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Website『読書アクセス』の運営者カズノリによる業界・事業の動向まとめ

タイ料理店運営事業

2017-04-30 20:46:01 | 対面型
タイ料理は、
・生春巻
・トムヤムクンという海老のスープ
・ガパオという鳥ひき肉ライス
・カオマンガイというチキンライス
等で、個性のある味だと思う。
しかし食べようと思うと中華料理やインド料理ほど見かけない。実際どうなのだろうか。
最も新しい情報をもっているであろう人気グルメサイトから調査する。

・「ぐるなび」のタイ料理店は東京で560件出てくる。予算の上限を2000円(設定できる下限)にするとこれが88件になる。
・中華料理店は東京で約5千件、同じく予算上限をつけると約800件。
・インド料理店は東京で約860件、同じく予算上限をつけると約170件。

・「食べログ」のタイ料理店は東京で
766件出てくる。夜で予算上限を1000円にすると37件。
・中華料理は東京約9千件。予算上限を同じくつけると約2500件。
・インド料理は東京約1300件。予算上限を同じくつけると約100件。

以上から分かることは、タイ料理店は実際に中華料理店やインド料理店と比べてだいぶ少なく、価格帯も高めであまり普及していないらしいということだ。
海外料理の飲食店運営事業の業務プロセスは、
①海外から料理人が来るか、日本のその国の人が開店に向けて動く
②市場の味覚や価格帯を調べる
③店舗を開く
であるのでそれぞれについて調べる。

まず①について、何か参入障壁があるのだろうか?

外国人を呼んで働いてもらう事業を考えるとき、働くことのできる在留資格の取得を考える必要がある。
在留資格は「出入国管理および難民認定法」で外交、教授など複数のカテゴリーがあり、料理人は「技能」にあたる。
現在の法制度では、入国時の取得と5年ごとの更新が必要だ。(入国管理局のホームページで参照)
日タイ経済連携協定(EPA)が2007年に締結されたことから、取得や更新に他の国の料理人だと10年以上実務経験を「技能」認定に求めるが、タイの料理人は5年で良いとされている。
制度的には、むしろ参入に有利だ。

日本にいる人数が少ないのだろうか。
法務省によると、在日外国人は2015年末で
①中国人    約67万人
②韓国人    約46万人
③フィリピン人 約30万人
・・・
⑩タイ人    約4万5千人
(インド人はベスト10外)
となっており、中華料理だけみると関係ありそうだがインドは違う。

次に②について、味覚と価格帯で参入障壁はあるだろうか?
味覚については、健康食という認識の広がりやパクチーの人気など、受け入れられつつある。価格帯は高めの既存店舗が多いので、今後は低価格で出して来客数で総利益を上げれば挑戦可能であるはずだ。
③についてもタイ料理に向けた特別な規制は見当たらない。

以上から、タイ料理のシェアが少ない理由は味覚と価格帯が原因と考えられるため、今後低価格のタイ料理店が増えるというのが僕の見解だ。

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地域交流型飲食店事業

2017-04-29 18:01:58 | 対面型
都市化の進展は、高齢者の都市部への移動を含め急速に進んでいる。これは鉄道路線の利用者増加を見ると、都道府県よりミクロな世界で明らかだ。
実家近くでライフサイクルを完結しそうなマイルドヤンキーという層の増加を指摘する論者もいるが、実態は今もなお、「都市部への移行が多い」のではないかと思う。
しかし彼らの所得が十分に上がらないからイオンなどのモールが売上を伸ばし、地域密着の人が増えているかのように見えるのではないか。

・小樽~札幌間の路線利用者は、2014年度から2015年度にかけて2%増加
・仙台駅の一日平均乗車数は、2014年度の約8万3千人から2015年度は約8万5千人に増加
・大宮駅、新宿駅、横浜駅、船橋駅の一日平均乗車数も2012年度と2015年度を比べると全て増えており、年によって多少上下はあるが着実に増えてきている
それぞれJRのサイトからだが、他の駅の利用者も増加傾向だ。これは、大都市圏か地方都市であるかを問わず同じである。

つまり、駅から近いエリアに住み、通勤通学や買い物をするライフスタイルの人は増えているのだ。
移り住んだ人々はネットワークを持たない。高齢者であれば交流のあった人々も年々減少しているだろう。
ここに年齢層を問わずコミュニティ形成へのニーズを取り込む事業の潜在的可能性が見出だせる。

ここでは気軽に立ち寄り集まることのできる対面プラットフォームを検討したい。いつでも空いているサークルの部室のようなイメージだ。
基本業態を飲食店とすると、以下のようなビジネスモデルになるだろう。
①駅から近いエリアに店舗をもつ
②ネットや駅前でのPRによりコミュニティ参加者を集める
③イベント企画、実行、フォローによりコミュニティを強化拡大する
④飲食、イベントで利益を出す

