風の子広場

特別な意味はありません。近くの広場です。
考えごとをするのに最適な場所です。
エッセーを中心に書いてゆくつもりです。

美しい日本語

2013-12-13 18:37:40 | 何でもシリーズ

「これが満州なんだ、美しいねえ」

 真っ赤な太陽は、地平線に近づくと、急にその形をかえて

赤い液体のようになる。そして地平線上へ少しずつそそぎ

込むように吸い込まれてゆく。最後の一点は、目もくらむ

ほどの鮮やかな光を放ったかと思うと、次の瞬間、パッと

姿を消してしまう。そして、空だけが、ピンク色に染め上げ

られて、いつまでも残っている。

 これは藤原ていさんの自伝小説「旅路」の一こまです。

こんなに美しい日本語で構成された文章は初めてです。

 場所は平城のさら北の新京での夕景です。

この夕景を境に、地獄の逃避行が始まる。母親と子ども

三人の。そのうちの一人はまだ乳児だ。

 この文章に遭遇した時と同じくして、北朝鮮には異常

事態が起こっている。北朝鮮は一体どこに行くのだろうか?

 今日は外来に行ってきました。病院前の銀杏並木は

風にあおられて。落ち葉が舞っていました。。無粋な風だ。

風がなければ、黄金の道を踏みしめて歩くことができる

のに、残念!

 風に舞い  銀杏並木の  黄金の道

        あっという間に  冬景色かな

XCD  風海