藤岡和美(フジさん)’s Life

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。また、花は半開にて足る。ここに趣あり。

【6月19日(金)】 興味津々、マイクロ水力発電

2009年06月19日 | 雑記帳(好きなことを書きます)
 テレビで、久しぶりにマイクロ水力発電(機)を見ました。

 昔見たマイクロ水力発電は、小川に水車の形に似た発電機が置かれていて、いかにもオモチャのような小さな物でした。16日にテレビ東京の「ガイアの夜明け」で見たマイクロ水力発電機は、水の抵抗が考慮された理に適った改良が加えられ、能力的にも格段に優れていることが見て取れます。

 日本は、国土が狭いために、山と海の間隔は狭く地形が急峻で、その間を流れる河川は落差が相当あります(雑記帳の昨年8月20日「日本の河川は「まるで滝のようだ」」をお読み下さい)。

 川の多い日本では、従前から水力発電は手掛けられて来ました。水を貯めて落差を利用してのダム式水力発電、揚水式水力発電が主流です。それに比べてマイクロ水力発電は、水の流れ(水は落差があるから流れるのですが、ここでは「流れ」のみに着目)を利用するというシンプルな方式です。この流れを利用して、小川、水路でマイクロ水力発電の研究が進められています。



 一定の水量があれば、常に発電が出来る安定的な電力供給という点では、太陽光発電、風力発電にはない長所です。なお、最近は、送電線を利用しなくてもよい、蓄電設備を取り入れた風力発電の開発も進められています(雑記帳の1月3日「年末年始の挨拶状にて」1月9日「風力発電創設期を想い出します。」2月17日「太陽光発電の仕組み」をお読み下さい)。

 マイクロ水力発電の建設コストは、1kW当たり100万円程度と高額ですが、設備利用率を考慮すれば、採算性の取れる水準に来ているようです。どこにでも設置が出来る地産池消型エネルギーとして、非常に興味のあるマイクロ水力発電です。

 水の流れる場所はいたる所にあります。例えば、下水道でも汚水の流れで発電が可能ではないでしょうか。メンテナンスと耐用年数は気掛かりですが、汚水でクリーンエネルギーが生まれるとは面白い着想と、自画自賛しています。

 「ガイアの夜明け」の放送内容(テレビ東京のホームページより)

 タイトル「すぐにでも始められる新エネルギー・・・マイクロ水力発電」

 『日本で使う電力の僅か8%しか担っていない水力発電。巨大なダムは国内にはもう作れない。しかしその一方で使われていないエネルギーがあった!それがマイクロ水力発電だ。

 一ヵ所あたりの発電力は、せいぜい数百世帯分しか、まかなえないが、チリも積もれば山となるのだ。

 総合商社である丸紅。本格的にマイクロ水力発電に乗り出した。4月、丸紅が所有する長野県伊那市にある三峰川発電所に完成したマイクロ水力発電機。700世帯分の電力を生み出す。知恵を絞って総工費5億円で実現した。

 丸紅は、今後5年間で国内に10カ所の発電施設を作る予定だ。しかし、マイクロ水力発電の最大の障壁は、様々な法規制。特に水利権と呼ばれる河川を使う権利は、今までマイクロ水力発電の拡大を阻んできた。

 追い風が吹いたのは、今年になってから。積極的に後押しする動きが自治体に出てきたのだ。

 山梨県都留市。山あいに数多くの河川を有する。都留市では、すでに2台のマイクロ水力発電機が稼動している。ここに4月末設置されたのが、東京のベンチャー企業、シーベルインターナショナルが開発した新型水力発電機「ストリーム」だ。

 小型軽量で移動も可能。効率に優れていて、僅かな流れでも発電が可能だ。開発したのは代表の海野裕二氏。今や絶え間なく水が流れていれば、何処でも発電が可能だという。

 例えば、日本中に張り巡らされた農業用水は約40万キロにも及ぶ。その大部分で電気を作り出す事が出来る。太陽光のように、夜間や雨の日には発電できないという欠点もなく、安定的に電力供給が可能なマイクロ水力。ベンチャー企業が作った、マイクロ水力発電機は、普及するのか。今、熱い闘いが始まっている。』


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