利益を出すためには、例えば
・家賃水道光熱費が月に40万円
・自らの額面収入を40万円
・スタッフは全員パートで雇い月に合わせて10時間×30日×1000円=30万円

とすると、固定費だけで110万円。
飲食粗利、コミュニティサイトの広告費、イベントの粗利でこれを超えていかなければいけない。
各地域のニーズの特徴をとらえて収支プラスにできるか、腕の見せ所となるだろう。
ただ、飲食事業者が地域に根ざすことを今後も追求していけば、このような形態のビジネスにもいずれ到達するだろう。
近い将来に、コミュニティを形成し地域交流型のビジネスを行う飲食店が現れるというのが僕の見解である。

もしも運営にうまくいけば、社会の中の孤立の問題や、精神的不安につけこむような犯罪の防止など社会的意義も大きいのではないかとも思う。

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高齢者コミュニティ形成事業

2017-04-28 20:58:27 | 対面型
2016年の厚労省の厚生労働白書によれば、およそ3500万人の高齢者(65才以上)のうち約750万人は働いており、その割合は微増である。
・2010年は高齢者3000万人ほどのうち働いていたのは約600万人、20%
・2015年は高齢者3500万人ほどのうち働いていたのは約750万人、約21%

その一方で、健康を不安に思う高齢者も増えており、この白書により幸せな高齢社会を作るための様々なアイデアが出されている。
この中で厚労省が提案する一つは、介護予防の強化だ。
働いて元気にいてくれるよう制度を変える努力をすることに加え、プライベートの側面でも地域内のコミュニティ形成事業(交流サロン・コミュニティカフェといった言葉が使われている)を民間とも協力しながら促進したいと述べている。

この事業について、今後どんな業者が主に進出して利益を得るか検討する。

業務プロセスは以下の通りだ。
①高齢者の多い地域でコミュニティ形成のプラットフォームを作る
②プラットフォームでの交流イベントの企画をする
③交流イベントを通してコミュニティを強化、拡大していく
④イベントやプラットフォームでの飲食につき料金を集める

ここで、競争ポイントは各段階ごとに以下の通り。
まず①につき、高齢者の人口は政令指定都市等で2010年から2015年にかけて1.5倍になっているなど、急速に都市部に集中しつつある。
また、コミュニティ形成に専らネットを使うことは、例えばSNSだけで仲間集団が作られるという話を聞くかどうか思い浮かべれば困難が予想される。いつでも立ち寄れる実店舗が必要なのだ。
つまりプラットフォームの場所として、都市部に土地を確保できるかどうかは競争ポイントである。しかも、駅から近くなければ集まらない筈だ。業績を伸ばし続ける一般のカフェとの競争にもなるだろう。

次に②について、そうしてプラットフォームを確保した後でどのようなイベントをすれば本当に動くのか。高齢者の興味関心へのマーケティング能力も競争ポイントだ。
もし人を集められたとして、操作が極めてシンプルな何らかの連絡ツールにより③のコミュニティ強化、拡大は実現する。このアプリケーション作成が次の競争ポイントだ。

最後の料金設定は、プラットフォームを支える人件費を考え、家賃を考え、飲食の原材料費を考えて決定される。これは大規模展開していれば低減できるかもしれないポイントだ。
高齢者人口は増えており、例えば飲食はドトールコーヒー位のカフェ価格で利益を出せるだろう。

以上の競争ポイントをふまえると、有力なプラットフォーム進出業者は
・既に土地獲得のノウハウを持ち飲食業を運営できるカフェ業者か、
・高齢者の興味関心や行動パターンに詳しい介護業者や社会活動運営者、
・資金力と技術力のあるITサービス業者、
もしくはこれらのジョイントベンチャーになるだろう。回転率の悪い公共施設を一部提供するなどの形で公共団体も協力できるかもしれない。

以上から、今後の高齢者コミュニティ形成事業は、カフェ等の飲食店業者・高齢者に関わる業者や活動団体・ITサービス業者・公共団体の連携により進出されるというのが僕の見解だ。

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じゃがいも栽培事業

2017-04-25 08:30:44 | 一般
じゃがいもは、そのままふかしても美味しく、ポテトサラダやプライドポテトになれば料理の添え物として、さらにはポテトチップスなどお菓子としても活躍している。
広い庭のある方であれば、個人で栽培することもいるだろう。

