長友選手の体力は凄い!終了間近、相手ペナルティー・エリアで競った時、あの時間帯で相手の前にいける体力は、超人的です。身体が小さくてもこんなにやれるなんて、想像を絶するトレーニング量なのでしょう。マッチ・アップで負ける気がしません。いままでのチームは、強豪と呼ばれるチームと対戦する時、心のどこかで「勝てるわけないなー」なんて思ったりもしましたが、今のチームは「負けらいでか!」なんて、こっちも絶対負けるなって気持ちで観戦しています。オランダ戦、一点いれられても、大久保選手が立て続けにシュート、全員が気持ち入っていました。ただ、やっぱり、松井、大久保選手が疲労が見えたからと交代させられたのは残念。オランダ選手も疲れて、ドリブルをファールで止めていたので、果敢に仕掛けていく二人をもう少しみたかった。サッカーは格闘技なのでやっぱり、ルックスで相手にナメられるということもあります。すぐ倒れる選手はどんなに上手くてもあんまり恐くありません。森本選手の体調はそんなに悪いのでしょうか。三戦目はお願いします。ともかく、オランダに一点差で負けたことが、第三戦の試合プランを考えやすくしました。日本は負けなければいいのですから。絶対勝つ気持ちで闘いますけども!

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熱い夏・2010

2010-06-18 23:34:46 | 日記・エッセイ・コラム

Dvc259 我家も少しずつ収穫の日々。

  去年植えてことごとくムシムシにやられ、穴だらけで食べる所のなかった葉ものたちを、相方のアイディアでニンニクの間に植えてみたところ、ムシムシたちがニンニクを嫌うからなのか、それとも今年は低温が続き虫たちもそれほどにまだ活動していないからなのか、、

  よくは分かりませぬが、めでたく食べられるほどに成長!! 

 チンゲン菜、小松菜、水菜、ラディッシュ、春菊、ねぎ、のらレタスと収穫ラッシュ♪ 

 そしてそして! 今年は2年目だからか、豊作で感激のいちごさん★ でもジャムが出来るほどではなさそうなんで、日々野良仕事の合間に食べるのが幸せのひと時♪ おまけにワイルドストロベリーもたくさん実をつけてくれて、またラズベリーとは違う味わいで美味しい★ 

 ベリーたちはそれぞれに個性があって、どれもパンチがあって私好み♪  ベリーラッシュが今から楽しみ!。。。夢のようだぁ~。。。。

  Dvc264 それにしても、こんなに暑くなってきたというのに今年も蜂さんはハナバチとミツバチをたまに見かけるだけ、、、蝶やカエルくんもちらほらだし、、産卵も、、まだ早いのかな?!毎年お庭の白詰草が満開の頃はミツバチがたくさん来るんだけどな、、、昆虫たちもこれから出てきてくれればいいんだけど、、なんだか畑がひっそりしていて気になるなぁ、、、、

    

  追記:  相方の先日のブログに感動。 いや、常々語っていることなので我らにとっては今更なんですが、あの長い長文を読んでいたらサッカーに対しての個人的な想いが高まりまくってしまって胸が熱くなってしまいました。 数々の名シーンがあり、歴史があり、まだまだこの日本でサッカー文化を植えつけるには時間がかかるし未知だと思うけど、性別、人種、国境を越えてたった一点のゴールに発狂、熱狂するスポーツは他にないと思う。 サッカーを通じてあんなに国民が一丸となれるなんて凄いし、素敵だ。子供からお年寄りまで気持ちは同じ。そんな姿を見る度羨ましくなる。 でもそれが8年前のあの日あの時あの場所で、ミーハーだろうとなんだろうと、この日本で垣間見ることができたし、自国でワールドカップを体感出来たこと。一生脳裏に刻まれたゴールシーン。 もうそれだけでこの人生に悔いなしなんです。  

