手づくりオーディオで聴く JAZZ

1960年代の後半、BEATLESがまだ現役だった頃に、初めてアンプを作った。ときどき火がつく。

No.167もどき 音出し その2

2012年08月31日 23時47分35秒 | TRアンプ

 
単行本 「オーディオDCアンプ製作のすべて(下巻)」の P49の回路(4Ω仕様)を
UHC MOS FET G2で作り2日前の夕方、鳴らしてみた。前夜に聴いたときの感想に
近い音だった。綺麗な音だ。次に回路は同じで終段に2SK2554を使ったアンプと
取り換えて聴いてみた。こちらは長年聴き慣れた音だ。

UHC G2と比べると全体的に音が違う。表現がむづかしいが、全体的に力強い音と
言えるだろうか。

昔、No.167を作ったときに受けた感想に近いように思えた。
このときは、2SK851を使ったアンプを2SK2554に切り替えたのだが、低音の出方に
驚いたものだ。

次に、2SK2554とUHC G2の2台のアンプをBTL接続で鳴らしてみた。
すると、なぜかUHC G2のほうが 音のレベルが小さい。ゲインが低いように聴こえる。
回路はほぼ同じなので、そんなはずはないと思い、ゲインを測定してみた。

 Lchが 12倍、Rchが12.4倍くらいだった。これだとゲインとしては問題ない
はずだが。聴感上ではゲインが低いように感じる。

これはどういうことなのか、わからないが、とにかくBTLの片方のアンプとしては
使い難い。音色と聴感上のゲインを合わせるには終段の石も2SK2554の統一したほうが
良さそうだった。

ということで、昨日は、UHC G2を2SK2554に取り換えた。簡単に音出しまでいけると
思っていたが、またも初歩的なミスで手間取ってしまった。昔なら数時間もあれば
こういう作業がこなせていたのに、、、。集中力が衰えているのを実感。

4時間ほど前にとりあえず、作業&チェック終了。BTL接続で現在 様子を眺めている。

ところで、今回 気になることがあった。

それは、単体で使うときは、電源投入後 終段のドレイン電流が350mA流れて
すぐに減り始め250mAの設定電流に落ち着く。

それが、BTL接続にするとLchの方のドレイン電流が電源投入直後には500mAくらいまで
流れる。 その後、徐々に設定の250mAに落ち着くのだが あまりいい気がしない。

これは、BTL接続にしたことにより 発生した状況だろうか。
熱補償が効かなかったら そのまま電流は増え続けていっただろうか。

 ということもありながら、どうにか 低域を2SK2554のアンプ 2台を使いBTL接続で
聴く環境はできた。あとは、音の出方、特に低音がどうなったかが問題だ。

それは、明日 試すことにしよう。


No.167もどき 音出し

2012年08月30日 01時05分56秒 | TRアンプ


 No.167風UHC MOS FET G2を使ったアンプは、幸い石を飛ばすこともなく
FUSE3本の被害で 無事 音出しまでこぎつけた。
 いま、EL-12ppを中高音に使い 低域アンプとして軽快に ビル・エヴァンスの
ピアノを奏でている。UHC MOS FET G2の石を使ったアンプは2度目ではあるが、
印象として高域の音が軽快、綺麗な音に聴こえる。

ただし、深夜でもあるので、音量が低めなので、あまり参考にならないかも。
明日、同じ回路で 終段が2SK2554のアンプと 聴き比べてみたいものだ。
問題は低域の力強さとスピード感がどうかということなのだが、、、、。
 1時間以上、鳴らしているが、ドレイン電流260mAで非常に安定している。
出力DC電圧は、3mV。やっぱり2SK214がかなり熱くなる。放熱器を付けておいて
正解だった。

 今回、久しぶりに基盤から作ってみて思うのは、 金田式の対称型のパワーアンプは
私の経験の範囲に限ってではあるが、 FET仕様の回路は完成の域に達しているなあ、と
つくづく感じる。保護回路もなしに10年近く 問題なく稼働している。

