ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

そらは青いぞ @岐阜県関市

2017年05月07日 | 岐阜県(中濃)

 

知人に予約をしてもらい、岐阜県関市の鰻屋「そらは青いぞ」へ。住所を頼りに市街地にある低い山(安桜山)の北側まで行くとペンキ塗りの看板があった。ただし店らしき建物は見えず、坂を登るとごく普通の民家しかない。何とここが店なのだ。自分がこの店の存在を知ったのは以前ネット広告をよく目にしていたから。印象的な店名と、鰻で有名な関市だけれどそんな店あったかな?という好奇心で、行ってみたいナとは思っていた。知人と関市で食事をする時に向こうから「ここはどう?」と名前が挙がったので、試しに行ってみようかとそれとなく誘導(笑)。そして訪問と相成った次第。

玄関を開けて店に入ると先に到着していた知人が出迎えてくれた。君の自宅か(笑)。中は完全に…ひとんち。襖で仕切った座敷席が2間あるようで、客は自分達だけのよう。(調子の悪い)石油ファンヒーターが置いてあり、どこからかラジオの音が聞こえる。壁に手書きの品書きが掛かっていたが、知人によってすでに注文は終わっている。喋りながら待っていたが、30分待ってもまだ主人の姿を見ていない…。しばらくしてやっと主人がお茶を持って来てくれた。年輩の方だが全部自分1人でやっているようだ。どんな注文をしたのか訊かなかったが、それからもかなり待つ。ま、任せてあるし、本来鰻は時間がかかるものだから気にせずおしゃべりを続けた。

空腹が限界に達する頃、盆にのって「白焼き」「お櫃」「吸物」「守口漬」が運ばれた。杓文字と茶碗とステンレスポットに入った出汁、それにタレも添えられている。「白焼きは山葵をつけて」と言われたので添えてあるものを箸に取るが本山葵じゃなくて山葵漬け。「白焼き」は切りも大きく厚みもなかなか。綺麗に焼けている。勇んで口に運ぶが……冷めている…。えーっと?予約してあって、しかも客は自分達だけだよナ…と皆の目が点になった。気を取り直してお櫃に入った鰻とご飯を茶碗によそって口に運ぶも、こちらも熱々とは言えず。いったい何に時間がかかったんだろ?(苦笑)。正直ご飯の調子も良いとは言えず、せっかくの立派な鰻一匹半がなんだか勿体ない。肝吸いも熱くなく、置いてある山椒の入れ物が空だったり、と色々気にかかる。ちなみに季節が合えば山椒は庭で採れたものをミルで挽いて出すのだとか。ステンレスポットに入った出汁を茶碗の鰻とご飯に注ぐ。いわゆる”ひつまぶし”の手法。これは熱かったので一番良かった。身質も、大きさも、焼きも、どれも悪くないのに鰻料理で焼きたてでないというのは大きなマイナスだという事がよく分かる(苦笑)。

最後に朴訥な主人が菓子とお茶を持って来てくれた。ネット広告を出したり、HPを作成するような人には見えないが…。この日はちぐはぐで、”そらは青い”という訳にはいかず、皆の心はどんよりとした曇り空だったけれど、あの鰻を是非いいコンディションでいただいてみたいなァという気は起こったかな。これが”たまたま”でありますように。(勘定は¥3,000程/1人)

 

うなぎの店 そらは青いぞ

岐阜県関市西本郷通6-1-10

 

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