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【映画感想・カ行】 亀も空を飛ぶ ★★★☆

2005-11-12 | 【映画感想・カ行】
ストーリー:
アメリカ軍によるイラク侵攻の直前、
トルコ国境に近いイラクのクルディスタンの村で。
口が達者で便利屋でもある戦争孤児サテライトは、
子どもたちを使ってのアルバイトの元締めをしていた。
そんなサテライトが孤児の少女アグリンに一目惚れした。
アグリンは両腕のない兄のヘンゴウと、
目の見えない赤ん坊と3人で避難して来たのだった。
ある日、ヘンゴウが不吉だと告げたトラックが爆発した。
彼には予知能力があったのだ。
ヘンゴウは戦争が始まることをサテライトに告げる。
(goo映画より引用)

出演:
ソラン・エブラヒム、ヒラシュ、ファシル・ラーマン、
アワズ・ラティフ

監督:
バフマン・ゴバディ

スクリーン上で展開される出来事は、フィクションではない。
メディアで報じられない、イラクで起きている現実だ。

ドキュメンタリータッチで描かれるこの映画は、
面白いという評価を安直に下すことはできない。
観ている最中、終始重苦しい気分になってしまうのであるが、
そんな困難な状況下でも、力強く生きる子供達の姿が印象的だ。

主人公サテライトは、クルド人キャンプのリーダー的存在。
まだ子供なのに、キャンプにいる他の子供や女性、老人達に代わり、
実動部隊を牛耳っている。その実動部隊というのも子供なのだが。
その子供達は、暮らしを維持するためのリスクを背負う。
それは、近隣に埋設された地雷を除去する仕事だ。
子供達の中には、足がないもの、腕のないものが見受けられる。
リスク覚悟で地雷除去にあたり、国連関係者や闇市で売ることで金を得る。
得たお金が彼らの生活費。「命がけ」というのはこういうことを言う。

第一、何で子供達がリスクを負わねばならないのか?
大人の男性の姿は、キャンプ内に殆ど存在していないからだ。
おそらく、戦闘に向かい帰ってこないからであろう。
残された弱者が、このように難民キャンプで生活を余儀なくされている。
では、まともに動ける労働力となると、子供に頼らざるを得ないという訳だ。

サテライトは、このキャンプにやってきたヘンゴウとアグリンに目を向け、
その少女に恋心を抱く。いつも子供おぶって、苦しげな顔をしている。
ヘンゴウは、両腕が欠損しているが、彼の予言は絶対に当たる。
例えば、砲弾の整理をさせられている際、信管が残ったままの砲弾が暴発する。
その事象について、ヘンゴウは見事に言い当てるのであった。
当初は毛嫌いしていたサテライトだが、彼を神々しく眺めるようになる。
彼らはキャンプの中にいる子供と馴染もうとしない。
アグリンは、子供を捨てたがっている。子供はアグリンの娘だった。
望んで産んだ訳ではなく、イラク人兵士に強姦されて宿った子供。
だから、子供を地雷原のど真ん中に捨てることも何とも思わない。
サテライトは、そんな苦しみを知る由もなく、子供を救おうとする。
しかしながら、彼は大きな悲劇を目の当たりにすることとなる。

アメリカが介入し、フセインの絶対政治は終わりを告げ、
本来ならば、真の平和が訪れるはずなのに、現実の生活は何も変わらない。
地雷を除去し、売るという危険な日々はいつ終わりを告げるのだろうか。
オモテ上は平和であるが、末端に目を向ければ戦争・紛争は終わっていない。
戦争・紛争は、悲劇以外何も生まないことを
この映画は如実に表している。
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これほどの反戦映画はないでしょう。 (あかん隊)
2005-12-06 01:14:15
こんばんは。

思い出すたびに、苦しくなる映画です。具体的には、何もできないのですが、この映画を観て「知ったこと」は、とても大きかったと思います。映像の力を感じさせてくれた映画でもありました。「暴力」の被害者は、いつも「弱者」。それでも、明るい子どもたちに「よりよい未来」があることを祈るばかりです。

TBありがとうございました。
TBさせていただきました (ミチ)
2005-12-06 14:19:23
こんにちは♪

こういう映画に評価をしていいものかどうか分かりません。

とにかく見て、知って、考えることが重要だと思います。

中近東系の映画も最近ではミニシアターでよく上映されるようになりましたが、まだまだ少数の人しか見ていないのが現状と思います。

私たち映画好きはこういう映画をもっと口コミでも取り上げないといけないなぁと思います。
コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-12-06 23:28:02
あかん隊さん、コメントありがとうございます。



世界の戦場の最前線では、過酷な日々を送っていて、

大人の代わりに子供が経済活動をしている。

こんな現実は受けれたくないが、

これが世界なのだと痛感させられた。

「弱者」いじめの戦争がなくならないと、

平和は来ないと思います。





コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-12-06 23:36:31
ミチさん、コメントありがとうございます。



中東作品は、浸透しませんね。

やはり、戦争の現実というシビアな題材が多く、

万人受けはしないと思います。



でも、世界の現実を理解するには必要なので、

もっと広く見せるべきでした。























































































































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