残るは 終段の石にバイポーラ型を使った回路のアンプがある。
残念ながら昔、No.139で痛い目に遭って以来、手をつけていない。興味はあるが、
終段の石としては2N3055しか持っていないので選択の幅が狭い。今更、作る意味が
あるのかも よくわからない。Web上でもあまり製作記事が見つからないし。

 さて、次は、遅ればせながら DACに挑戦しなくては。


No.167もどき UHC MOS FET G2版

2012年08月29日 00時59分59秒 | TRアンプ

パーツを取り付け、基板は裸のまま電源と接続し、チェックを始めたが、今回は
実に情けないというか、初歩的なミスにみまわれて手間取ってしまった。
原因は、年齢といえばそれまでだが、基板が手書きパターンなのでエッジの切れが
悪い。込み入った部分はパターンとの隙間がかなり狭い。細く描くとエッチングのときに
切れてしまうため、ある程度の幅をとってしまうからだ。
基本的には、金田氏の基板のパターンをもとに石の足をいびつに曲げたりせずに
済むようにしている(が、思ったように合理的にはいかないのだが)。

 それと、パターンに直に配線材を半田付けして引き回すのは、見かけはいいが
メンテナンスがやりづらいので、私は、ピンを立てるようにしている。
なので、サンハヤトの基板よりも一回り大きい。今回は、周辺が余ってしまったが
切り取ることは止めたので、結構 余裕がある。




有り合わせのパーツを使ったりしている。何だか見た目が窪田氏の基板に似ている。

 で、今回の調整でのトラブルは、終段へ電源を繋がない状態で発生した。
初段の2SK117に流す電流を調整して、2SK214までは通電してバイアス電圧がちゃんと
2.5Vくらいまで発生するかをチェックしようとしたが、なぜかマイナス側がうまく
いかない。+側はちゃんと半固定のVRの回転に応じて変化するのだが。
1時間ほど悩んだ末に マイナス37Vのラインに入れているFUSEが切れているのを
発見。終段へ配線していないのでまさかそんなことがあるとは思いもよらなかった。

FUSEを取り換えても、電源ONと同時に切れているようだ。

基板をチェックすると、なんと パターン間に半田のクズが乗っていた。

いやはや、配線後それなりに目視でチェックしたつもりだったが、、、。

これで、いつものような手順でチェック用のSPにつないで音出しもOKとなり、
もう片方の基板のチェックに入った。

次も妙な症状に見舞われた。電源を入れたら何か燃える臭いがした。慌てて電源を切った。
どこからか煙もわずかに出たように思えた。これは、初段でトラブり、電流が流れ
過ぎたと思った。で、定電流回路の2SC1775の抵抗に替えてVRを入れてチェック。
指定の750Ωより大きな2KΩを入れて、再度、電源ON、どこからも煙はでないのを
確認してチェックを進める。すると初段のカスケードの2SC1775のコレクタ電圧が75Vくらいに
なるはずなのに55Vと低い。電流が予定の4mAの倍の8mAくらい流れている。
あちこちチェックしてみると2SJ77の片方にやたらと電流が流れている。触ると熱い。

ということで、2SJ77の周辺をチェックしてみると、またも パターン間に半田クズが
跨っていた。

と、原因がわかれば、あとはいつも通りに手順でチェック完了。

なお、今回は、終段の石に UHC MOS FET G2を使ってみた。昔、2台分として
調達しておいたものを使ってみようと思ったからだ。以前、試しにNo_192だったか
電圧を16Vで動作させる回路があったときに試しに使ってみたが、そのときは
なんだか高音域はきれいな音なのだが、低域のしまりがない音だった印象がある。
今回の回路だとどうなのかと思い使ってみることにした。

