1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「ゴールデンスランバー」(伊坂幸太郎)

2008-06-01 18:57:32 | 
「ゴールデンスランバー」(伊坂幸太郎)を読みました。おもしろかった!!!
仙台市内をパレード中に、リモコンヘリコプターに仕掛けられた爆弾によって、
首相が殺害されます。ダラスで殺されたケネディー大統領のように。そして、
オズワルドのように、一人の青年が犯人としてでっち上げらるのです。この本は、
犯人にでっちあげられた主人公と真の犯人である「巨大な権力」との闘いの物語です。

「青柳さんが相手にしているのは、馬鹿でかい抽象的な敵だよ。たぶん国家とか権力
とか呼べちゃうようなさ」
「誰も追ってこないところまで逃げる。それしかないでしょ。国や権力を敵に回した
ら、できることは逃げることだけだ。」

主人公は、必死に生きる=逃げるのです。彼が犯人であるはずがないと信じる多くの
人たちに支えられながら。

本の題名の「ゴールデンスランバー」は、ビートルズの"Abbey Road"に入っている
あの名曲です。僕は、Golden SlumbersからCarry That Weightへと続くこの曲が
大好きです。この曲を聴いていると、涙が出そうになることもあります。
この本の主人公と仲間達のように。

私たちを取り巻く監視社会と、不可視の権力。それに抗して、必死で逃げる主人公の
姿に、ぐいぐいと引き込まれてしまいました。


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