無駄記

徒然なるままにモニタに向かひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくれば死ねばいいのに。

12月分

2015年01月05日 03時19分24秒 | 感想
2014年12月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:2049ページ
ナイス数:74ナイス

波乱 百万石の留守居役(一) (講談社文庫)波乱 百万石の留守居役(一) (講談社文庫)感想
解説にもあったけど、確かに今まで読んできたシリーズだと、これと真田家の話以外はみんな幕府の直臣が主人公だったな。んで、他シリーズが若い主人公の場合、この作者はすぐにお使いと説教ばっかになっちゃいガチなのを、闕所物奉行の榊扇太郎っぽい(あそこまでヒネてないw)方向の、剣の腕だけのボンクラ青二才じゃない設定なんで、ちょっと安心して読めた。とはいえ、この巻はまぁこれからこんなんなりますよ~って体の流れとシリーズの端緒ってトコだったのだけど。先が楽しみではある。
読了日:12月7日 著者:上田秀人
思惑 百万石の留守居役(二) (講談社文庫)思惑 百万石の留守居役(二) (講談社文庫)感想
シリーズタイトルはこの巻以後からスタートって感じなのね。一応上様と雅楽頭の思惑も分かり、あとは幕府サイドと加賀藩サイドの二つの葛藤の中をどう新米の留守居役の主人公がどう捌いていくかって話なんだろうけど、こっから先も他のシリーズみたいなお使いと説教の累積話にはなって欲しくないなw しっかしまぁどのシリーズもアレなヒロインとくっつかされるけど、この姫もまた面倒臭えなぁとw あれだね、非処女じゃなけりゃこの姫さんはラノベのヒロインみたいだねw ところで、話の時系列だと3ヶ月前後内の話になるのかしら。
読了日:12月19日 著者:上田秀人
天空の鷹 風の市兵衛 (祥伝社文庫)天空の鷹 風の市兵衛 (祥伝社文庫)感想
1巻以来の算盤侍が復活した感じ。前半の陰謀に巻き込まれたのが分かりつつも証拠の地固めやってるパートがじりじりする反面、最後の剣劇とオチの爽やかさがいいコントラストになってるかな。ただ、毎回思うのだけど主人公の市兵衛が基本的に奉公人故とか性格もあってか一歩引いてる感じが、客観的に見られる落ち着きを出してる反面、主人公らしさにも欠けてる気はどうしてもしちゃうのが難しい。どうもパッとしないんだよねw 作者が意図してるも分かるんだけど。あと、まぁ、政の上部に潜む闇は今回もスルーw 世の常として仕方がないのかなぁ。
読了日:12月24日 著者:辻堂魁
父子十手捕物日記 (徳間文庫)父子十手捕物日記 (徳間文庫)感想
読み易くサクサク行けるのは相変わらずで、そのテレビドラマ的お気楽さが反面時代考証やら細部の辻褄やらであれぇ?なところがあるのも相変わらずなw 堪兵衛と口入れ屋の中間なのかな。主人公若コンビは勘兵衛に近く、周囲のキャラ配置は口入れ屋に似てるような。取り敢えずシリーズの1巻目なんで、伏線は張るだけ張ってる感じでいい感じでヒキになってる。ただ、この作者は伏線回収とキャラの整理が杜撰だったりするから、ソコは油断出来ないのかもなぁ。そして食物が美味そうなのも相変わらずw そば食いたいw
読了日:12月25日 著者:鈴木英治
春風そよぐ―父子十手捕物日記 (徳間文庫)春風そよぐ―父子十手捕物日記 (徳間文庫)感想
前巻からのヒキの親爺絡みの刺客の正体と動機が判明。同時にそのつながりから親父とお春の過去も垣間見え、魔剣アースクエイクを父子コンビで何とか撃退して取り敢えずひと段落なのか。ちょっと過去のいきさつも今回の流れも環境によるストレス要因が犯罪者の動機になりえてる部分があるんで、情状の余地はあるんだろうけど獄門行きが決定。とはいえ、実際に死ぬかどうかは作者に気に入られるかどうかが大きいのが鈴木作品な気もするので、佐之助的復活があるのかなーというのは穿ちすぎかw 実戦経験を踏んだ事で、倅の成長が大きかった第一部w 
読了日:12月27日 著者:鈴木英治
風立ちぬ(上) 風の市兵衛 (祥伝社文庫)風立ちぬ(上) 風の市兵衛 (祥伝社文庫)感想
シリーズ初の前後編。市兵衛は中学受験の家教としてってのが、今回の算盤侍パート。しかし当時の算術の実情はともかくとして、文章のみでいわゆる図形問題みたいなのを滔々と語られても中々分かりにくいよなー等w 前半の市兵衛のほんわかが、後半に市兵衛の過去絡みの謎の坊さん、悪事を巡らす盗賊、旗本のクソ野郎などの思惑絡みで急展開。今巻のクライマックス終了後に顛末は回収されないまま下巻に持ち越し。相変わらずのほほん春風駘蕩とばかり一歩引いてる市兵衛の人の良さが後手に周てっる。そして今巻もまたヒロインスルーw ホモか。
読了日:12月29日 著者:辻堂魁

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