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Website『読書アクセス』の運営者カズノリによる業界・事業の動向まとめ

一人旅接客事業

2017-08-04 15:28:15 | 対面型
先月じゃらん宿泊旅行調査2017が出された。これは旅行者へのアンケート結果2万件をもとに動向を探るものだ。
国交省の観光白書やJTB の調査は日本への海外からの呼び込みについて分析が深い一方、国内旅行については「一人旅か家族連れか」、などの調査が為されていない。
その意味で、じゃらん調査は独自の価値を持っている。

この結果によれば、宿泊旅行につき、
・2004年度の一人旅率は10.4%
・2010年度の一人旅率は13.1%
・2016年度の一人旅率は17.2%
と、旅行の形態における一人旅の割合が急激に増えてきている。特に内訳を見ると、20~49才の男性客が過半数
を占めている。
旅行に出る人全体が緩やかに減っていることも同調査から分かるのだが、それ以上にこの形態変化が目立つ。

この背景は何だろうか?この増加はどこまで向かうのだろうか?今後のビジネスチャンスを探るため分析したい。

まず、一人旅が増加するにつれて減っている形態を2004年度と2016年度の内訳から見てみると、
・小学生以下の子ども連れ:-約3%
・友達との旅行:-約2%
となっている。いずれも一過性の変化ではなく、この10年以上で少しずつ起きてきたことが推移から明らかだ。
ちなみに夫婦や恋人との旅行はほとんど横ばいである。

前者は少子化が関係することが推測できるが、後者は仮説をたてる他ない。考えられるのは、友達との旅行に求める用事を思い浮かべると、
・一緒に遊べる手段が都市で多く提供されるようになったから
・宿泊しなくても遊べるくらいの近いエリアで遊べるようになったから

また、費用面を思い浮かべると、人々の将来への展望が低いことが原因かもしれない。
統計局の家計調査によれば、年によって微動しつつも年々金融資産は増加している。株価の変動を受けない預貯金の増加も続いている。
これは使うより貯めることに意識が向き、費用を最低限に抑えたい気持ちの表れだ。
・友達との遊びをなるべく安くするため、旅行にはならない
・旅行好きは旅行を相変わらずするものの、友達が旅行から遠のくことで一人旅になっている
ということも考えられる。

ここから推測されることは、今後も一人旅が増えるということだ。
都市部と周辺への開発は都市化の続くほか、少子高齢化による社会福祉負担の増加について解決策が出ることもなさそうである。
年金は続くのか、給与は上がるのか、税金や社会福祉費用の負担は抑えられるのか?少子高齢化が続くなか、基本的に不安は増加傾向のはずだ。
格安サービスの拡大や技術革新による生活コスト低減がどこまで可能なのか問われるだろう。

それでは、一人旅の人にこれまで以上の宿泊旅行の楽しさを与えるにはどうすれば良いだろうか。
モノのサービスは旅行形態と関係ないと思われるので(美味しい食事等)、コトのサービスを充実させるのが今後の戦略だと思う。
地域ごとの催し物と宿泊サービスの連携が、コトの充実を深めるだろう。

以上から、
一人旅の需要は今後も拡大し、そこでのサービス充実のため、地域ごとの様々な催し物と連携する宿泊施設が増える
というのが僕の見解だ。

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