ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The RCA & ARISTA Album Collection / Lou Reed

2017年07月12日 | ロック

 

The RCA & Arista Album Collection / Lou Reed (2016)

ルー・リード(Lou Reed)のRCA時代(1972-1976,1982-1986)とアリスタ時代(1976-1980)の作品をコンパイルしたCD17枚組ボックスセット。買ってしまいました。アナログで持っていないのは1枚(悪名高い「Metal Machine Music」・写真下)のみ、CDでも何枚かは買い直しているというのに…。インフォを信じるのであれば、これはルーが亡くなる直前まで心血を注いで最後まで関わっていたプロジェクトだったのこと。彼は以前から音響技術に並々ならぬ関心と拘りがあったから、過去の自分の作品も最良の状態で残したいと常々インタビューで答えていたし、その仕事がCDとしてどう仕上がったのか知りたくてつい…。

ボックス・セットの共同プロデューサーはハル・ウィルナー(Hal Willner)。リマスタリング作業はニューヨークのマスターディスクで行われ、監修はルー自身。ずっしりと重いボックスを開けるとLPジャケサイズのハードカバーのブックレットとおまけのポスターやカード(要らないなァ)、それに紙ジャケに入った合計16作品計17枚のCDが入っている。自分は紙ジャケの子細な仕様や出来映えなどあまり気にしないので、これで充分な造りだ(そもそも昔の輸入盤レコードのジャケなんて大したクオリティじゃなかった)。

最初に聴いた時は地味な印象しか残らなかったファーストから、すぐに時代はグラム・ロック全盛に。ルーの大ファン、ボウイ(David Bowie)も参戦して、彼の容姿もえらくトンガっていた時代。もちろん自分は後追いで、当時の写真を見て想像をたくましくしていただけ。晩年のヴェルベッツ時代と比較して装いは振り幅が大きいが、音楽的にはずっと一貫している。

やっぱり異端なのは問題作「Metal Machine Music」。レコードABCD各面16分1秒で統一され(発売当時はアナログ2枚組)、全編ノイズ(変換されたギターのフィードバック音等とのこと)が続く。初めて全編通して聴いてみたが…。これは音楽ではなく”Atitude”なのかもしれない(2度目の通し聴きは無いかな・笑)。ルー自身の評価も時によってバラバラだが、ただこれを当時正式に発売したRCAも凄いといえばスゴイ。アルバムとしては異端だったかもしれないが、ヴェルヴェッツ時代の「Sister Ray」のライヴ演奏なんかはまさにノイズの洪水(=drone)だった訳だから、これも一貫していると言えるかもしれない。

その後、ボウイと同じようにアメリカン・ソウル・ミュージックに影響を受けた作風になり、ライヴではのちのラップ音楽(喋り言葉を音楽に乗せる)とも言える側面も。ARISTA時代は、人間にとってより自然な視聴環境を作り出す「バイノーラル・レコーディング(binaural recording)」に入れ込んだ時期でもあった。この時期は曲がシンプルなギター・サウンドを基にしたものが多くなり、ルーの絶品サイド・ギターが冴え渡る時期でもあって、ライヴ音源も含めて自分が最も好きな時期。

それにしてもこの珠玉の音楽集が、豪華ハードカバーのブックレットとおまけ付きで、諭吉1枚+英世数枚で手に入るんだから素晴らしい時代だ。

amazonにて購入(¥11,984)

  • CD (2016/10/14)
  • Disc : 17
  • Format: Box set, CD, Import, Limited Edition
  • Label : RCA
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