美城丈二@魂暴風;Soul storm

僕が見た、あの日(と今日)の悲喜哀感。
A writer;美城丈二Another face綾見由宇也

re-publication“寂しきときも哀しきときも”

2012-03-12 01:27:13 | 呟く、魂たち。
   初出:2006・5
 ひとしきり、泣くという行為は美しい。「ひとは泣くことによって自我を知るのだ」とは、ある大家の作家のものした一節だが、ひとには、この泣くという行為と笑うという行為が残されており、他の生き物の如く、怒るという行為ばかりを演じてはいない。泣くという行為は悲しむという行為に通じ、ひとはそこから人生の哀感を、それこそ、おのおの感じ方はさまざまあれど、その心根に刻む。悲しまずに生きられればそれはそれで愉しい人生かもしれないが、この哀感なる感じとめ方の意義は見いだせまい。「苦しむからこそ人間」僕は、そういったまるで、この胸中を高みにおいたかのような観念にはさらさら行き着きたくは無い。悩むなら悩んだだけのものを何がしか得て、再び立ち上がりたいと想うばかりである。ひとは、どこか、ひとには厳しく自身には優しいものだ。僕も、そのひとり。いま、されど僕はいくつかの煩瑣な日常の出来事において、この自身の「人間力」が試されている、と想うのだ。逃げずに向かい合う。それが一番、大事です。
                
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4 コメント

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けっして怒るという行為も、悪くはないのでしょうけれど・・・。 (美城丈二)
2006-06-21 14:13:31
まっくさん、コメント、誠に有難うございます。まあ、僕のこの文は、幼い頃から泣き虫だった自身を無理に肯定しようとした文章かもしれません(苦笑)。僭越ながら、あなた様の心根に何がしか届いたご様子に、僕は嬉しきことしきりではあります。親愛なるまっく様。丈
Unknown (まっく)
2006-06-21 12:16:39
美城さま、御無沙汰しております。



>ひとしきり、泣くという行為は美しい。

「男は泣くもんじゃない」という教育を永らく受けてきて、また自分もそう想うようになってしまい・・・

でも、やはり涙してしまうことがある。

そんな自分に、非常に心深く訴え掛けられる一文でした。

有難う御座います。
コメント、いつも嬉しく拝見。 (美城丈二)
2006-05-26 08:13:57
狼少年は、ひとりという観念が嵩じて、狼少年になったはずで、僕も「物語の中にまま、逃げ込む」そのさまは、まさしく狼少年の心根かもしれません。そういう意味では、僕には癒しの物語は編めないでしょうね。恒に、揺れている自我との葛藤、それのみ、ですから。丈
Unknown (みゃ~ご。)
2006-05-25 20:37:04
自分に甘く人にも甘く、、かな私の場合。

要するに緊張感無くだらりと毎日を只生きているのです。こころの中に自分の森があります。

そこで生活しながら、たまに森を出て、失意の中また森に帰りつき傷を癒しながら深い眠りにつくのです。森に飽きるとまた出て行きたくなるのです。それの繰り返し、毎日が。

まさしくオオカミ少年な日々です。



(オオカミ少年・・・マキハラノリユキUNDERWEAR)

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