ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

むらさきや @名古屋市中区・伏見

2016年10月15日 | 名古屋市(老舗・他)

平日に伏見に居られることはあまり無いので、いつか機会があったらと思っていた和菓子の老舗「むらさきや」。あまりメディアには登場しないが、お茶の世界では有名で、一目置かれている店だ。創業は昭和3年(1928)で現在3代目とのこと。この日は仕事で名古屋市内に居たが、チャンスと思い伏見へ。店はビルなのだが、あまりにも簡素で、表から見ると和菓子屋なのかどうかも分からない。中の様子も伺えないので、意を決して店内へ。中も華美な装飾や余計な物は無く、質素。シンプルな木枠のガラス・ショーケースには、贈答用の桐の箱と、上生菓子と羊羹、そして中干菓子がいくつか並んでいるのみ。こちらは奥に茶寮があり、菓子を抹茶と一緒に頂くことが出来る。「茶通」と「枇杷」と名前の付いた菓子を選び、ここで頂きたい旨伝えると奥へ案内された。

ここで大丈夫かと不安になるような通路を通って奥の奥へ。所々に由緒がありそうな和菓子の道具の数々が飾ってあり歴史を感じ取ることが出来る。通された部屋は中庭のあるスペース。テーブルがいくつかあるだけの広くない場所。窓に近い席に腰を下ろして待っていると、盆の上にのった抹茶と緑茶、それに菓子に黒文字(楊枝)が添えられて運ばれた。外は暑かったのでエアコンが効いた部屋というのもありがたいが、BGMも無く、店員もおらず、先客もおらず、エアコンの稼働音が聞こえるのみの誰も居ない静かな空間に居ると、ここが名古屋の都心だとは信じられない静けさ。「茶通」はカリッとした歯触り。中はこし餡で胡麻が効いており、しっかり甘め。「枇杷」はもちもちの食感でいて、ふわっとした軽さもあり、甘さ控えめ。どちらも姿良く、味も間違いない旨さ。とろっとした抹茶(こんな風に点ててみたい…)と一緒に頂いて、幸せな気分。ずっとここで座っていたいが、建物の奥深くで、誰も居らず、声も全く聞こえてこないというのも意外と不安なもの(笑)。しばらくして腰を上げ、通路を戻って店で「ごちそうさま」と伝え、表に出た。(勘定は¥800程)

 


 

 

 

↑ 「むらさきや」を出るとすぐ、最近注目されている昭和32年(1957)創業の「伏見地下街(長者町地下街)」。かつては繊維関係の店ばかりで斜陽だったが、最近立ち呑みを中心とする新しい店の開店ラッシュで、元気を取り戻している。2013年の「愛知トリエンナーレ」というアートイベントで「長者町ブループリント」というアートペインティングが施され、残されている。

 


 

むらさきや

愛知県名古屋市中区錦2-16-13

 

( 伏見 ふしみ 錦 にしき 和菓子 和菓子処 御菓子司 生菓子 上生菓子 干菓子 中干菓子 ようかん 羊羹 茶道 伏見地下街 長者町地下街 愛知トリエンナーレ2016 )

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