山はしろがね

ロシア文学/スキー@稚内(~2017.3)

父,帰る

2005-10-03 00:36:21 | ロシア

 10月12日夜10時から,ズヴャギンツェフ監督の『父,帰る』が WOWOW 初登場らしい。ヴェネツィア映画祭でグランプリ(金獅子賞)に,日本でも『キネマ旬報』で2004年の3位に選ばれている有名なロシア映画ではあるが,未見の方はこの機会に是非。

 2人の少年のもとに,12年間,不在だった父親が帰ってくる。厳しく無愛想な父親に対し,少年たちは反抗する。父親は少年たちと共にどこかの島に行き,何かを掘り出すが……という内容。

 渋い映画なのだが,リアルな緊張感に溢れている。また,物語の単純さ以上に,意味ありげでもある。現実的なレヴェルでは,父親は刑務所から帰ってきたのでは,という解釈も可能だろうし,象徴的なレヴェルではキリスト教のイメージに満たされている。

 僕がこの映画を見たのは2003年の12月のことで,場所はモスクワの映画館「フドージェストヴェンヌイ」の小ホールだった。アルバート駅の近くにある映画館である。真冬の朝の上映だったのだけれど,けっこう観客が多かったのを覚えている。

 今,暮らしている街には映画館がなく,東京にいる時間とモスクワにいる時間とでは圧倒的にモスクワにいる時間の方が長いような気もする暮らしぶりなので,どうしてもモスクワの映画館が身近になってしまうような……。そんな田舎者にとって,WOWOW は強い味方だ。

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