明日には、音出しができるだろう。


No.167もどき パーツを取り付け

2012年08月26日 00時38分07秒 | TRアンプ

 猛暑の夏もようやく峠を越えたようなので、生い茂った庭の手入れをしたりして
この1週間が過ぎた。

基板を作ったあと手つかずだったが パーツを付けてみた。
が、ちょっと失敗だった。サンハヤトの穴開き基板の4mm間隔と同じになるように
作ったつもりだったが、微妙に少し4mmを越えていた。ススムの抵抗の足がストレートに
入らない。少し広げる必要があった。誌面のオリジナルの基板図をスキャンして
それを拡大印刷して4mmをベースにした基板図として 少し手直ししてプリント基板化した
のだった。

 それよりも、思い描いていたのと違う結果になったのは、終段をドライブする2SK214に
かかわることだ。No.167は2SK214の+側のドレインは前段の100Vに繋いである。
そのためかなり発熱するので、放熱器を付けてある。
が、今回参考にした 単行本 「オーディオDCアンプ製作のすべて(下巻)」の P49の
回路では ダーリントン接続のため 放熱器をつけていない。でも、これまでの
経験上きっと結構発熱すると予想される。が、まともな放熱器をつけるスペースが
残っていない。特に-側がそうだ。+側はなんとかなったのだが。
ということで、苦肉の策として小型の放熱器を使い、その上に使うことのないジャンクの
パワーFETの足を切って取り付けてみた。ちょっとした放熱器くらいの容積があるので
少しはましかもしれない。

 ということで、今日は電源を50Vから37Vに落とすために トランスを載せ替えた。

2-3日のうちには、音出しまでこぎつけたいものだ。


CHデバイダのコンデンサ取り換え

2012年08月19日 23時43分15秒 | PC_Audio

 LCネットワークを見直したら それなりにいい結果が出たので -6dB/octのCRのみの チャンネルFilterも

見直すことにした。理想はSEコンだというのは、誰にでもわかることだが、そこまでの出費はできない。

元々、プリアンプの出力にも、BTLアダプタの入力にもコンデンサが入っているし、375との間にも40μFくらいの

Cを入れてSPの保護を最優先している。その割にはウーファーの保護はパワーアンプにFuse入れているだけと

いう安直な方法なのは かなりいい加減だと自分でも思う。初期の頃のA級50Wの時代には 保護回路を

入れ、プリとの間も直結で使っていた。金田式の保護回路が絶大な威力を発揮するのは体験している。

が、今の2SK2554のアンプは、安定しているので、面倒なので、保護回路はまだ入れていない。

先日、1台追加するためアンプ部の基板を作った。保護回路のプリント基板は入手しているので今回は

作ってみるつもりだ。

というような、全体のアンプ構成(クオリティ)なので、チャンネルFilterのパーツにはお金がかかっていない。

昔、買っておいた WIMAのポリカーボネイト(0.01)と、転がっていたフィルムコン(0.01)とを組み合わせ

パラにして必要な容量を得ている構成だ。抵抗は、一応スケルトンにしてはいるが。

これらを海神無線で買った 銅薄スチコン(0.01)と、他のEQアンプに使っていた双信のディップマイカ(5100pF)と

なぜか手元にあった双信のマイカコンを組み合わせてみた。なんとか25,000pF強の容量が得られた。

これで聴いてみると、劇的な変化とまでは言えないが、心なしか、音の透明度、解像度が上がったように

思えた。

久しぶりにアナログLPで 五輪真弓の「恋人よ」を聴いてみた。

かれこれ30年前くらいに聴いた記憶の音とは 全然違って聴こえて ビックリした。イントロのピアノの

音が全然違う。昔は、何か響き過ぎて 反響だらけのピアノという印象があった。

が、今回、聴こえるのも、反響の多い音ではあるが、違和感がかなり減った。

このレコードはフランスでの録音と聞いているので、もともと 残響の多い音なのかもしれない。

 今回の、LCネットワークとチャンネルFilterの手直しで、中高域のアンプに球のアンプ(El-12pp)を使っても

歪っぽく聴こえなくなった。かえって石のアンプよりも 音が前の方に出てくる感じでJazzやPopsには

向いている音だ。