  毎夜熱い闘いが繰り広げられてるワールドカップ。 選手たちの、宿命や因縁や様々な想いがまさに渦巻いているんです。 そりゃ凄いサッカーはプレイとしても面白くて見応えもあるけど、いろんな背景の裏に潜んだ様々なドラマがあるから感動する。 そんなサッカーが大好きです。Dvc269     

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代表いい話

2010-06-17 20:20:33 | 日記・エッセイ・コラム

スポーツが文化という話。日本の選手は怒られてばかりいるので、腿の裏の筋肉が発達するそうで、ここはブレーキの役目をするそうです。反対に南米の選手は腿の腹側の筋肉が発達するそうで、これは瞬発力をうむそうです。サッカーは個人の力では勝てません。メッシが五人いれば楽勝でしょうが、一人では11人の組織力の方が勝ちます。けれど、全ての基本は1対1、これが格闘技たる由縁です。エトーを抑えきった長友選手は小さいながらも腹筋をしまくって、ボクサーなみの体脂肪率、スタミナもアベベ並です。臆することなく戦える身体です。長友ならとめてくれる、そんな気持ちにさせてくれます。日本人は、やっぱり体格的に外国の選手と較べるとまだまだ小さい、でも、そんな人たちが世界を相手に戦うからこそ、見ている人は興奮します。僅差で勝負がつくこと、ルールが簡単なこと、格闘技の要素が強いこと、芝生が美しいこと、世界中が相手のこと、サッカーの魅力は多々ありますが(文化人類学者の今福龍太がそのフッチボールのスペクタルさを存分に語ってくれています)、その魅力の最たるものは、応援するチームが存在したが最後、90分間一秒たりとも、目をそらすことができないこと。最後の笛がなるまで、ハラハラしどうし、だからこそ、一点の攻防に選手も観客も釘付けになります。シュートが決まった瞬間、こんなにも大勢の人が、文字通り我を忘れて叫び声をあげられるスポーツは他に知りません。だからこそ、危険であり、刹那的であり、自分の人生の一部となるのでしょう。ワールド・カップの映像が流れるたびに、あの時自分はどうしていたかなんて思いだしたりもします。音楽同様、人の心を動かします。阪神大震災の時、瓦礫の下に埋もれてしまった妻。一週間ほど経っても探し出すことができず、救助の人たちもあきらめても、夫は妻の好きだった曲を口続けながら捜索を続けたそうです。無事、その人は救出されたのですが、薄れ行く意識の中でその歌が聞こえていたのでがんばれたと語っていました。その理由はわかりません。けれど、人間だけに与えられた文化と呼ばれる不思議な営みは、言葉、人種、貧富、すべてのものを超えて直接心に響いてくるものです。なるほど、サッカーは日本人にとって文化とよべるようなものではないかもしれません。外国のようにその町で育った子供達がユース・チームに入り、住民は感動を与えてくれる選手に惜しみなくお金を払います。日本人がフットボールは人生そのものと呼べる日はずっとこないかもしれません。例えば、イタリア生活の長い作家の塩野七海は、女好きのイタリア人からナンパの誘いをはぐらかすにはサッカーの話をすればいいし、ダイヤの乱れで電車が試合開始の時刻に間に合わなければ途中の駅をすっとばしたりもします。貧乏な国では子供達が裸足でボールを追い回し自らの未来をそのボールに託します。地震で壊滅状態になったチリでは、暗がりの街頭の下、毛布にくるまりながら、勇気を与えてくれる選手の姿をテレビ観戦しています。サッカーには整地されたグランドも道具もいりません。ボール一つで22人が我を忘れて楽しめるスポーツです。だからこそ世界中で愛されているのです。日本でサッカー文化が育たないのは地域性が得られないからでしょう。それはサッカーや選手のせいでなく、それこそ日本人の国民性だと思います。かつてエコノミック・アニマルと揶揄されたように、金儲けばかりで、感動させてくれるものを時間をかけて育てるという気持ちがあまりないように思います。サッカー熱が四年ごとに高まったり、夏がくるとフェスに行き出したり。ダンスをしたり歌ったり泣いたり笑ったり、理屈を超えて訴えかけてくれるものに、生涯を通して求め続けることがないような。言葉を超えた感動を与えてくれるのが文化でありスポーツでありサッカーです。例えば北朝鮮、国際的なイメージは非常に悪いです。けれど、今回ブラジルという超強豪国と試合するにあたり、国家斉唱の時選手が涙を流していました。仲間たちとこの夢の舞台に立てたこと、そして憧れのブラジルと試合が出来ることに涙したそうです。勝利を信じてあきらめずにボールを追う姿は、素直に応援したくなるものでした。サッカーが人種を超えた国を超えた瞬間です。日韓共同開催のあの時、あんな貴重な体験はこの先ないように思います。世界に手を伸ばそうと必死につま先を伸ばした鈴木選手、ゴールを入れた後満面の笑みでベンチに飛び込んでいった稲本選手、思いっきり胸をはって喜びを爆発させた森島選手、当時のビデオを見るだけで涙がでてきます。嗚呼、結局なにを言いたかったかと言うと、今回のカメルーン戦、国歌斉唱の時選手が肩を組んでいることに相方が気づきました。あとで、知ったことですが、実は試合前の最終ミーティングの時、トゥーリオ選手が肩を組むことを提案したそうです。そしたら長谷部選手が試合にでる選手だけでなく、控えの選手も監督もコーチもスタッフも全員でやろうと声をあげました。サッカーは個人競技でありながら、全員で戦わなければ決して勝てないスポーツです。四年前史上最強と言われたチームは見るも無残に惨敗しました。孤軍奮闘した中田氏は試合終了後天を仰いでピッチに倒れこみしばらく動こうとしませんでした。彼に手を差し伸べた選手は一人しかいませんでした。まったく象徴的なシーンでした。いくらうまくてもあんなチームはもう見たくありません。サッカーはチーム・スポーツであり、その姿を私は見たいのです。今回、シュートを入れた本田選手が真っ先に向かったのはベンチでした。そう、あの時の稲本選手のように。<まとめ>なので次の試合も期待しています!