農林水産省の統計によれば、じゃがいもの日本での畑の面積、生産量とも減少している。特徴は以下の通りだ。
(1ha=1万平方メートル)
・2007年の作付面積は約8万5千ha、2016年は約7万5千ha
・2007年の収穫は約280万トン、2016年は約215万トン
・2016年の北海道の作付面積は約5万ha、収穫は約170万トン。北海道が面積も広く、収穫の生産性も高い
・北海道の作付面積は2015年から2016年で微増に転じた

ここから分かることは、作付面積も収穫も減り続けていることと、北海道の生産性は際立っており生産が増える可能性すらあることだ。
じゃがいもの広い用途を考えたとき、人口の減少以上のペースで収穫が減少していることから、輸入コストのある海外作物を考えても、効率的に作ることさえ出来れば商機が見出だせるのは確実だ。

じゃがいも栽培事業のプロセスは
①種イモの仕入れ
②畑で育てる
③販売する
というもので、これらは規模の経済が効くという特徴を備えており、広い農地の確保しやすい北海道での事業に明らかに適していたことが分かる。
それでは、今後もじゃがいも栽培事業は北海道の比率を高めていく動きをするのだろうか。

機械の自動化、センサー技術の高まりを考慮すれば、考えられるシナリオは以下の通り。
・企業の参入が2009年に全面自由化されて進んでいるため、機械の自動化技術に理解の深い企業が北海道その他に進出して生産を増やす
・ネットによる効率的な耕作機械のシェアにより、企業以外の中規模の農家も生産性を高め、都市化により空き地の出る全国で生産が増える(都市化につき未来予測の投資論参照)
・海外の生産性の高まりに敗北し、輸入でまかなえない数量=収穫量となるまで減少傾向が継続する。
(ただし、海外も人件費が上がってきていることと農業の機械化を考慮すれば考えにくいシナリオ)

以上から、今後は耕作機械のシェアや自動化技術の進展により、北海道や全国の郊外地区における企業のじゃがいも栽培事業が増加するというのが僕の見解だ。
あわせて、自動化により人件費が問題とならなくなれば、輸送費を考慮すれば、およそ農業の国内への回帰が進むとも考えている。
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和風旅館事業

2017-04-24 19:43:25 | 対面型
地域の産業として、旅館の復興も話題になることがある。その土地ならではの料理や温泉、木の香り漂う客室はたしかに魅力的なものだ。
厚生労働省の公表によれば2015年3月にホテルは約1万店、旅館は約4万店あるという。
これらの旅館が今後どのように変化するか、市場と技術革新に注意して考えたい。

観光庁の統計によれば、旅館・ホテルへの宿泊客は以下の推移をしている。
・2016年の一年間で4億9000万泊であり、そのうち外国人客は7000万泊
・2015年は5億泊で、外国人客は6500万泊
・過去5年をみると、日本人客は年により微動しつつも4億泊台前半で横ばいだが外国人客は伸び続けている(2012年は2600万泊)

国連世界観光機関によれば国際旅行客は2009年以降増え続けており、2009年の約9億人から2015年には約12億人になった。このうちアジアに来たのは25%ほどで、日本へは2000万人ほどが訪れている。
2000万人来た年に6500万泊なので、だいたい3泊~4泊している計算だ。
ここで今後を考えると、

・2020年に4000万人の訪日外国人客を呼ぶことが政府目標
・2016年の訪日外国人は約2400万人であり2015年から一年で400万人増えたという順調なペースである

ことから、おそらく2020年には4000万人の観光客を呼ぶことに成功し、1億2000万泊の宿泊が日本で発生するだろう。
このうち、旅館にはどれくらい影響するだろうか。
・まず考えられるシナリオはエアビーアンドビーによる淘汰が進むことだ。
2015年から2016年にかけて、観光客が1.2倍に増えたのに政府統計にのる宿泊数は1.1倍にも届かない。
一般民家に比べて差を出せない小規模旅館、競合がいない立地であることを主な優位性としていた旅館が衰退することは容易に想像できる。その場合、周囲の宿泊客が遊べるようなエンターテイメント施設になることは一つの選択肢だろう。
・次に考えられるシナリオは旅館もエアビーアンドビーに積極的に参加し、価格が下がることだ。この場合、他人を雇わずにできるエアビーアンドビーに比べてコストで不利になるため、やはり衰退は免れない。
・最後に考えられるシナリオは高級化していくことだ。旅館事業者が一般民家と差別化するため、プロの料理人を雇ったり設備投資をして快適空間を作る。高値でも見合うサービスとなれば消費者をつかめるはずだ。

以上、旅館を今後、旅館事業を続けていく限り料理人や設備投資で高級化路線を進む、そうでない旅館は廃業して
他の観光産業に進むというのが僕の見解だ。
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