「これが満州なんだ、美しいねえ」
真っ赤な太陽は、地平線に近づくと、急にその形をかえて
赤い液体のようになる。そして地平線上へ少しずつそそぎ
込むように吸い込まれてゆく。最後の一点は、目もくらむ
ほどの鮮やかな光を放ったかと思うと、次の瞬間、パッと
姿を消してしまう。そして、空だけが、ピンク色に染め上げ
られて、いつまでも残っている。
これは藤原ていさんの自伝小説「旅路」の一こまです。
こんなに美しい日本語で構成された文章は初めてです。
場所は平城のさら北の新京での夕景です。
この夕景を境に、地獄の逃避行が始まる。母親と子ども
三人の。そのうちの一人はまだ乳児だ。
この文章に遭遇した時と同じくして、北朝鮮には異常
事態が起こっている。北朝鮮は一体どこに行くのだろうか?
今日は外来に行ってきました。病院前の銀杏並木は
風にあおられて。落ち葉が舞っていました。。無粋な風だ。
風がなければ、黄金の道を踏みしめて歩くことができる
のに、残念!
風に舞い 銀杏並木の 黄金の道
あっという間に 冬景色かな
XCD 風海