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たまねぎ、いい感じ

2010-06-16 20:07:49 | 野良仕事

Dvc253 タマネギ暦二年目、今年はなんだか成功しそうです。一年目はできたものの、らっきょ並みの小ささ、吊り下げて乾燥させるまでもありませんでした。作り方はたいして変えず、ただ秋に植えたとき、ちょっぴり早めに定植したおかげでしょうか。または、種の種類を変えたから?とにかく、今年は乾燥貯蔵することができそうです。

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イヒャヒャヒャヤッホー!

2010-06-15 01:10:44 | 日記・エッセイ・コラム

Dvc260 松井さん、本田さんやってくれました!もってました!!!!!!!パワー・プレイの嵐。阿部さん、長谷部さん、長友さん最高!矢野さん、岡崎さん、次回はもっとおっかけて!手が痛いよ!美酒アンド泥酔。でも、明日はボール持って会社に行くぞよよよよーーーん!

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まもなくキック・オフ

2010-06-14 19:34:05 | シリーズ顔

Dvc247 いよいよワールド・カップが始まりました。もうすぐ日本対カメルーンが始まります。本田選手のワントップで行くのか?森本選手は出してもらえないのか?松井選手は?稲本選手は?大久保選手はホントにキレキレなのか?かつてないほど不安を抱えたまま始まります。とにかく、格闘技、最後まで諦めずに気持ちを見せて欲しい。四年前のようにピッチで笑っている人がいないように願っています。マーク・ハントとの高坂選手の引退試合で熱くならなかった人はいないはず。四年に一度の闘い、いい試合を期待しています。と、いうわけで前夜祭が行われました。二日酔いも治り、良い酒片手にキック・オフを待っております。Dvc248 世界最高のドリブラー、メッシだってそうそう自由にはゴールをわれなかったのだから、伝わる試合をお願いしまっす!

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